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2024年末に見る劇場版ガンダム00

2024年の年末にフォロワーのススメで「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」を見たぞの記事
本編を全く見ていない人間がいきなり劇場版を見た初見感想。


①ガンダムと私

まず私にどのぐらいのガンダム遍歴があるのかと言えば、私には愛してやまないガンダムの漫画がひとつある。
ご紹介させていただこう。

今は亡きコミックボンボンで連載されていた初代~00までの登場MSをデフォルメして可愛く描かれているギャグ4コマ漫画である。
私は小学校低学年の頃からこのSDガンダムフルカラー劇場をガンダムのことを全く知らずに愛読していた謎の女児であった。
逆に言えばガンダムをよく知らなくてもキャラの可愛さや賑やかさが通用する素晴らしい4コマ漫画だったと言うことだろう。
この4コマ漫画と共に育った私は作中に出てくるMSをキャラクターとして認識しているため、漫画を買い始め十数年が経ちMSの名前にはやたら詳しいがアニメ本編もそのMSに搭乗する本編パイロットの名前も一切わからない謎のオタクが誕生したのである。
そんなこともあるんだ。
ガンダムのことを全く知らない私がこのガンダムの漫画と並行して集めていたのがガンダムをこよなく愛する作者が描いたケロロ軍曹であるが、姉の所持するこの2タイトルを読んで育った実弟は後年無事にガンダムを含むロボやメカのオタクへ成長した。
それはそう。

諸々の事情により2007年の12月号までが収録された10巻目の発刊をもって一度最終回を迎えたフルカラー劇場にはガンダムSEED DESTINYまでの機体が登場しており、同年の秋に放送が開始したばかりであったガンダム00のエクシアがカバー裏にちょっぴり登場している。
そう。私のガンダム00との最初で最後のまともな付き合いはこのカバー裏のみなのであった。
フルカラー劇場は最終回後、掲載誌を変えて連載を再開し単行本1巻分の話を新たに描きそこには00勢の話があったらしいが私はそれを知らず買い逃している。
それ以外だとガンオタに成長した弟が00を含むガンダムのオールキャラ系のゲームを遊ぶ際によく選んでいた機体のキャラのセリフがテレビから聞こえてきたぐらいだろうか。
るなかホームは居間の方から定期的に「抱きしめたいなァ!ガンダム!」「この気持ち、まさしく愛だ!」などと聞こえてくる賑やかな家庭であった。

そんな幼少期を過ごし、成人した後本編全てを通して見たことがあるのは機動戦士ガンダムWと機動戦士ガンダム∀の2作である。
私の年齢的にはガンダムSEEDあたりが世代作品に当たると思う。
あまり熱を入れて見た覚えはないが、アスランとカガリが無人島でドッキリみたいな話は強烈に覚えているのでカプ厨のお見合いおばさんとしての感情に記憶が正直すぎるかもしれない。

そんなオタクが機会が出来たので劇場版00を見ることになった。
劇場版公開から14年が経過した11月末の話である。
14年!?

②劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

アマプラの見放題タイトルに追加された事もあり、フォロワーから見ようぜと誘われたのがきっかけであるが私が約束をすっかり忘れて遊び呆けてしまったため視聴+感想文の提出ということでこの記事を書いているのがあらすじである。
大変申し訳ございませんでした。

視聴する際に放映年が作品ページで確認できるのだが2010年と書かれていたところでめちゃくちゃに驚いた。
14年前である。
う、嘘だろ…体感的に5年ぐらい前の作品なんだけど…
と思い次作にあたる鉄血のオルフェンズがいつ放送だったか調べたら2015年だったので泣きながらWikipediaを閉じた。
オタクの体感時計の狂い。14年の歳月。
シンプルに老いを感じる。

まず全体の感想としては00本編を見ていない分、出てくるキャラクターの本編での活躍や関係性などは推測するしかない部分もあるが、それを除いても初見の人間でも面白く見れる作品であった。

・良い感じの敵

劇場版の敵として設定されている地球外生命体のエルスの「人体を侵食する・人や物質の姿を模倣する宇宙生物」というのはSFではよく見かけるポピュラーな設定であると思う。
すぐ思いつくものでもこのへんとか

みんなだいすき遊星からの物体X
みんな見てるだろというぐらい有名な作品だがまだ見てない人は是非みてほしい。
1982年制作ながらもどこに潜んでいるかわからない敵に恐怖できる色褪せぬ名作である。
※犬が死にます
賛否あるらしいが私は後年に作られた前日譚のファーストコンタクトの方もすき

私がだいすきシドニアの騎士
対話不能な上に戦うたびになんか進化を遂げて襲いかかってくる宇宙生命体相手に常にジリ貧で戦い続ける人間たちを描くどん詰まりの青春物語である。
※人間がバカスカ死にます

私個人は上記のシドニアの騎士がとても好きなのもあり、00劇場版の作中で描かれた宇宙生物の描写は同じ恐怖を感じとても良かった。
各地で起こる機械系統の異変の描写のあと一般人の少女が帰宅の際にドアノブに手を触れた瞬間水晶のような金属がドアノブに触れた手から皮膚を突き破って生えてくる。
女の子の悲壮な表情や叫びも相まってかなり痛ましいシーンになっている。
そして現れるテレビ本編時のラスボス(多分)(よく知らないけどアムロの声出るのは知ってる)の姿。
このアムロ(仮)が主人公の刹那に爆発物を投げられて上半身が吹っ飛んでも数歩歩いてくる姿はロボットアニメという本筋とは別種のジャンルの恐ろしさを感じる。
制作側もこのあたりは意識をしているのかもしれないが、この宇宙生物の脅威を描く序盤~中盤の描写はホラーの味がして個人的にはめちゃくちゃ好きな部分になった。

