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【#4】ベトナムで1番きれいな海/コンダオ諸島 ~最高のローカルホテル/Garden House Con Dao~

宿泊費を抑える為のローカルホテルだった

初日と最終日に4つ星リゾートホテルに一泊ずつするので、中2日はコストを抑える為にローカルホテルを取っていた。
実はコンダオには安価のローカルホテルがたくさんある。ありすぎて選ぶのが大変だったくらいだ。

私がローカルホテルを選定する際に基準にしているポイントは3つある。

①まずは海外の旅でメイン使用している予約サイトAgodaにおいて、宿泊者の評価が9.0超えであること。
9.0以上は評価カテゴリーとして“最高”の部類に入る。8点台でも概ね問題のない所が多いが、やはり満足出来るホテルは9点台に多い。

②さらに施設情報ページの「注目ポイント」に行き届いた清掃の高評価があること。
ローカルホテルに泊まる際に一番気にするのは清潔度。ベッドバグ(南京虫)はもちろん寝具や水回りは古くてもいいから清潔であって欲しい。

③それと個人的な好みの問題だが、シャワーブースに仕切りがあること。
ベトナムに限らず、東南アジアではトイレの前や隣に剥き出しでシャワーが付いている所が多い。シャワーを浴びると必然的にトイレまでびしょびしょになってしまうのは出来れば避けたいポイントだ。

以上の観点で探していると、一つ気になるホテルで目が止まった。
「Garden House Con Dao」こじんまりとした外観と可愛らしい草木の装飾。広い庭スペース。部屋も広くて清潔そうだ。写真を見る限りシャワーブースも分かれている。

何より評点が⒐4ととても高い。気になって口コミを見てみると「家族経営のホスピタリティにとにかく感動した」という内容が多い。せったくローカルホテルに泊まるならば、そのアットホーム感は魅力だ。
中心部から離れた立地もいい。離れているといってもバイクで10分程の距離だし、その分バイクや爆音のBGM&カラオケに悩まされずに済むだろう。

決まりだ。ここにしよう。
安ければ何でもいいやと決めるのではなく、何かコンセプトを持って決めた方が泊まるのも楽しい。妥協しない宿探しは時間と労力を使うが、旅の満足度の大半はやはり宿にあると思っているので、悔いなく頑張るのが私の信条だ。

ちなみにこのホテルは無料ではないが空港送迎もある。
事前にAgoda内でしっかりとコミュニケーションを取る事が出来た。メッセージには基本的に即レスで丁寧に返信してくれたので、その点でも変な宿ではないなという安心感があった。


いざチェックイン

2日目の昼。一日かけてのビーチ巡りの途中で、前泊のホテルから荷物を運びチェックインを済ませようと向かう。
目指すガーデンハウスは中心部から、広大なハンズオン墓地を挟んで北東方向にある。道すがら大きな池(貯水池かもしれない)を横目にどんどんローカルサイドへ。なるほど確かに繁華街からは離れている。

生活感のある通りの中ほどに、まさしく写真で見たまんまの建物が見えた。
白い外壁に大きなGarden Houseの文字。レンガの門構えの周りは緑や花であふれんばかりに装飾されている。一見してこの宿の選択は正解だったと思える雰囲気だ。

門を入って右側にバイクが数台停まっていたので、その横にバイクを停め、中に入っていくと優しい笑顔のお母さんが出迎えてくれた。
チェックインしたいと伝えると彼女は全く英語が話せないらしく、キャッキャと恥じらいながら奥に行き、息子さんと思しき若者を連れ立って戻ってきた。彼はしっかりと英語が話せるようだ。部屋まで連れ立って案内してくれた。

明るい日差しが差し込む廊下



部屋レポート ~完璧なホスピタリティを添えて~

今回2泊した客室

部屋に入って、まず広さに驚いた。
ワンルームではあるが、寝所スペースとリビングスペースがきちんと別にとられていて、庭に面した大きな窓からは明るい日差しがたっぷりと差し込んでいる。

内装も決して華美すぎず、ターコイズブルーの差し色が効いていて、ちょうど落ち着ける華やかさだ。ベッドもダブルより大きいクイーンサイズで、見るからに清潔そうなシーツ。その横には鏡台もある。
姑の嫁いびりではないが、窓枠の隅まできっちりと清掃が行き届いていて、部屋全体にすごく清潔感がある。

カウチソファーも座りやすいデザインで、壁面の飾り棚も凝っている。
ゴミ箱はローカルホテルでは置いてあることさえ珍しいのに、しっかりとゴミ袋がかぶせてあるではないか。

清潔なベッドと宿名が刺繍されたクッション
クローゼットとカウチソファ

想像していたよりも良い部屋に喜んでいると、先程のお母さんがカットしたマンゴーを持ってきてくれた。ウェルカムスイーツまで頂けるとは…。しかもこのマンゴー、しっかりと冷えている。常温で果物を食べることが多いベトナムにおいて、この心遣いはとても嬉しい。

さらに旅程も中盤という事もあって、息子さんに共用で使える洗濯機などあるか聞いた所「洗濯機はないがお母さんに渡してくれれば洗っておくよ」との事。なんと…無料のランドリーサービスまで。

