お月さまのニックネーム その2(全2回)
それからね、お月さまには、素敵なニックネームがあるんだよ。そうさ、大昔からあるんだよ。昔の人たちはお月さまを見るのがとても大好きだったんだ。毎日少しづつ形を変えていくお月さまを見るのも好きだったんだ。すすきやお団子、梨や栗なんかを飾ってね、いろんなお月さまを見ては楽しんでいたんだ。だから、すてきな名前がついているんだね。
宵待ち月(よいまちづき)これは、15日が雨になりそうでお月見が、できなさそうって時にその前の日にお月見をしたんだって。関ヶ原の戦いがあった15日は雨だったから、その前の日、関ヶ原に集まっていた家来たちは、「今頃は家で宵待ち月を見ている頃だろうな」なんて話をしながら、家族の事を思い出していたんだろうね。15日の次の日、
16日にお月見をする事を、十六夜の月(いざよいのつき)。
そして、その次の日17日に見るのが、立待月(たちまちづき)さ。
18日に見るのが、居待月(いまちづき)。
そして、19日のお月見は、寝待ち月(ねまちづき)と呼ばれているのさ。
この頃はね、毎日日没は1分くらいづつ早くなっていく。反対にお月さまが出るのは、それにつれて30分くらいづつ遅れて出てくるようになっちゃう。寝待ち月だと日が暮れてから、お月さまが出てくるまでには2時間くらいかかっちゃうから、寝て待つようなんだね。なので寝て待つようだから、寝待ち月なんだね。そうして20日くらいになると、下弦(かげん)の月に近づいてくるんだよ。丸いお月さまの右下の方が欠けていくんだ。夜が更けてから見えてくるお月さまさ。
この9月には、きれいなお月さまが見えるってことだから、一度くらい本物のお月さまを見て見たいね。明日からは下弦の月が見えてくるはずだよ。
最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃぁ、お休み、ポン。
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