奨学金を借りてまで Fラン大学を卒業した若者。後悔は、しているのか?
数、多くある日本の大学。
街中で落ち込む男性
最近では、学生時代に借りた奨学金が返済できず、自己破産に陥ってしまう問題が深刻化していますが、いわゆる「Fラン大学」を卒業した人たちの中にも当然、奨学金を借りて通っていた人がいます。
「Fランク大学」
通称「Fラン」の定義は様々ですが、主に「偏差値35以下」のところがそう呼ばれているようだ。
偏差値の低い大学に「借金」をしてまで行く必要が果たしてあったのでしょうか? 卒業生たちの本音を聞いてみました。
偏差値が35の大学に入学「あの頃の僕を殴りたい」
「なぜ、あの大学に入ったのか。18歳の頃の僕を殴りたいですね」
こう話すYさんは、2015年に首都圏の大学を卒業。
彼が専攻した学部は偏差値が35という、定義上ではFランクに該当するものです。
日本学生支援機構から有利子の奨学金を月5万円借りていました。借りたのは在学中の1年間だけだったので計60万円程度ですが、後悔がつきまとうと言います。
海外の人と関わる仕事に魅力を感じていたので、交換留学を行っていて留学生と交流できることをウリにしていた大学に入りました。
ですが、理想のキャンパスライフとは程遠かったですね。
スポーツにも力を入れていたので留学生よりも特待生で入学してる日本人学生が多かったです。スポーツ一筋の彼らの中で、勉強をしてる人はほとんどいませんでした。
そういう人たちの多くは、キャンパス内の喫煙所でたむろしていて、“The・田舎のヤンキー感”が丸出しで見苦しかったです(笑)
授業に出る学生はほとんどいなかった。
さらに他の学生たちについてもYさんは、『今日六本木のクラブ行かね?』『クラブのVIPで飲んだ』
とか、背伸び丸出しの発言をしてて。都会で遊ぶ大学生に張り合おうとしてる姿が、痛々しかったですね。と振り返ります。さらに授業に取り組む姿勢もひどかったとか。
今は知りませんが、僕がいたときは学生証を専用の端末にかざして出席を取るという仕組みだったので、友達に自分の学生証さえ渡せば何をしてても出席扱いになります。
そのためか、ほとんど人がいない講義もザラにありましたよ。
他の大学のことは知りませんが、まあ、偏差値30レベルの大学では珍しい光景ではないと思います。僕は高校時代あまり勉強しなかったのですが、『大東亜帝国レベル』の学校には頑張れば行けたので、自分の将来をもっと考えるべきでした。
※大東亜帝国=大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士舘の各大学
返済額は少ないが、後悔している。
大学卒業後に新卒で入社した通信系企業で今も働き続けているYさん。
新卒、中途問わず、新しく入社してくる社員の最終学歴を常に気にしているそうです。
新卒で入ってくる子が明治大学出身とかだと、ジェラシーを感じます(笑)。
実は、大学名だけで給料にも差がつけられてるんじゃないかとか疑心暗鬼になってますし。職場ではいまだに『あれ、Y君って大学はどこだったっけ?』とかいう話も振られたりしますが、適当にごまかしてますね。
やっぱり、大学名は大切です。
そんな彼は、日本学生支援機構から借りた奨学金約60万円を、現在月々6000~7000円ほど返済しているといいます。
家庭の事情もあり、途中から1年奨学金を借りました。4年間借りた人に比べれば返済額も微々たるもので、恵まれているとは思いますが、どうせ借金をするならもう少し名のある、そしてレベルの高い学校が良かったです。
結局、金を払ってその大学の名を買うわけじゃないですか。そう考えると、本当にもったいないことしたなと痛感しています。
奨学金を一括返済できない悲しい理由
毎月、返済金が口座から引き落とされるたびに、つまらなかった大学生活が蘇るそうです。
職場で、ジェラシーを感じるたびに、『ああ、金借りてこんな思いをするのか』と悲哀を味わってます。
たった1年間借りただけとはいえ、返済終了はまだまだ先なので、今後もこの呪縛から逃れられないと思うとツライですよ。
暗闇の中をトボトボと一人で歩いているような感覚だ。
そのくらいの返済額ならば、一括で返せそうなものですが、それは考えないのでしょうか。
奨学金
Yさんの口座。摘要欄には、返済金とカード入金が交互に記載されています。
ボーナスをもらった月は、返せないこともないけど、せっかく入ったまとまったお金が跡形もなく消えるのは嫌です。
月6000円程度なので、地道に返すやり方でいいかなと思ってます。
ただ、給料から引き落としをされるのは なんかシャクなので、返済用の口座は別にしています。返すに必要な分だけ、せっせと入金している形ですね。
後悔はありません!
一方、Yさんとは正反対の意見を持っているのが、Tさん(28歳・仮名)です。
自分の母校がFランクと紹介されることに抵抗がある。そうなので、大学名は伏せますが、彼女は千葉県内にある私立大学を卒業。偏差値は35~37.5の大学です。
後悔はないです!
でも入学当時、自分の周りの友人は都内にある大学に通い、合コン三昧とか、美味しい学食の話とかをしていたって聞くと、もう少し都会でイケてる学校に行けば良かったと感じました。
自分で積極的に動けば、どこの大学でも楽しめる。と当時入っていたサークルの先輩に言われてから、目が覚めました。
インカレに入れば学外の友達もたくさん出来ますし、大学生活をエンジョイできましたよ。
インカレなどは、他大学の学生も多く集まると思うのですが大学名で優劣が決まる なんてことはなかったのでしょうか。
例えば、青山学院大学とかの看板を引っ提げている学生は羨ましかったです。
でも、向こうも平等に接してくれていましたし、サークルを仕切っていた部長も大学名で差別することはなかったです! ちなみに就活でも、学歴フィルターをかけられたり…などを感じたことはありませんでした。
Tさんも日本学生支援機構から有利子の奨学金を月5万円、4年間借りていました。元金だけでも240万円の大金ですが、もう少しで完済できる計画だと言います。
私は、人材派遣会社で働いていて成績に応じて歩合が付くことも多いです。
なので、臨時ボーナスが出たときはまとまった額を返済するようにしています。返済期間は確か15年とかなのですが、30歳ころまでには返せる計画なのです。
むしろ、奨学金のおかげで仕事のモチベーションが上がるというか、早く返済することを目標にしていると、たくさん稼がなくちゃってなる!
なので、ガソリンにはちょうどいいと思っています。
そのうえで、Tさんは「名刺に学校名が記載されてるわけじゃないので、職場や訪問先などで居づらい気持ちになることはもちろんない。
と、キッパリ。
仮に書いてあっても恥ずかしいとは思わないですね。
名のある大学を出たほうがイメージが良いのかもしれないけど、結局はどれだけ仕事ができるかが社会人としての勝負だと思います。
むしろ有名ではない大学のほうが、求められるハードルが低い分、頑張れば評価がグンと上がる可能性もあるし、良いことだってあるんですよ(笑)
「確かに、一理ある。」
と思った。
共に奨学金を借り、同じランクに括られる大学を卒業しながらも、ここまで違う意見。世間の評価よりも、結局は個人の気の持ちようが一番重要だということですね。
ただ、これについて言えることは一般社会の呪縛、
もしくは、昔ながらの思考に囚われすぎて本当の自分が
見えていない若者が多いような気がしました。
いってらっしゃい!
※ユニコーンのごとく奇跡の大復活!note📓
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