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【アルテミスS 2023】重賞展望~未来の”お嬢さん”はどの馬だ!~

年内最初の世代牝馬限定重賞。リバティアイランド、ソダシ、ラッキーライラック、リスグラシューと名立たる名牝たちを輩出した出世レース。世代のホープたちが出走するが成長途中の若駒であるが故に展開によってはアヤがあり、昨年はリバティアイランドをラヴェルが破った事は記憶に新しい。人気薄の好走も目立ち、10番人気以下の馬が馬券になることもしばしば。西高東低の傾向が強く、過去10年で関東馬は関西馬に勝率・連対率・複勝率、いずれも倍近く離されている事は覚えておきたい。

過去10年比較
・前走別
前走までに馬券外に敗れている馬で3着以内に好走できたのは僅かに2頭で、前走好走馬を狙うのが定石。距離別では前走2000m戦を使った馬で3着以内に入ったのは2022年のアリスヴェリテのみ。また新潟競馬場を経験した馬の好走が目立ち、直線の長いレースで好走できる実力を備えた馬が結果に繋がっている印象。

・脚質別
長い直線を駆け抜ける東京芝1600mとあって、上り最速を記録した馬が(7-2-0-2)と好成績。優れた末脚が求められる一方、2歳戦らしく逃げ・先行した馬も3着以内に飛び込んでくる。近3年に限定してみると複勝圏内に来た馬は全て新馬戦で平均タイム以上の時計を出している点は覚えておきたい。

・騎手別
東京巧者のC.ルメール騎手が2着4回と安定した成績を残しているが、突出して好成績を残している騎手は特に無し(武豊騎手、田辺裕信騎手が2勝を挙げているが出走予定がなく)。強いて挙げるならば好成績を挙げているのは30代以降の中堅・ベテランジョッキーが多く、幼さのある若馬と折り合う手腕が問われる印象。

・好走条件
①前走好走馬。新潟競馬場を経験している馬には注目。
②優秀な末脚性能。持ち時計も要チェック。
③西高東低の傾向。関西馬を狙うのがセオリー。

人気馬考察 

※想定オッズ上位から選定

チェルヴィニア
新馬戦は今年の注目馬・ボンドガールと互角の走りを見せ惜しくも2着。次走の未勝利戦ではノーステッキかつ上り最速で6馬身差の圧勝と素質の高さを見せ、勝ち時計は1分46秒9と3勝クラス並みの時計を叩き出した。ルメール騎手が継続騎乗となり鞍上・馬ともに東京芝1600m戦は望むところ。不安材料は控えての競馬経験が無いこと。陣営も将来を見据えて控える競馬を試してくる可能性がある。サウジアラビアRCではボンドガールが控えた結果、折り合いを欠き、最後方からゴンバデカーブースに差し切られた。本馬も折り合いに難を見せないか。

ライトバック
新潟デビューとなった新馬戦で後方11番手からの競馬になったものの、直線で爆発。上り32.8秒の末脚で逃げ馬を捉え切って勝利。新潟経験あり、優秀な末脚、好走率の高い関西馬と好走条件は揃っている。不安材料は持ち時計。新馬戦の勝ち時計は平均タイムよりやや遅く、メンバーレベルに疑問符が。新馬戦の派手な走りもヨレにヨレて最後に外へ出した危うい競馬に見えた。

サフィラ
新馬戦では直線で隣の馬と接触し内ラチに衝突する不利があり3着に敗れたが、次走の未勝利戦で2着に3馬身差を付けて勝利と素質の高さは証明済み。アクシデントにも関わらず粘り切った精神力と中団から高いレベルの末脚を繰り出せるのは強み。なお全兄は東京巧者のサリオス。不安材料を挙げるならば不利を受けたとはいえ新馬戦の走破時計がやや物足りないか。次走は6頭立てと少頭数での勝利だったことも気になる。

注目馬

スティールブルー
新潟で行われた新馬戦はラスト2Fでラップが10秒代を記録した強烈な瞬発力勝負。18頭立てのレースを中団で追走し、直線で外に出しステッキ一発で他馬を差し切る余裕の走りだった。関東馬だが宗像厩舎の2頭出しということで勝負気配もあり。上位人気馬とも好勝負できそう。

ショウナンマルエラ
新馬戦の勝ち時計は平凡だったが、初重賞の新潟2歳Sでは差し有利の展開で長い直線を逃げ粘り2着に好走。走破時計も優秀だったがテンの3Fで11秒代が2度入る先行馬には厳しいラップの中、逃げて好走できたのは評価したい。逃げ馬ならエリカリーシャンとの2択。こちらは関西馬であり、オッズ妙味的にも狙ってみたい。

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