呪われた松本城 その2(全5回)


たくさん漆っていうのを塗りつけて黒い壁にしているんだって。っというのもね、秀吉は黒い色が好きだったから。その時秀吉のお城の大阪城も黒いお城で屋根は金ぴかに作っていたからね。家来たちは秀吉の好きな色を使ったんだってさ。
だからね、黒いお城だから烏城とも呼ばれているんだ。しかも、この烏城はとっても運が良くて丈夫なお城なんだよ。この400年の間雨や風や雪にも耐えて地震にも崩れず、第二次世界大戦の時にだって燃やされなかったラッキーなお城。
私たち日本の国の宝物なんだよ。

江戸時代になってこの烏城は豊臣秀吉をやっつけた徳川家康のものになっていてね。その家来の水野忠直っていう武将がこの烏城のお殿様として治めていたんだよ。そう、秀吉の家来たちはみーんな追い出されちゃっているからね。

1686年(貞享3年)この年はね、ひどい凶作だったって。雨がずっと降らない日照り続きだったのか、雨ばかり降っていた夏だったのかは分かんないんだけど。とにかくお米が取れなかったんだよ。なのにこの水野忠直って武将はね、年貢米をこれまで2斗5升だったのに、3斗5升に増やしちゃったんだよ。お天気が悪くてお米が取れないのにね。


「天気が悪くて米が取れんのに、なんで年貢を増やすんじゃ!?」
「これじゃわし等は食べるもんがなくって死んでしまうでなぁ」

今日はここまで。さあ、お休み。

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