冷蔵庫のなかった江戸時代
江戸時代、お魚やお肉はどうやって保存していたのかな? ポンとむかし。 もちろん、江戸時代には冷蔵庫もガス台もなかったよ。 冷蔵庫がないのにどうやって食品を保存していたのかな? ずばり!! 江戸時代には食品を保存していなかったんだ。 買いだめなんてしていなかった。 1食1食食材を買っていたんだ。 しかも、お店に買いになんて行かなかった。 「あさりー、あさりー」 朝飯時にはあさりやしじみ、納豆なんかを天秤棒担いだ振売り屋が家の前まで売りに来てくれる。 「あら、いい魚があるじゃないの、 さばいてちょうだいな、 煮物にするからさ」 天秤棒を降ろして、さっとまな板を出すと 煮物用にだって、お刺身用にだってさっと作ってくれる。 「煮豆、にまめー、青菜、あおなー!」 昼飯にもちゃんと振売り屋がいろんなお惣菜を乗せてやってくるよ。 菜っぱやお芋だって、ちょっとした野菜もある。 おやつ時には、お菓子屋の行商まで通って行ったよ。 夕飯時には煮しめ屋がまたまたお惣菜を持って売り歩いて行く。 こうやって、1日中なんかしらの振売り屋がやってくるから、 買いだめや買い置きなんてしなくてよかったんだ。 江戸時代は冷蔵庫がなかったから、 売り切れるだけしか持ってこなかったよ。 だから、まだ食べられる物も捨てちゃうようなことはなかった、エコ時代だったんだね。