[楽曲解説]シロップがやってくる！
死にかけのショタって美しいよなと考えているおれ「死にかけのショタって美しいよな」
こんにちは4:30です。四畳半から世界の優しい不幸ボーイ、ガールへ向けて曲を書きました。
シロップがやってくる！ / Hyakki yagyo
Prod by 4:30
Singer 鏡音リン・レン
Illust lilija
コデインにしようかシロップにしようか悩んだんだけどかわいいからシロップで良かったなと思う。いっぱい聴くと多幸感を得られる曲にしようと言う安易なアレです。ちょっと含むくらいが分かりやすくてイイ。
若者めっちゃ死んでるらしいね。何があったかはさておき、あんま優しくないおれから見ると、みんなあまりにも優し過ぎるんだよ。
ただ、何万人と命に終点を打つ人々、理やらなんやら全てを超越した人はシンプルな宝石を持っていると思う。
首くくるなんて簡単だし、それが怖いなら高めなマンションから落ちれば死ねる。死ぬ事は死ぬほど簡単だが問題なのはそれが今日か明日かだけ。
自分で引いたフリーハンドの境界線を越えるか越えないか、こんなことを真剣に考えるくらいキワキワまで追い込めるなんて持久走やったらどんだけ凄い記録出てたんだろうな。
ホモサピエンスの末裔だからってもう世界は変わって人が減り続けてるんだから殺し合わない方がいいのに今も淘汰を繰り返している。
卑怯なヤツが我が物顔でのさばるのが何よりの根拠で、せっかく覚えた言葉も思いも何も通用しない世界なんて虚無で地獄だよな。
そもそも言葉なんか要らなくて、人間はもっと茶色い動物みたいになんとなくで分かり合えると思う。それは写真だったり小説だったり、この曲みたく曲だったり。
そうじゃなくても、頑張らなくても、貶めなくても、もう少し幸せに暮らせると思う。
無関心とはまた違うんだけどね。
Intro
シロップが街に降り注ぐ！
鏡音が歌うと 「しろっぷがまちにふりそそぐー！」って字面で可愛い。
はじまりはじまりー。感を出した。
Riff
オクターブファズのリフ。お祭りばやしみたいなイメージで弾いてるよ。裏でserumのプリセットも鳴らしてるかも。街がなにやら大変なことに…って感じを出すにはコレかなと。
ベースはZoom B3 のベースシンセ…どれだったかな。クリクリ回してれば出てくると思う。
ギターは5150とenglを左右で鳴らしてゴーゴーにしてる。なんとなくわかるかな。そうだよ。おれ、ウェス大好きなんだよ。
1A
シロップが街に降り注ぐ
皆大騒ぎで逃げ出してゆく
シロップが街に降り注ぐ
狂った老婆が猫を投げている
シロップがどぼどぼ降り注ぐ
みんなとは友達になれなかったね
シロップが街に降り注ぐ
まるで何もなかったかのような顔で
言い忘れてたけど今回の曲は初めてポップスじゃないのよ。ヒップホップなのかな。バンドサウンドだけどちょっとハネてて…いやでもポップか？ミクスチャーってほど重くも無いし…ムズいな。聴いた人の方でそれっぽくカテゴライズしといて。
入りなんで歌詞はわかりやすくパニック描写からスタート。
シロップが街に降り注ぐ→皆大騒ぎで逃げ出して行く ココ我ながら100点の入り。
その後に続くのはポリコレガン無視の 「狂った老婆が猫を投げている」 パニックホラーにポリコレなんか要らない。
視点凄いことになってるけど"謎のシロップが降ってくる街に佇む少年" 目線で見るとこの曲は簡単に理解できるよ。
崩壊する街をどう見るかな。悲しい？怖い？それとも楽しい？
ビートが途中変な感じになってるのはskilkillsの影響。めちゃくちゃかっこいい。ここまで曲げてみたい。
2A
狂ってからも続く暮らしの中
馴れ馴れしい暗闇が集ってくる
心の奥の奥底の奥で
あぐらを描いて僕自身を狙う
先生はかつてこう言った
「正直ものは馬鹿を見ない」
ありがたく頷く有象無象
僕の席に花が活けられている
小5の時、誰が怒られたんかは忘れたけど小さな嘘が捲れたせいで若い女の先生が怒っちゃって、あんま怒んない優しい人だったからおれらも引いちゃってさ、そしたら引っ込みつかなくなった先生がもうパチギマっちゃってさ、「正直ものはバカを見るって先生嘘だと思う！正直ものはバカを見ないんだよ！！！」って爪が白くなるくらい教卓を掴んで叫んでた。
マァ無責任で酷い言葉よ。綺麗な空気吸いすぎですよ先生。大人になってゲボ吐くほど見たけど正直者めちゃくちゃ割食ってますわ。信じちゃった子がいたらどうするんですか。最悪死んじゃいますよ。
サビまでにテーマの修飾的なイジメって描写を入れなきゃいけなかった。
なんで街が壊れるのが楽しいのか、スキップのようなメロディとお祭りなのか、濃くする為に他の手段が見つからなかった。だから歌詞と曲が乖離しない為に直接表現をブチ込んだ。
"活けられている" の字をこっちにしたのはこっちの方がおどろおどろしかったから。
生けられている じゃサラっとしてるからね。
1サビ
シロップが街に降り注ぐ
シロップが街に降り注ぐ
