絆徳経営のすゝめ 100年続く一流企業は、なぜ絆と徳を大切にするのか?

ここ数年で「悩みの質」が変わった。「やるべきことをやっていないから」起こるもの→「努力しても効果がでない」へ。時代が変化すれば「理想の会社像」も変化します。変化に対応した企業を「絆徳企業」と呼ぶ。西洋と東洋の融合した和魂洋才の手法「絆徳経営」を学ぶことで、卓越した存在へと向かっていく。体力が残されているうちに、経営方針を見直し、高収益体質に変えていき、苦境からの脱却を図るべし。

高収益企業をつくるのは、テクニックでできる。しかしそれは一時的なもの。目指すべきは「持続可能な経営」。わけのわからないものに投資するのではなく、問題の本質「消費者の変化」に対応することが大切。過去の成功体験ではうまくいかない。現代の消費者は「よいこと」を求める。SDGsがその代表事例。顧客、取引先、社員、それぞれにとっての「持続可能な経営」が必要。自らの道徳観に従おう。

今求められるのは「理念」と「経済合理性」を両立した会社。「よいこと」をしながら利益をあげていくことは「きれいごと」ではなく、利益の源泉。本気で「きれいごと」に取り組むことが大切。これは古来から日本企業が得意な分野。「三方よし」の精神で「相手によいことをして絆を結ぶ」、これこそが「絆徳経営」の本質。この手法を経営哲学、マーケティング、社員教育等の根底に置き、絆徳企業へと進化していこう。

・利益/恩恵を売る時代は終わった、というか、あたりまえであって、その世界観が上乗せされて初めて売れるものになる。
・現在の消費者が共感する世界観は、特に2015年以降SDGs教育をうけている若者には特に「社会全体にとってよいもの、よいこと」へ共感
・そして、この世界観はSNS時代には偽装しづらいもの。テクニックでおこなえるものではなく、自然体で、本心から理念をうたい裏表なく実践しなくてはならないもの。

・「リピート客がつかない」「良い社員がすぐ辞める」「社長だけ頑張って現場を離れられない幹部不在」「SNSのフォロアーが増えない」は普遍的な4つの課題としてあげられる。
・それを”努力”で改善しようとして問題解決を遠ざけている
・がむしゃらに努力することで心のゆとりと社会への配慮がなくなり、結果「絆の分断」を生んでしまっている
・顧客/社員/社会との絆を結ぶことができれば経営はたちまち好転する

・「絆の分断」の最大の要因は成功哲学が蔓延したこと
・成功哲学の根底にあるのは自助努力、自分の成功、上にいること。
結果、行き過ぎた個人主義が貧富の差を生み、分断を生み出した。
・この先の進化した成功哲学として「日本人が古来より大切にしてきた『道徳』と、西洋の『合理性』を融合させる」べきである。それが「絆徳経営」である。
・三方良しの精神を現代の経営に落とし込んだもの、「相手に良いことをするから、ずっと一緒にいられる」関係を目指すことが大切。

絆徳経営は顧客・社員・社会の三方と絆を結ぶためにある。
経営が苦しい企業は理念もなければ経済合理性もない。このような「哲学なき経営」は多くの会社で見られる。所有の経営:経済合理性のみを重視。何のために働いているか分からなくなる。富だけを追い求める経営者は、どんどん富から遠ざかる。理念のみの経営も利益が残らない。「真の富は『道徳』に基づくものでなければ決して永く続かない」渋沢栄一

わずか26人の超富裕層が世界人口の半分の総資産額の富を独占する異常事態。破綻を免れるには「丸ダイヤ型」組織へと進化することが必要。企業も同じ。成功哲学の危険性を考慮し「雇用と教育」で中間層を増やすことが必要。社員が活躍でき定着できるような環境を用意し、ピラミッド⇒ダイヤ(中間層増やす)⇒丸ダイヤ(落ちこぼれ、富独占、理念共感ない人が組織から離脱している状態)を目指しましょう。

対立や分断による格差社会から最適化社会に変えていく=ダイヤ型社会。ダイヤ型の角を取って丸くして「丸ダイヤ」。与えるだけでなく、トップが自分の取り分を減らさなければ丸ダイヤにはなりません。トップが社員の幸せを願えば組織はうまく行きます。富を適正にして中間層を増やすことは、社会全体を善くし、SDGsの実現も後押しします。

(1)“三方よし”の絆の分断により増大する3つのコスト
① 顧客獲得コスト
② 人事コスト
③ 信頼コスト
(2)“7つの罠”から抜け出す意識のリフレーミング
① 「心の傷」より「愛情」;“傷を作らない”ことより“できた傷と正しく向き合う”
② “不足”より“感謝”;不足感は不満感へ変質する。また、感謝は「する」ものではなく「伝える」もの。