到着してわずか10分ほどで高評価の理由、そのホスピタリティを十二分に体感させられた。素晴らしいおもてなしというか、ウェルカム精神というか。ホテルというより家族経営のペンションに近い。笑顔の素敵なお母さんと、息子さんの丁寧な接客。優しいアットホームな雰囲気が宿全体を包んでいるようだ。旅の途中において、落ち着いて心休めることが出来るこの安寧さはどんな高級ホテルにも作り出せないように感じる。

もはや心配していなかったが水回りも清潔で何の問題もない。シャワーブースも写真で見たようにしっかりと区切られている。水量はほんの少し弱めだが、しっかりとお湯も出るし、きちんと足ふきまでセッティングされている気の配りようだ。
強いて言うならば、備え付けのアメニティがどちらがシャンプーでどちらがボディソープなのか分からなかった事ぐらい。何だか同じ中身の様にも感じたが、まあそれはご愛嬌だ。

安心の独立シャワーブース

そして嬉しかったのはペットボトルの水ではなくて、ウォーターサーバーが自室内に設置されている事。これはとても珍しい。
冷蔵庫は無いのだが、個人的にはこちらの方が嬉しい。滞在中いつでも冷えた水が飲み放題だ。
(ちなみに冷蔵庫は共用の物が1階出入口付近にある)

ALASKAのウォーターサーバー

そして何だかこの部屋良い匂いがするなぁと思っていたが、なんと!アロマディフューザーがあるではないか!これには興奮してしまった。今まで国内外問わず様々な宿に泊まってきたが、空気清浄機はあってもアロマディフューザーが置いてある部屋は無かった。
しかもレモングラスという香りのチョイスがいい。コンダオの雰囲気にマッチしていて香りも強すぎず、とてもリラックス出来る。

アロマディフューザー

すっかりこの部屋が気に入ってしまった。居心地が良すぎる。
本当は荷物を置いてすぐに次のビーチへと出かけようと思っていたが、とりあえずはゆっくり座ってマンゴーを頂くことにした。
冷えていて甘くて美味しい。移動中の日差しで失われたビタミンCが急速に補充されて体も喜んでいるようだ。


帰る場所

日が暮れてから戻ってくるとガーデンは煌びやかなイルミネーションに包まれていた。
一応街灯はあるものの、奥まった住宅街になるこのエリアは夜になると暗い。そんな中で明るく見つけやすいので、迷うことなく帰って来られる。
気に入った宿は「戻る」ではなく、「帰る」と自然に言い分けてしまう自分がいる。ひとしきり遊んだ後「ホテルに戻ろう」ではなく、「ガーデンに帰ろう」と言う程に、この宿は私たちにとってすっかり”ホーム”となったのだ。

夜のライトアップ

門を入って正面にある建物の横に、奥へと続く大きな庭スペースがあるのだが、そちらまで綺麗にライトアップされている。
飲み物など持ち寄って外で過ごすのも気持ちよさそうだ。
それにしても派手過ぎず、華やかなこのバランス。本当にこの宿はセンスがいい。

いい雰囲気のガバナ

ちなみに夜、水着などの洗濯物を袋に入れてフロントで預けたら翌朝にはもう洗われて部屋前に届いていた。
残念ながら生乾きのものも多かったが、ベトナムではもともと習慣的に日本ほどはしっかり乾かさないらしい。動じないで部屋にあるハンガーを使って窓辺に干し直しておいた。大丈夫。こんなことでは上がりに上がったガーデンの株は下がらない。


モンに会いたい

ガーデンのもう一つ大きなポイントは可愛い「モン」の存在だ。
柴犬より一回り小さいくらいのモンは節度を持った人懐こさだ。とてもおとなしい性格で、決して自分からガツガツとは来ないし、こちらが追い回すとフロントの中に逃げてしまう。
だが、2泊目になり慣れてくると触らせてくれるようになった。犬種は分からないがフワフワの毛並みがいつまでも撫でていたいほど愛おしい。大の犬好きの私達は出入りの度についついモンを探してしまっていた。
最後のチェックアウトの際は残念ながら会えなかったが、ガーデンの滞在をより一層彩ってくれたのはモンに他ならない。

プードルっぽいカーリーヘアーのモン



笑ってしまう大満足のコスパ

ガーデンは事前決済ではなく、現地決済だったのでチェックアウト当日にフロントで支払いを行った。
2泊、2名分で120万ドン(¥6,900くらい)。1人1泊¥1,700程だ。

部屋の広さ、設備、細かな部分に及ぶ気配りの数々。そしてなにより家族のあたたかなホスピタリティと、安心して宿泊できる息子さんの英語力。
文句の付けようがないどころか、あまりの安さに思わず領収書をマジマジと見つめて2人で笑い合ってしまった。

今まで泊まった全ての宿の中でも、ガーデンは本当に満足度の高い宿だった。コンダオはお値打ちなリゾートホテルもいいが、こんなにも素晴らしいローカルホテルにお値打ちで泊まることが出来るのが素晴らしい。無難なチェーン系の安ホテルに泊まらなくて本当に良かった。

さらにガーデンの近くには私的にコンダオで1番だったレストラン「Beach House」と、今のところベトナムで1番美味しいアイスが食べられる「Kem Con Dao Dua Dat」があるのがとても便利だった。(レストランについては次記事#5で詳細に書く)


離島だからこそ流れているであろう空気感と、ローカルサイドの落ち着いた時間。色とりどりの花に囲まれたガーデンは最高のローカルホテルだった。

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