台北日本酒事情視察旅②
2日目。
こちらでずっとアテンドしてくれている陳さんに
「朝ごはんのお店に一緒に行きましょう!9時に迎えに来ます」
と言われたから
早起きして9時の待ち合わせまでお散歩しよう!
台北駅から朝市のある双連まではMRTで2駅。
地下道でまっすぐ1本で繋がっているので 歩いても20分程度。
しかも全く迷わず到着できる。雨でも安心。
朝のウォーキングには最適な距離だ。
たくさん歩いたらお腹がすいたけど、9時から約束しているからガマンガマン…
途中のコーヒー屋さんでコーヒーだけ買って
コンビニにも立ち寄るとなんと 朝食の有名店、あの「阜杭豆漿(フーハンドウジャン)」のおにぎりが!
食べたい…けどこれもガマン。
四海豆漿大王
陳さんたちと会いお待ちかねの朝ごはん❤️
台北駅からも歩ける距離、ホテルからは3~4分の距離にある人気店「四海豆漿大王」へ。
行列ができているのは地元の人がテイクアウトをする列。
奥のテーブル席は空いているので行列を気にせず、店員に声をかけて中に座る。だいたいのお店は品名がずらっと書かれた紙があるので、そこにテーブル番号と正の字で注文数を記入し店員に渡す。その場で支払いという感じ。
朝ごはんで人気の「鹹豆漿(シェントウジャン)」は、温かい豆乳に酢を加えておぼろ豆腐状になったところにごま油や塩で軽く味付けし 葱や揚げパン(油條)が入ったもの。
朝の胃に優しいし とにかく美味しい。
日本人でも納豆が好きな人と大嫌いな人が分かれるように、台湾人でも鹹豆漿は好みが分かれるんだって。
これに玉子入りのぶ厚いクレープみたいな蛋餅(タンピン)を注文して食べる人が多い。
あと欠かせないのは油條という長い揚げパン。パンよりずっと軽いけど。脂っこくもないし。
ふわふわでそのままでも美味しい。
さらにみんな大好き小籠包も朝から人気なんですって。
こちらの店でもばんばんオーダーが入ってる。
8個で300〜400円くらい。安いなぁ。
さてさて再び
酒屋巡り
6軒目「萬華世界」SAKEバー
新富町市場に接した、最近できたばかりの新しいビル「新富町文化市場」の中にある居酒屋さん。
日本酒イベントも開催されたことがある。
朝10時から開いていて、となりの市場で食べ物を買って持ち込んで日本酒や焼酎と一緒にいただけるという嬉しいシステム。
店にもおでんなどのおつまみはアリ。
今度来たら必ずここでゆっくり飲みたい〜!
嘉美心のオリジナルコラボ酒も作っているらしい。
[取扱銘柄]
嘉美心、貴、男山、山の壽、越の誉
焼酎各種
不老部落Liasiという台湾の雑穀酒
7軒目 「吉力酒蔵」
ウォークインの日本酒セラーで販売もし、バーで飲むことも可能。
お客様のほとんどは台湾人。
オーナーが自ら、蔵元を訪ねて直接輸入をしているためオリジナルやレアな酒も入る。スタッフに唎酒師がいたり、外部講師を招いて日本酒講座も開かれる。スペックまで詳細に書かれたファイルがあったり日本酒に対する理解が深い店。素晴らしい!
[取扱銘柄]
仙禽、山本、花陽浴、若駒、紀土、男山、十四代、月の井、陸奥八仙、乾坤一、田光、栄光富士、越の白鳥、東洋美人、鍋島、楯野川、越乃寒梅、大七、田酒、勝山、日高見、鳳凰美田、磯自慢、山間、奥、蓬莱泉、出羽桜、明鏡止水、くどき上手
8軒目「my酒9」
カクヤスみたいな雰囲気の店で支店が何店舗かある。
ウイスキーや高梁酒がメインだが少し日本酒の冷蔵ショーケースもある。
[取扱銘柄]
久保田、梅乃宿、真澄、白鶴、十四代、澤乃井、安芸虎、天上夢幻、IWA5、不動、梵、十六代九郎右衛門、津島屋、秀鳳、獺祭
十四代 龍泉は1本50万円、
万虹も1.5ℓで20万円ほど。
安芸虎が6900円
久保田千寿が5000円
9軒目「JLK SAKE studio」
はせがわ酒店の姉妹店として昨年オープンしたお店。こちらは台北の大手リース会社「チャイリースホールディング」との共同設立会社だ。
輸入業者は中羅株式会社となっている。
(仲酣股份有限公司)
台北のオフィスエリアの中心「市政府駅」目の前で台北101や三越などにもほど近い一等地。
スタイリッシュな外観、中にはバーカウンターもあり、5〜6種類の日本酒や焼酎を飲むこともできる。
日本語が上手な店員さんがこの日は2人いらっしゃって日本語と中国語で熱心に説明してくれた。唎酒師の資格もお持ちらしい。
お客様は初めは甘口でフルーティーなものを好むけど、何度か飲むと他のタイプにも挑戦したくなると。日本人も同じだね。
クジラの絵が好きな人が多いということで酔鯨が売れたり、赤と金と龍のラベルが売れたりする。
特にこの時期は旧正月前の年末。
やはりラベルデザインは重要だ。
また酔鯨と加茂錦が台湾専用酒を作っている。
今まで見た酒屋さんより多少安く買える感じ。
加茂錦が約6200円、酔鯨が5200円。
[取扱銘柄]
メインは仙禽、写楽、赤武、加茂錦、六十餘州、よこやま、酔鯨、東一、飛龍、残響、零響、美丈夫など
さあ
ランチをはさもう!
