「上滑りな社長」になっていませんか?
長期安定的に成長を実現する良い会社をつくるために社長に必要な4つの大切なこととして、①学びの実践と人としての誠実さ、②率先垂範することと言行一致、③ぶれない姿勢、④覚悟を挙げました。
ここで一つ、留意すべき点があります。それは①学びの実践と人としての誠実さに関連することなのですが、勉強熱心な社長さんほど、上滑りになってしまうケースが少なくないということです。
これまで数多くの会社に関わらせていただき、多くの経営者の方と親交を持たせていただいたので、その経験から分かることなのですが、熱心な社長さんほどよく学ぶ。これはほとんど例外がありません。どんどん学ぶ。そして学んで新たなことを会社においてどんどんやりたがるんですけども、従業員がそれについていけない。
「社長!先週はこうおっしゃっていたのに、こんどはこれですか!?」
「日常業務もあるのに急にこんなことやるぞと言われても、無理ですよ~」
社員の間にも、面従腹背とまでは言わずとも、そうした社長の暴走になかなかついていけない。そういう状態が続くと、社長と、幹部以下社員との間の距離がどんどん離れていく。そうすると自分の思いも伝わらずに、従業員に対する社長の不満というものも溜まっていってしまう。もちろん、逆もしかり。従業員が社長に対して不満を持つ。
勉強熱心は良いのですが、そんなことになりがちですので、「上滑り」しないようにということに留意することはとても大切です。