惜しむらくはこのSFホラー的な要素はおそらく劇場版のこのエネミー限定という所だろうか。
テレビアニメ本編は複数の組織や政治の思惑が対立し争う人間同士のヒューマンドラマがメインだと思われるので、宇宙生命体による侵略と言うのはそう言った人類側の争いがある程度落ち着いた劇場版だからこそ出来た話なのかもしれないと思う。※まだ本編見てないから適当な事を言っている

今作の場合、作中一方的で圧倒的に思えるエルスからの侵略行為と思われたものも、星を追われた生命体が地球の人類側に向けた必死のコミュニケーションであったことが終盤に判明する。
この情報が開示された瞬間、ホラーテイストさえ感じた恐ろしい宇宙生命体の印象が大きく変わる。
現実の世界でも争いは育った環境や風習、言語の違いからも起こるものであり、とくに言葉が通じない相手と理解し合うことは同じ地球にいる人間同士でも難しい。
作中では「対話」という言葉が何度も使われ、エルスと対話をしに向かった刹那とティエリアにより争う必要などない事が言葉として何度も投げかけられていく。
そして対話を終え刹那が戻ってくるのは地球時間で50年が経過してから。
この辺りには「理解し合えない相手とも、争いで解決するのではなくどれだけの時間がかかっても対話して分かり合おう」というドドドドストレートなメッセージを受け取ることができる。
ガンダムシリーズに限らないが、ロボットバトルをさせるためには作中で争いを描く必要があり、それに対して「争うのではなく相手をよく理解して解決しよう」と促してくるのは誠実でもあると思う。

また、他作品でも同じような描かれ方をしているシーンはたくさんあるだろうが、ラストに地球に帰ってきた刹那の乗っていた機体が花に包まれるシーンは素敵だなと思う。
ガンダムは戦争のための兵器なので、兵器としての役目を終え平和を迎えた世界で花に彩られる描写…最高だぜ…
こんなのはどの作品にもなんぼあってもいいですからね

・さまざまなキャラクターたち

キャラクターの部分で言うならば、本編を経て成立したのだろう男女やこれから何かしらの進展があるのだろう男女が複数登場しており、カプ厨である私としては「待ってくれこの二人は本編で何があったんだ」と思わず本編視聴への意欲を掻き立てられてしまった。
とくに「厳しそうな軍人のお姉様とそのお姉様に犬のように懐いているチャラそうな男」の組み合わせで男側の一方的な片思いとかではないガチで恋人っぽい所などはここに至るまで何があったの~!?!?!?と思わず暴れだしてしまった。
え!?この犬っぽいチャラ男がかの有名なコーラサワーさんなんですか!?いやそれはいいとしてこのお姉様となにがあっていまの関係になってるんですか!?
ハァ ハァ 気になりすぎる
あとエロいくぎゅの声でるエロい女に迫られてる童貞眼鏡みたいなやつなに?好きな匂いがするな…
アニメ本編を見ていないので仕方がないのですがみきしんの声が出る存在が二人いるのってだいぶ重要なネタバレなんだろうな…と思いました。
あの辺で刹那に話しかけてるみなさんて故人なんでしょうね。
いつか本編見た時にこの人たち出てきたらアッ……ってなっちゃうんだろうな。
おそらく00が放送されていた頃は個人サイトからpixivへの移行期にあたると思うんですが今二次創作漁るぞ!という気持ちになっても個人サイトと一緒に消滅してたりするんだろうな…(本当にオタクの感想)
ハレルヤさんアレルヤさんに突然狂った当時のジャンルの個人サイトの管理人さんなどを思い出しながら入力している。
あとティエリアは当時の学友(男)が執拗に「ティエリアは俺の嫁」と豪語していたことが思い出される。
あいつ元気かな。めちゃくちゃ行動力あるコミュ力高オタクだから元気だと思う。
前述の通りガンダムのオールキャラ系のゲームで弟がスサノオだかマスラオだかをよく使用していたためにミスターブシドーさんのセリフはよく居間で聞いていたがこいつの喋り方最近流行りの「僕を『少年』呼びしてくるえっちなお姉さん」と一緒じゃないか?嫌だな…
あと刹那が50年後に会いに行ったのが黒髪のお姫様だったのはこちらが正ヒロインということなのでしょうか?
ではあの刹那に気がある感をビンビンに出していたピンク髪は負けたんでしょうか?負けヒロインってことですか?
興奮してきたな。

・余談

有名な話ではあるが現在ドラマや映画で大活躍中の俳優・山田裕貴氏は本人が00のファンであることを定期的に公言している。
私は特撮のオタクなので若かりし彼が出演した海賊戦隊ゴーカイジャーの関連雑誌やトークショーなどでその話をよく目にしていたので00は「山田氏が好きなガンダム」というイメージがとても強い。
どのぐらい好きなのか知ってる人は知っているが、もし初めて聞いたという人がいたら彼のツイッターアカウントやInstagramのアカウント名を確認してみて欲しい。

00_yuki_y


好きすぎだろ……

・おわり

以上が初見オタクによる感想文である。
感想文かな?不安なってきた。

劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0772VGL8P/ref=atv_dp_share_cu_r

アマプラに入っているので本編見てるけど劇場版見てない!という人がいたらこの機会に見るのも良いのではないだろうか。
本編が好きだった人には満足の行くものになっていると思う。

今更ながら00劇場版より先に発表されながら00劇場版の14年後に公開されたガンダムSEEDの映画、奇跡?


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