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今日、兄と電話をした。といっても、ほとんど母と話しており、僕との会話は数分だけなのだが。それでも、兄と話すのは好きだ。

僕の家族は、両親、姉、長男、次男、末っ子の僕の6人家族である。つまり、兄は2人いるのだが、電話をしたのは歳の近い次男の方だ。歳が近いため、昔はよく喧嘩をしたが(次男の一方的な意地悪に泣き、母親を召喚する流れ)、今は電話が来ると嬉しいと感じるほどには仲良しである。

そんな次男のことを、僕は密かに尊敬している。なぜなら、彼は学年最下位から獣医になるほど、努力家だからだ。僕の家は動物病院の2階にあり、父は獣医だ。小さい頃の夢はもちろん、「動物のお医者さん」だったし、中学に上がるくらいまではずっとなるつもりでいた。しかし、中学である友人との出会いがあり、僕はどうしても音楽をやりたくなってしまった。それからは、音楽関係の仕事に就きたい、と語り、結局家の跡を継ごうとはしなかった。そんな僕を見兼ねてなのか、元々興味があったのかはわからないが、次男が高校1年生の冬に「獣医になる」と言った。そして、浪人して大学に入り、無事に獣医師の資格を取り、今は東京で働いている。そんな彼を、僕は心から尊敬している。

そんな次男が、3月に実家に帰ってくる、という電話だった。母に飛行機のチケットは取ったかという質問に、「あー、忘れてたわ」と気のない返事をしていた。本当に、帰ってくるのだろうか。いつだったか、帰る、と言っていたくせに帰ってこなかったことがある。なので、期待せずに、でも楽しみに、彼の帰りを待とうと思う。

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