君とならどこへでも行けるよ きっと ~Nornis LIVE TOUR 2024 Tensegrity at Zepp Namba 感想~
ひとりじゃできない エチュード 始めよう
*以下の内容は、現地ライブ参戦直後に書いています。ネットチケットによる見逃し配信を見ず、自身の体験重視の感想なので、記憶が曖昧なところもありますが、ご了承ください。
なんと、あのよっこーが、この短期間で2度もnoteを書いています。
何があったんでしょうか。
やはり自分が良いと感じたものは、ちゃんと言葉にして残しておきたい、という気持ちが最近強いんですよね。
特に今回は初めて「Vtuber」のライブに行かせてもらったので、これはちゃんと記憶が確かなうちに言葉として残したくなりました。
よっこーとVtuberの出会いは、2022年の冬。
大学3回生の後期も後半に入り、卒論に向けて動き出さないといけなくなり、夜更かししてPCと向き合う生活にメンタルがやられ始めていた頃、ショート動画で目にしたVtuberの雑談切り抜きがおもしろくて、少しずつその子を中心にYoutubeを見るようになっていきました。
そうしたYoutube視聴の中で、雑談配信の面白さはもちろん、何より歌声に衝撃を覚えたVtuberと出会いました。
2023年1月のことだったと思います。
どことなく関西訛りを感じ(本人は関西訛りを否定されておりますが)、安心感を感じさせる普段の雑談配信。
それに対する歌声の強烈な響き。
低音を響かせるその歌声、感情を声に乗せて我々リスナーに届ける姿。
そんなVtuber 戌亥とこ の姿に叶わない恋をしてしまったわけです。
こうして、大学4年の1年間、精神的にしんどい時期が何度もありましたが、戌亥さんに沢山救われていました。
その中で、私は「よっこー」としてではなく、「きなこしゃん」として、Vtuberさんを応援するTwitterアカウントを作りもしました。
「きなこしゃん」としてVtuber 戌亥とこさんと向き合い、沢山救われた。
そのことへの感謝の気持ちを、なんとか彼女に伝えたいと常々思っておりました。
そしたらなんと、1年ぶりに大阪で戌亥とこさんと町田ちまさんのユニットであるNornisがライブをやると言うじゃないですか。
これは!行かねば!ならぬ!と思いたち、CDを購入し、チケットを応募し、見事当選。
初めて「Vtuberの生ライブ」に足を踏み入れます。
響け 生命の声
*以下、大阪公演のネタバレを含みます。まだネタバレを踏みたくない方は注意。
とはいえ、これまでのnoteでも書いてきましたが、私は声優 水瀬いのりさん、上田麗奈さんや、バンド BUMP OF CHICKENが好きで、特に水瀬いのりさんとBUMPのライブには何度も足を運んでいる身。
Vtuberが好きになった人間としては、あまりに言葉は悪いのですが「言うても3D映像であることには変わりないし、ライブ言うても生の人間には勝たれへんよな…w」などと心のどこかで思っていました。
もちろんNornisの2人の歌声は大好きですし、ライブをとてもとても楽しみにしておりました。
この気持ちはウソではありません。
ただ、やはりVtuberに対する理解の中でこういう気持ちがどこかあったこともまた事実であり、そのことを抜きにしてこのnoteは書けないと思うので、ここでそのことに触れさせていただきました。
さて、こうした何となく煮え切らない気持ちも抱えつつ、楽しいライブが始まりました。
セットリストは以下のようなものでした。
OA1. スターライト(cover)/ 社築
~社築MC~
OA2. ゲーム・ボーイ・アワー/ 社築
1. Tensegrity
2. Lycoris
3. Circle of stars
~MC1~
4. Fragment
5. Deep Forest
6. innocent flowers
7. シネマ(cover)
8. アクアテラリウム(cover)
9. 白夜/ 戌亥とこ
10. ひとひらの未来/ 町田ちま
11. Min-night
12. 夜が明けるまで
~MC2~
13. ジョハリ
