和歌で健康法 その2(全2回)
曲直瀬道三(まなせどうさん)の和歌
、
問い答え やまうのきたる 道々の
道しらする軒の下人。
この意味は、
旅の道順を聞くならば その案内をするのは
この屋根の下にいる ボクのことさ
とこんな風にも詠んでいるし、
この屋根の下に来た病人が、病気のことや病気の治し方、癒し方なんかを質問するなら教えるものはここにいるボクさ
と、もうひとつの意味にもなっていくんだ。
こんな風に一つの和歌の中に掛詞(かけことば)や例え(たとえ)を入れ込んで二つの意味になるよに詠んでいるだ。すごい技だよ。
「問い答え」とはね、問われば答えるし、もう一つの意味は、頼まれれば治療もするよってこと。
「やまうのきたる」はね、病、病気がきたから、病気にかかっちゃったから、それを除けたい、退けたい。こののきたる、に二つの意味を持たせているんだ。
「道々の」はね、旅の道順のことだし、もう一つの意味は、病気のこれからの様子のこと。
「みちしらしる」はね、旅の目的地までの道順を、の意味で、もう一つは、その病気の治し方ということ。
「のきのしたびと」はね、その道順を教える人はこの屋根の下に軒下にいるボクのことだよ。もう一つの意味は、この屋根の下にいる軒下にいるボクが治療するよ、処方箋を出すよという意味になるんだって。
道三はね、この和歌の中で自分は旅の道案内人さ。とも言っているし、病気を治すための案内人さ。とも言っているんだね。そして、屋根の下に来た者には、皆な誰にでも教えるよとも言っているんだね。東洋医学が見直されている今こそ、現代にでも十分に通じているというこの和歌を諳んじて(そらんじて)言ってみようよ。
これで一首目はおしまい。
ちょっと難しかったけど、読んでくれて、ありがとう。
二首をお楽しみに。ポン!