会社は、業界や社会・経済・技術などの情報を日常的に集めている

「会社は、業界や社会・経済・技術などの情報を日常的に集めているか?」

・・・このように問われたとしたら、いかがでしょうか。「うん、しっかり集めている」と答えられるでしょうか。「自分では集めているつもりだけど、十分かどうかと問われると自信がない」ということでしょうか。

企業の円滑な運営や成長を生み出す原動力となるドライバ、すなわち「社長」「経営理念・ビジョン」「ビジネスモデル」「システム化・型決め」「行動環境」の5つのメインドライバ、そして、「行動環境」の構成要素である「ストレッチ」「サポート」「自律」「規律」「信頼」の5つのサブドライバがうまくマネジメントされていたとしても、その会社だけの力では抗えない大きな環境変化に直面することがあります。

そうした環境変化は、ある日突然、社長や会社に突き付けられるというものではなく、その方向に向かって少しずつ、少しずつ変化しているのであり、予兆をつかむこと、変化の出現や方向性を予測することは、それが100%正しいと言い切ることはできないとしても、不可能ではありません。

その環境変化を予測して事前、事前に変化への対応を準備することが、長く存続し成長する企業を作るために不可欠なことです。そして、社長がそうした感覚や能力を持っておくことが望ましいというのはもちろんのことですが、社長はじめ組織の特定の人物だけに依存するのではなく、組織としてしっかりと情報収集し、分析し、環境変化を予測する態勢を構築しておくことがさらに望ましいと言えるでしょう。

経営トップから各部署のメンバーに至るまで、そうした企業環境分析を日常的に実施して、的確な状況認識の上に最適な行動を選択していくことができるようになる。そこを目指して、意識して「情報」に接するようにしたいものです。

さて、「会社は、業界や社会・経済・技術などの情報を日常的に集めているか?」との問いに対して、「自分では集めているつもりだけど、十分かどうかと問われると自信がない」という方が少なくないかと思います。

「業界や社会・経済・技術などの情報を集める」とはどういうことなのか、その模範的もしくは理想的な状態について知っておく必要があります。模範的・理想的な状態とはどのようなものかを知っておけば、どの程度できているのかは自覚できるはずです。

ここでも、やはりフレームワークを役立てることができます。

企業環境分析のために一般的に用いられているいくつかのフレームワークを活用することができます;
・PEST分析
・SWOT分析
・ファイブ・フォース分析

これらのフレームワークを活用して、定期的にアップデートするようにします。最初は少なくとも四半期に一回は再考、更新することを予め組織スケジュールに組み込んでおくとよいでしょう。

こうして、フレームワークを活用した思考が組織のメンバーに定着していくと、日常的に接する「情報」の質や量がどんどん向上していくはずです。

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