14. just wonder
15. DiVER
16. Ray of Hope
En1. Shangri-la
~MC3~
En2. Try add
オープニングアクトを務めたやしきずの歌唱やカバーソングも含めて全20曲。
Nornisの楽曲は、とにかく「劇的」と表現するのが良いと思っています。
そのため、セットリストとしてライブ自体の流れや世界観はあるのですが、1本1本の楽曲ごとの世界を味わえるのも、Nornisの醍醐味なのかなと。
以下では、声優やバンドのライブに何度か行っていたからこそ感じるVtuberのライブの違いなんかにも注目しつつ、自分が「このライブはとても良かった」と感じたところを列挙しようかなと思います。
①オープニングアクト:社築
これは違いというよりは今回のライブ特有のものだったわけですが、Nornis本編の前に別のライバーによるオープニングアクトが行われました。
大阪公演では、やしきずが担当。
カバー楽曲とオリジナル楽曲の2曲+MCもやってくれて、本編前に凄く盛り上げてくれたのが良かったですね。
「スターライト」は、本人のMCでも触れていたけど、少し前にデビューしたVtuber ルンルンの歌ってみたで出ていた楽曲で、まさかここで被るとは…wってのは聴いてる側としてもありました。
でも、やしきずカバー「スターライト」の良さは凄く感じられたし、ライブ映えする曲だよなぁって改めて思ったので選曲感謝。
「ゲーム・ボーイ・アワー」は私も大好きなボカロP じんさんの作った曲。
初めてYoutubeで聴いた時から「やしきずらしさ」が散りばめられた楽曲だと感じていて、好きな曲。
生で聴けたの本当に嬉しかった。
最後のコーラスを会場全員でやれたのも最高。
スタート2曲でもう大団円なんよ…w
まじで、やしきず、ソロライブやってくれ~~~~~~~~~~~~。
②生バンドの迫力
これはどんなライブでも共通することではあるけれど、やっぱり生の楽器の音の迫力ってすげぇんだ。
今回特に印象に残ったのは、バイオリンとドラム。
Nornis楽曲の多くにストリングスが使われているのもあって、バンド編成にもバイオリンを入れてくれていたのは凄く良かった。
Nornisの世界観には不可欠な要素だなと思いましたし、聴いていてゾクゾクするような音の持つ力を感じられました。
一方、ドラムは凄く力強くて、パワーを与えてくれるような音だったなぁと思います。
特に、今回ツアーで引っ提げたミニアルバム「Tensegrity」には、こうした力強さを感じる楽曲が多かったので、印象に残るドラムの音が多かったのかもしれませんね。
③MCが素敵
これも、私が好きなアーティストに共通して言えることですが、おもしれぇんだ、話が。
特にNornisは関西訛り(本人否定)なとこちゃんがツッコミ、知性担当なちまちゃんがボケをやる漫才師の如きMCで、聴いていて飽きないんですよね。
「水分補給で会場から笑いが起こるのは大阪だけ」のくだり、好きです。
だってねぇ、可愛らしいんですもん、暗転する中後ろ向いて二人並ぶ姿が。
あれも新鮮でしたね。
生の人間の水分補給では何とも思わないんですが、Vtuberの水分補給、完全ブラックアウトで裏で済ませるのではなく、ちゃんと影を映してくれるの本当にありがたいです。
ちまちゃんの小粋な動きとか、反復横跳びとか、動き1つとってもおもしろいシーンが沢山ありました。
ただ、やはり印象深いのはアンコール後のMCでしょうか。
我々のセンターやしろちゃん♡
…ではなくて(あれも面白かったですね。ライブで妙にテンション高いやしろちゃん。)、ちまちゃんとこちゃんそれぞれの締めの挨拶。
ちまちゃんは、Nornisを大切にしてくれるリスナーたちのお話。
最初はそれぞれのファンという人が多かったかもしれないけれど、どんどん両方のグッズを買ってくれて身に着けてくれる人が増えてきている。
そんなリスナーのために、これからも長く歌を、想いを、届け続けることを誓うようなお話でした。
一方とこちゃんは、「推しは(無理なく)推せるときに推せ」というお話。
