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【ステイヤーズステークス 2023】重賞展望~コースは続くよ、どこまでも。唯一無二の長距離重賞!~

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JRAの芝レース最長にして唯一の芝3600m重賞・ステイヤーズステークス。中山特有の小回りかつ起伏の激しいコースで繰り広げられるステイヤー同士の戦いと騎手たちの駆け引きに注目の一戦。その独自性の高さからリピーターレースとしても有名で、近年ではシルヴァーソニック、ディバインフォース、アルバート、デスペラードら二年連続の好走を見せる馬も多い。特筆すべきは近年のオルフェーヴル産駒の好成績。二度の厳しい坂越えと3600mというタフな距離を乗り越えるため、相応のパワーとスタミナが要求される長距離レースだ。


過去10年比較

〇前走別
勝ち馬は全て前走2400m以上からのローテで、3位以内に好走した馬全てに2400m以上のレース経験があった。重賞組は天皇賞(春)、アルゼンチン共和国杯、京都大賞典からの臨戦が多く、OPクラスであれば古都S、丹頂S、比叡Sで好走した馬が馬券に絡んでいる。

〇脚質別
上がり最速を記録した馬が過去10年中8年で馬券に絡んでいるが、差し脚比べというより我慢比べに近く、後方一気で差し切ることは難しいレース。逃げ馬で勝利したケースはゼロだが、アイアンバローズ、タガノディアマンテ、エイシンクリックと馬券に絡む馬も出ていることから伏兵の逃げ残りには注意したい。

〇騎手別
ベテランの横山典弘騎手が(3-1-0-1)と好相性。騎手の腕が問われる長距離戦だけに短期免許で来日した外国人騎手の好成績も目立つ。

〇好走ファクター
①長距離ローテを経験してきたステイヤーが好成績
②基本的には先行・中団からの我慢比べ。逃げ残りにも注意
③オルフェーヴル産駒が好相性。ステゴの血が効くレース

人気馬考察

※想定人気から選定

キングズレイン
昨年の朝日杯3着馬。前走セントライト記念では5着敗退。メンバーレベルが高かったことに加え、後方からの競馬になったことが敗因。二走前に芝2400mの町田特別を勝利しており、距離は伸びた方がこの馬には向くと見る。不安材料は相対的な能力差。過去10年で3歳馬が馬券に絡んだケースはゼロで、2勝クラスの馬であることを考えると今回のレースメンバーでは厳しい戦いになる。経験豊富な古馬相手に太刀打ちできるか。

マイネルウィルトス
前走アルゼンチン共和国杯では後方からの競馬になったが道中マクリを見せて2着に好走。函館記念を好走しているように小回りのタフなコースは得意舞台で、自ら位置を押し上げられるコーナリング性能の高さはトリッキーな中山コースにハマると見る。不安材料は馬齢。過去10年で7歳以上の馬で馬券に絡んだのはステイヤーズSで3着以内の経験もしくは天皇賞(春)で連対経験があった馬のみ。後方脚質に不利なレースでもあり、マクリが決まらなかった場合は厳しい戦いになる。

テーオーロイヤル
昨年の天皇賞(春)で3着に好走したようにステイヤーとしての実績はメンバーでもトップクラス。前走は10着に大敗したが、後方からの差し馬が有利となった展開。また、休み明けのレースと考えれば見直し可能か。前目に付けて我慢比べに強い馬なので中山への舞台変わりは好条件と言えそう。不安材料は怪我の影響。前走は怪我明けで11ヶ月ぶりの実戦で10着に大敗。今回はさらに過酷な条件でのレースとなるのは気掛かり。

注目馬

アイアンバローズ
2021年のステイヤーズSでは2着に好走。昨年も4着とこのレースと好相性の一頭。昨年の天皇賞(春)では5着に健闘とステイヤーとしての地力もある。またこのレースと相性の良いオルフェーヴル産駒。鞍上がコンビを組んで好成績を残している石橋騎手に戻るのも好印象。人気馬に差し馬が揃っているこのレースメンバーなら持ち前の先行力を活かして好位で競馬を進めたい。

アフリカンゴールド
逃げ戦法を貫く一本槍な馬。御年8歳とかなりの高齢馬になってきたが、今年の京都大賞典、阪神大賞典のいずれも掲示板内に入るなど展開が向けば、まだまだやれる能力はある。ステイゴールドの血が効くこのレースなら一発を期待したい。レースメンバーを考えればこの馬がハナを切りそうだが、アイアンバローズとの先行争いが鍵になりそう。


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