「君は永遠にそいつらより若い」だなんて言われるまで知らなかった。

部屋をざっと見渡して、なにを最初に書こうかと悩む。

まあ、23年も生きていれば好きなもので溢れかえってしまうわけだけども、その中から代表として、第一走者として、トップバッターとして書くのはそれなりに恥ずかしくないものにしたいという誰に対して恥ずかしがっているのか。

今の自分が大事にしなければならないものとして、津村記久子のことを最初に書きたい。

初めて読んだのは高校のときで、「ポトスライムの舟」だった。

たしか青山七恵の「ひとり日和」を読んだあとで、それまで重松清ばっかり読んでいた自分にとってその出会いは衝撃的で、なんだこれ、つまらなおもろいな、というなんとも不思議な感覚に陥ったものだった。それがここまで続くとは。

そんなこんなで、芥川賞作品を読んでいけばいいかと短絡的に思った自分は、ポトスライムの舟を手にとった。

でもその時はさほど感動していなかったと思う。ギャグっぽいシーンがあるけど芥川賞とれんのか、とか思ってた。自分の名字を蛇の名前にするところとか。

だけど作者のことは忘れておらず、ブックオフで手に取った「君は永遠にそいつらより若い」が人生を変えたといっても過言ではない。

これはあまりにも、「本」という概念を超えてきた。なんで任天堂とプレステに感謝を述べているのか。なぜ玄関の前でゲームボーイアドバンスに興じているのか。なぜ暗い部屋で黙々と上海をやるのか。

すべてが新鮮だった……。こんなものがあってはたまらない。けどたまらない。それがこの作品だった。

なんか感情的になってしまったけれど、このブログの方針を今思いついた。一通り感想は書くけど、タグ付けをして、後々も同じ作品について追記していきたい。君は永遠にそいつらより若いは絶対にまた再読するし。

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