③ “正義”より“幸福”;正義(ルール)が幸福より価値のあるものか自問自答。
④ “疑い”より“信じる”;まずは、自分と小さな約束をして、それを守ることにより、自分を信じることが出来る様になる。
⑤ “批判”より“理解”;まず、相手を理解しようと努める。
⑥ “受け取る”より“与える”;相手が求めるものを与えて、与えて、与えまくれば絆は確実に生まれる。

⑦ “部分”より“全体”;部分だけではなく全体を選べる人が多くなればなるほど、組織全体の絆は強くなって行く。
(3)縦軸に“他人は分かっている/いない”、横軸に“自分は分かっている/いない”というマトリックスで、お宝が眠っている「未知の窓」(誰からも知られていない自己)に到達する為には「開放の窓」(自分も他人も知っている自己)を大きくする。
(4)トライアッド;「身体・焦点・言葉」の三点を帰ることで、良い状態にもっていく。

■5Kマーケティングとは
①企画づくり:「誰に」「何を」「どう」届けるかを検討
②きっかけづくり:顧客と商品サービスを「結びつける」
③関係づくり:対話を通して「信頼関係」をつくる
④感動づくり:「期待を上回る」価値提供をする
⑤絆づくり:継続商品によるリピートや紹介に「つなげる」

「その人はどんな人で、何を求めているのか?」がすべての出発点
顧客を理解し、相手が求める「企画」を立て、「きっかけ」提供し、「関係」を構築し、「感動」を届け、
結果、顧客との強い絆を作り上げることを目的とする関係を構築しないまま、売ろう売ろうと的外れは企画やきっかけのみを押し付けようとしても失敗する。
まるで恋愛関係のようですね♫

■5Kマーケティングを実践する
[企画(1)]対象顧客をイメージする
[企画(2)]企画の本質を理解する
[きっかけ(1)]メイン舞台となるメディアを決める
[きっかけ(2)]価値ある情報を発信する ※一貫性が重要
[関係(1)]継続的な情報発信をする
[関係(2)]複合的な情報発信をする
[感動(1)]コラボで情報発信をする
[感動(2)]感動の情報発信をする
[絆づくり(1)]フォローを続ける
[絆づくり(2)]サブスク、コミュニティを始める

①求める人物像を明確にし②採用を見直し③自己有用感を創出。絆徳の人事とは、③の仕組みを作ること。「自社で定着・活躍してくれるのはどんな人?」期待する能力と人格の観点から人事制度を定義します。先輩が後輩を教育するための教育は①モデレーター会議進行役②ファシリテーター司会③ティーチャー話④コーチ質問⑤コンサルタントアドバイス⑥メンター気づき⑦トレーナー成果⑧ボードメンバー幹部の順で行います。

影響力発揮した人物像…19C:鉄道・蒸気機関で物資を移動させた者、20C:自動車・航空機で世界を飛び回った者、20C末:ネット上で情報を移動した者、21C:SNSでより多くの個人情報を移動させた者、この後、知恵・知識を移動した者。人が集まる場でコミュニケーションをとって情報共有すること自体が富を生む時代。会議こそ富の源泉になります。

会議のスキル、話し合いで部下を育てるスキルを社員に身につけさせないのは、生産性を求めないのと同じ。
「話す、つながる、SNS」ライブ配信のトレーニングは丸ダイヤ組織を創る効果も見込めます。
良いことと善いことの使い分け。良いこと:相手を喜ばせて、一緒にいるとよいことがあると感じてもらう。善いこと:相手を成長させて、あなたがいなくなっても大丈夫にする。はじめに良、それから善。そして最後に必ず良。最後の良は「ありがとう」。

社会との絆の作り方とは
社会との絆とは顧客や社員よりも影響力を広げていくという事。
1、まずは社員の家族。社内運動会、家族会など。これによって社員の家族との絆が強くなり会社を応援してくれるようになる。 ※家族会
2、次が取引先。ともに成長するという観点。 ※業者会

3、地域社会。地域への寄付やボランティア活動。
社会貢献活動。社員も巻き込んで行う。
  ※境川を清掃するボラクエ(ボランティアクエスト)、境川クリーンアップ作戦。会社周辺の「ごみゼロ」活動、東京都の里親制度を利用した道路植栽スペースを花壇に。淵野辺駅周辺の清掃活動「銀河プロジェクト」。
4、日本  ※知覧研修

5、世界
   ※ウクライナ日本大使館への支援募金
〇「働く幸せを実感している従業員」が多い程会社は長く続く  ※モチベーションNO1
〇「良いもの」「良いこと」という新しい価値感。消費者も社員も。特に若い層。
 株式至上主義から絆徳経営へ。








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