「推しは推せる(短いかもしれない今という)とき(瞬間)に推せ」という解釈がされがちかもしれないけれど、そうじゃなくて、生活を圧迫するような無理な推し活は必要ない。
それよりも、なんとなく余裕があるときに、できそうなら推してくれたらよい。
それができるために、長く歌い続けることを、こちらも誓うようなお話。
私の解釈が若干入ってるので、内容の正誤は少し怪しいけれど、私の理解としてはこんな話だったかなと。
2人ともリスナーを凄く良く見てくれていて、とこちゃんの口からも直接出ておりましたが、なんだかんだリスナーを大好きなんだよってことを言葉にしてくれていて、心がほっこり、涙がほろり、でしたね。
素敵。
④映像美
ここを語るのに、冒頭の話が欲しかったんですよね。
Vtuberのライブ、ライブとはいえ「3D映像」で歌うことになる。
そのため、一般的なライブで使われるような、大きな舞台セットを作るといったことをするのではなく、横長のビジョンを設置して、そこに演者を映すことになる。
この「ビジョンを使う」ということの意味を自分は小さく見すぎていました。
OAのやしきずはもちろん、Nornis本編においても、演者のバックに流れる映像が本当に良くて、曲のイメージをそのまま可視化してくれている。
「Tensegrity」のライブロゴにも使われているような幾何学的な模様。
「Lycoris」の画面いっぱいに咲く彼岸花。
「シネマ」の映画館。
「白夜」の崩れ行く世界。
「DiVER」の海の世界。
どの映像も曲が持つ世界観を作り出していて、美しさがあって、それでいて決して演者2人を邪魔するのではなく、2人の世界に寄り添ってくれている。
これには、生の舞台セットを組んだだけでは表現しきれないものがあって、凄く感動しました。
また、「ひとひらの未来」では、ちまちゃんの衣装チェンジを曲中にやる演出。
ちまちゃんが3D共通衣装で歌うのは、このNornisツアーが初めてだったので、オタクの脳は感動で焼き切れています。。。
⑤2人の歌声
これもまた、冒頭の件と関わる話。
Nornisの歌声が自分には本当に刺さるし、それはYoutubeやCD音源を聴いても感じること。
ただ、それだけに、ライブで聴く素晴らしい歌声は、本当に生の歌声と言えるのか、収録だったとしてもおかしくはないと、これもまた悪い考えが頭のどこかにありました。
そこは、生の人間でも口パク疑惑なんて言われることがあるくらいなので、あまり生の人間だろうがVtuberだろうが関係なく、あることです。
そうした考えを、あまりにも簡単に払拭したのが、今回のライブだったと思います。
自分の浅はかで悪い考えなんて、一瞬で吹き飛ぶ。
それくらいの衝撃を与えてくれる歌声。
とこちゃんの響き渡る低音。心を揺さぶる歌声。
ちまちゃんの圧倒的なロングトーン・ハイトーンボイス。
この2人の歌声が重なり合って作られるNornisのライブでの歌声。
特に「Ray of Hope」は、僕がこれまでライブで聴いた音楽の中で、一番強く心に残る楽曲になりました。
その歌声に、視界が大きく広がるような、曇っていた心が晴れていくような、そんな感覚に襲われる1曲になっていたのではないかな、と思います。
新たな世界へ 共に幸あれ
今回も、ライブ全体を大きく振り返るものとなり、1曲1曲にフォーカスしたものにできず、わかりにくい感想になってしまいましたね。
読んでくださっている方には毎度毎度申し訳ない限りでございます。
初めてのVtuberのライブ、それは新たなライブ文化との出会いになったなと思います。
「所詮Vだから…」「映像でしょ…?」なんて、もう思わない。
そんなもん関係ねぇよ。
その時、その場所に、彼ら・彼女らは、間違いなく「存在する」。
そして、我々リスナーに最大限の愛を与えてくれる。
本当に楽しくて感動して「最高だったよ!」という言葉が似合うライブでした。
感謝と愛を伝えたいと思って行ったライブで、あまりにも大きな愛を受け取ってしまって、私はこれからどうすればよいのでしょうか。
わかりません。
ただ、これからも、「推しを推せるときに推したい」、そう思います。
それでは。
ここまで読んでくれたオタクたちにも、感謝を。
またいつか。