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【福島記念 2023】重賞展望〜秋の福島を彩る伝統の一戦〜

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秋の福島、伝統のローカルハンデ重賞・福島記念。過酷な夏を越えて涼しさの戻る秋季のレースゆえか牡牝別成績では牡馬(セン馬含)が好調。一方、牝馬は過去10年で2着1回、3着1回のみと不振。牝馬の素軽さよりも牡馬のパワーが求められる印象。血統面ではステイゴールド系、次いでシンボリクリスエス系が際立った活躍を見せている。タフなレースをこなせる持続力に長けた馬に注目していきたい。


過去10年比較

◯前走別
前走重賞組と非重賞組では勝利数こそ同じものの、勝率・連対率・複勝率では前者が優位。特に札幌記念やオールカマーなど小回りかつパワーを要する馬場をこなしてきた馬が好走する印象。またクレッシェンドラヴ、ミッキースワロー、マイネルラクリマといった同条件の七夕賞を好走した馬も活躍を見せている。

◯脚質別
下りスタートのためハイペースになりやすいレースながら、逃げ馬が3勝を挙げているのは特筆すべき。また上がり最速で勝利したのは2015年ヤマカツエースのみで、複勝圏内に入ったのも過去10年で5頭と瞬発力勝負になりにくいのも逃げ馬が台頭する要因の一つ。パワーに長けた持久力タイプを狙うのがレース攻略の糸口になりそう。

◯騎手別
例年、好成績を挙げる騎手の顔ぶれが変わっており、騎手狙いが難しいのも本レースの特徴の一つ。騎手よりも馬の適性を重視すべき。

◯好走ファクター
①前走重賞組が優位。パワーを要する小回りコースを攻略した馬
②瞬発力よりも持久力。またステゴ系やRoberto系のパワータイプ。
③圧倒的に内枠有利。8枠は複勝率0%とかなり厳しい。

人気馬考察

※想定人気から選定

シルトホルン ※抽選組
前走オクトーバーSは古馬に混じって2着と健闘。前有利の展開だったために着順通りの評価はできないが、3走前のラジオNIKKEI賞では差し有利の中で番手で走り、エルトンバローズ0.1秒差の2着に迫った。上がりは速くないが先行してしぶとく粘れる走りはタフな福島記念にマッチしそう。不安材料は過剰評価の恐れがあること。3歳重賞で好走したとはいえ1勝馬。実績で勝る他のメンバーに太刀打ちできるかどうか。

バビット
2020年のラジオNIKKEI賞とセントライト記念を制している重賞馬。屈腱炎で長期離脱を余儀なくされたが昨年のオールカマーで復帰。その後、大敗続きだが走っているのはG2以上のレース。レベルの落ち着くG3で再起を図りたい。ステゴ血統で逃げ馬と福島記念を好走する条件は揃っている。不安材料は怪我以降、明らかに調子を崩していること。屈腱炎といえば即引退にも繋がる厳しい怪我。馬齢も今年で6歳。重賞で結果を求めるのは酷か。

ウインピクシス
前走クイーンSでは番手で競馬を進め2着に好走。洋芝での好走経験はパワーを要する福島競馬場でも活きるはず。また牝馬が強いゴールドシップ産駒。このレースとも相性が良いステゴ血統なのは評価できる。内枠から逃げられれば面白い。不安材料はテンの遅さ。二の脚がつくため先頭に立つことはできるものの、逃げたい馬は他にもいる。同型馬の競り合いに勝てるかどうか。ハイペースへの対応も気になるところ。

注目馬

ホウオウエミーズ
今年の福島牝馬Sでは12着に大敗。ピークは過ぎたかと思われたが次走のマーメイドSで3着に好走。続いて七夕賞でも上がり最速の末脚で3着入線。息の長い活躍を見せるロードカナロア産駒らしく6歳でキャリアハイの成績を残しており、実力は衰えていない。控えれば末脚確かなのでハイペースで前に行く馬たちが崩れれば一発ありそう。

ユニコーンライオン
昨年の福島記念はハイペースの中を逃げ切り勝ち。振り返ればそれ以来馬券になっていないのだが、これまでは戦ってきた相手が強かった。比較的メンバーレベルが落ち着き、上がりを問われないこの舞台なら再度の好走は十分あり得る。今回はハナを切りたい馬が複数いる上に最重斤量の59kgを背負うのは気掛かりだが、テンの速さはこの馬が最速と見る。人気を落とすなら面白い一頭。


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