シロップよ街へ降り注げ
シロップよ街へ降り注げ
まるで何もなかったかのような顔で
踊れ踊れ〜。EDMってサビで歌が減ってんのにパチ上がれるのいいよな。音楽してるって感じ。けどやっぱ歌とリフが交互にくるの、いいよな〜。けどこの感じ、どっかで聴いたな。
やっぱギターは最高にカッケェよ。弾けるようになってよかった。
3A
悲しみとは永遠の理だろうか
偽りの裏のニヤけ顔に嫌気が刺す
死ぬことは死ぬほど簡単だが
大事なのはそれが今日か明日かだけだ
弱きものはもっと弱きものへ
低いところを求めて流れる
地獄は人の偶像であるから
人は人に植え付け合うんだね
嘲笑うのは簡単。死ぬのはもっと簡単。死ぬことは死ぬほど簡単だが、大事なのはそれが今日か明日かだけ。生きるにはコマンドが多すぎる。
B
平和の根拠を教えてくれよ
無いだろう？
ここにきてBメロ。めちゃ静かにしちゃった。
平和の根拠って爆ムズなんだけど、定義できる？
ビルドアップ
シロップが街に降り注ぐ
当たり前に狂った日々の隙間に
シロップが街に降り注ぐ
いじめっ子が堰に詰まって澱んでいる
シロップがどぼどぼ降り注ぐ
僕はこの瞬間を待っていたんだ
シロップは街を呑んで行く
急なビルドアップ。初見だとびっくりするけど一回聴いたあとだとアガるぜ。
いよいよ街は崩壊、シロップが街を呑んで行く。呑むって楽しい漢字だよね。
ぴょんぴょんしてて楽しい？歌詞がおどろおどろしい？絵が可愛い？いろんな人がいろんな見方するんだろうな。楽しみだ。
デスコア
だいすきデスコア。速い強い、そして重い。(いきなり聞くとほとんどの曲が一緒に聞こえる)
この曲のクライマックスには絶対これしかないと思った。デンデンデンデンデンデン…
デスコアに限らず、この手のジャンルは妙に魂が落ち着くんだよな。
さいごに
内なるゼロ以外を信じたのは初めてかもしれない。産まれてはじめて人のために曲を書いた。その相手は名前も顔も知らない、最早空想の中の誰かなんじゃないかなってくらいの人なんだけど、とにかくもうこれ以上優しい人が死ぬのは嫌だと思った。
自論として、いじめはなくならない。社会に出ていじめられた時に子供だから分別が付かないせいでいじめが起きるんじゃなくて、人間は本能的に淘汰し合ってるんだ。って思った。
いじめは無邪気な子供よりも大人の世界の方が壮絶だ。淘汰する為の理由なんかアホほどある上、無駄に悪知恵がついたせいで陰湿だ。
かといって絶望して死ねっつってるわけじゃねーぞ。生きろとも言ってない。全か無か思考は大嫌いだ。全無の間に味があるから。
他人の事にとやかく言うのはヤボだけど、優しい人は死んで欲しくない。死ねだ生きろなんて無責任な事言えない。から頑張って曲にした。と言うか、おれにしかこんな曲は書けないと思った。
なんと言うか、結局世界なんて自分の中にしかないんだよ。
他の人は他の人の世界があるんだ。目で見たまんまの世界は世界じゃない。無限に並行しているんだ。いじめてくる嫌なヤツも見て見ぬふりしやがる上司や先生も、好き勝手やって何も伝わらん親もみんな並列。お前の世界になんて入れっこない。おれらの目にはみんな違う色が映っている。
じゃあなぜこんなに苦しいのかって、波紋を立てられるのかって、それはひとえに優しい人が優しすぎるだけ。並列を壊してまでなんとかしてあげようとするせいで優しい人間はタカられて食いつぶされる。腐るほど見てきた。最悪だよ。
それをたった3分でぶっ壊したかった。おれは優しくない人よりよっぽど優しくないからそいつらを消滅させる方法を知ってる。消せば良い。逃げれば良い。嫌いなもんなんか全部要らない。その強さがあればストレスはほぼゼロになる。おれが血反吐吐いてこのマインドを手にしたように。
死と誠意に向き合った人は美しい。同じくらい脇道に逸れる度胸もまた等しく美しい。だから答えは一つだとは思わないで天井を見つめて生活の音を聴き流していれば緩やかに心は回復していく。だから今日はもう寝よう。ゲーム実況を聴きながら寝よう。それでも眠れないなら目を閉じて白を想像するだけで大分マシになるよ。
そこから少し経って、心のキャパが空いてそこに何か入り込める余地が産まれたなら是非おれの他の曲を聴いて欲しい(メンタルアレな人にあんまオススメできないけど…)
そんでそのうちライブとかやったら遊びに来て欲しい。おれが奢るからさ、一緒にライブハウスの薄いジュース飲んで少し話してあっという間にバイバイしよう。
少し世界をくっつけてまた自分の世界に帰る、それを過不足なく行える人間関係ってのが人生の充実ってヤツで、平和の根拠の一つなんだと思う。
おれはそれを死ぬまでマイペースにやるからお前はお前のマイペースに浸ろうぜ。おれだってお前と一緒で何回も死のうと思ったし、何回も間違った事したし沢山の人に迷惑かけたけど、いまんとこおれはそんなことも踏まえて楽しくやってるよ。
4:30
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