ただ幸せになりたい
元彼と別れてから、思い出して泣くことはあまりなかった。
どうしようもなく、一人が寂しいと思ったことはあったが、復縁したいとか連絡したいと思ったことはほぼない。
別れてから連絡を取ったのは一度きり。
別れ話をしている最中に私が「最後のわがまま聞いて」と言った一言について、彼から後日、内容を聞かれたくらいだ。
「最後にもう一度会いたい」と言いたかった私だが、時間が経っていたのもあるし、友達から会うのはやめておけとお灸をそえられていたこともあり、「言わない」と返信した。
彼からは、「そっか。」と返事。
私は彼に「幸せになってね」と言いそびれた言葉を言って、彼との会話は終了した。別れ話をしたときには言えなかった言葉。言いそびれた言葉。
時間が経った今は、別に言わなくてもよかったかもと思っているから不思議だ。言ってすっきりしたからなのか、未練がないことに気づいてしまったからか。
私以外の人と幸せになるなんて、ちょっと許せないかもしれない。私を幸せにしてくれなかったのに、幸せに生きるなんて少し許せないかもしれない。
心の狭い人間だ。出来た人間ではないことに気づく。
今の私は、まだどこかいつも通りの生活に戻れていない。
出会いを求めているわけではないが、安心できる居場所を探しているようなそんな感じだ。
今流行りのマッチングアプリを始めてしまおうかと思いながらも、腰は重い。傷つきたくないと思っているのだろうか。
遠距離は苦手で、耐えられないのに、遠距離の人に惹かれたり、好かれたりしている私はつくづく懲りないなと思う。
友達にモテるねとか、人たらしと言われたりするが、違う友達に言わせれば、都合のいい女感があるという。
後者の方が正しいかもしれない。
どうしたら、打破できるのか。
人を見る目を養い、自分磨きをするしかないのか。
いつかは、一緒に幸せだと笑い合える人に出会えるだろうか。
特別なことはなくても、ただ幸せだと言える毎日を過ごしたい。
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