台北101ビルのすぐ近くにいたので、あの有名な「鼎泰豊」に行くことにした。
日本にもあるし、台北にも何店舗かあるし、わざわざ行かなくても…と思っていたから 逆に新鮮。
結果…
めちゃくちゃ美味しかったし
めちゃくちゃ勉強になった!
鼎泰豊編だけ別に記事にすることにした。
お腹も満たされ
ハイ次〜!
10軒目「animitta 酒之店」
日本酒が大好きなAlexさんのお店。
輸入業者はKURI SAKE(思橙國際有限公司)
かなりの品揃えで、日本でも大人気で入手困難な商品が並ぶ。
新政や而今、十四代、豊盃、風の森、二兎、寒菊など。
ずば抜けた高価格帯は十四代以外は売れないが、
他の日本酒もそこそこ高め。
定期的に外部から講師を呼んで日本酒セミナーを開催したり、試飲会をやったりしている。
日本から蔵元が立ち寄ることもしばしば。
たくさんのサインがしまってあった。
自社では輸入はしておらず販売だけ。
2022年のこの店での売り上げランキング。
一位が石鎚というのは意外だった。
[取扱銘柄]
新政、而今、風の森、花巴、御前酒、石鎚、酔鯨、七賢、花春、豊盃、寒菊、安芸虎、常山、大嶺、鳩政宗、亀泉、尾瀬の雪どけ、雅山流、雁木、雨後の月、山形正宗、勝山、二兎、宮寒梅、村祐、末廣、梅錦、川鶴など
11軒目 「愛上日本酒 LOVE&SAKE」
自分でオリジナルの酒を造っている(プロデュースしている)Fay さんが経営する日本酒バー。
日本で酒販店や酒蔵に従事し活躍している台湾人の友人Sandyに紹介してもらったので、今回はじめましてのFayさん。
Fayさんに台湾の日本酒事情について色々と話を伺った。
まずは台湾産のSAKEで乾杯〜❤️
台湾にSAKEの酒蔵は現在3つ。
基本的に元々国営だったTTL (臺灣菸酒股份有限公司)が酒類全般を造っているしTTLが国内産の酒、タバコの販売をほぼ独占している。
日本から輸入したSAKEは関税が高くかなり高級品。一般庶民はコンビニで買える台湾産のSAKEを買う。
こちらのお店で販売している日本酒は「日本地酒協同組合」のシールが貼られていた。
日本地酒協同組合はおよそ50年前に発足、現在30蔵が加盟する団体で この団体を通じて日本酒のプロモーションイベントや輸出事業をおこなっている。
日本酒関連のお店巡りはここまで。
他にも世界的人気の台湾ウイスキーKavalanのBarに行ったり、ワインショップも数軒リサーチしたりできた。
やっぱり台湾の方が同行してくれるとリアルな情報が聞けてすごくありがたいね。陳さん、そして運転してくださった陳さんも本当にありがとう!
思った以上に日本酒は台湾の人々にすでに馴染んでいて、とても多くの酒蔵が輸出をしている。ここに新しい酒蔵のお酒が入ったからといってそうそう急に売れるものでもないし、新しい売れ筋を作るには工夫が必要だ。
輸出における方向性の確認と さらに新たな可能性も感じられる良い視察旅だったな。やっぱり台湾大好き。また近いうちに来ます!!
番外編 鼎泰豊の記事もぜひよろしくお願いします。
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