ナノ20周年月間第26夜 余類ONE MAN LIVE 『n次元』
livehouse nano が20周年を迎えられます。そのお祝いとして、余類としてワンマンライブを敢行いたします。オーナーのまあこおばちゃんと、PA&店長のモグラさんで変わらず20年やってこられたこと、心よりの敬意を表したいです。これからも末長くお付き合いよろしくお願いします。
現状、演奏時間90分強くらいはやりたいなーと思っています。モグラさんから話をいただいた当初は、ソロでのお誘いでした。余類のデジタルシングルリリースと、そのリリパ『透明機械』までの松川との様々なライブを経て、今観ていただきたいパフォーマンスは余類としてのそれだなと確信を持ちました。nanoの20周年という大切なタイミングで、ご来場いただける皆さんとこのワンマンをつくれることを誇りに思います。どうぞ楽しみにしていてください!お祝いしましょう!
新曲作り
リリパ『透明機械』が終わってすぐに新曲制作に取り掛かりました。私のルーティンとしては、以下です。
反射的に考えるとこんな感じでしょうか。もっと色々あるかもしれないです。
①散文ワード探し
とにかくパソコンに向かって駄文だろうが日記だろうが書きまくります。結局日頃考えていることなんて大したことないんですが、まずは取り掛かります。脈絡なかろうが、おしゃれじゃなかろうが、かっこ悪かろうが。その中で自分が今向き合っているものがなんなのかを見つけるのが、最初の作業だなと思います。
書きたい曲があったとしても、最初の段階で思いの丈をとにかく書き記します。そこに良いリズムを持った言葉が見つかることが多いです。
②テーマ捻出
テーマとは一体なんなのか。難しいところですが、ここでは限定的な話ではなく、ジャズスタンダードで言うテーマに近い場合もあれば、伝えたいことの場合も、こんなコーラスがしたいとか広く考えます。松川にこういうドラムで絡んできてほしいな、とかも。
その中で、特に重要視しているのは歌詞の柱です。まずは二本柱をテーマとして立てるようにします。
例えば、文章としてはラブレターだけど、根幹はドロドロした自分の嫌な部分、とか。
この二本柱で、散文から得たワードを頼りに書いていきます。すると、どうしてもうまくいかなくなります。また、①の作業に戻ります。
この①と②を繰り返している中で、私が探しているのは第三の柱です。ラブレター、自分の嫌な部分、ここにもう一つエッセンスとして、例えば知ることのできない猫の日常を加えたりして。
歌詞のテーマとして三本柱が立つと、私の場合うまくいくことが多いです。
ちなみに、ラブレターとして最初に取り掛かってうまくいったためしがないです。でも書いちゃうんだよな、なんだあれ。
③一曲にしてしまう
この4年で一番変わったのはこの段階かもしれません。
私のいう一曲とは、歌詞・メロディーをもって、ギター弾き語りができるレベルです。
以前は、好きなフレーズがあるとそこばかりに目がいって、なかなか一曲にし終わりませんでした。それもいつかは役に立つ日が来たりするんですが、あまりに時間を割き過ぎていたように思います。
実際の作業としては①からこの③までを繰り返しているのかもなと思います。
とにかく、一曲にしてしまうことができると、この後の制作が非常にスムーズにいくんだなということがわかりました。20代前半に散々先輩に言われてたんですけどね。すみませんでした。スムーズにいきたくなかったんです。
④魔改造
魔改造とはなんぞや。
一曲にし終わると、とてもじゃないけど誰かに聴かせられるレベルではないものとなっています。無論、この段階が必要ではない時もあるのですが。瞬間でできるやつね。ほとんど私にはありません。
①と②の工程を俯瞰的に眺めます。
Aメロだと思っていたものが実はサビで、ブリッジだと思っていたものは実はイントロに付与すべき口上だったのではないかと疑ってみます。弾き語ります。そうするとあれまあそうでしたか、と途端に腑に落ちたりして。
そもそもメロディー全部やめにすることもあれば、ギターフレーズは別の新曲から持ってきたり。
魔改造です。
ここで、テーマがしっかりしているとブレずに済みます。うまくいかない場合は、そもそもまだテーマがはっきりしていなかったり、向き合う時間が足りない場合です。
魔改造がうまくいくと本当に気持ちがいいです。やったーってなります。
⑤過不足探し
さて、この段階ではすでに楽曲としてだいぶ仕上がっている状況です。ちなみに、松川のドラムとコーラス、ピアノによる編曲は同時並行に行われる別作業です。
過不足とは、とりあえず一曲にするために書いていた歌詞が本当にいるのか、同じこと2回言ってる意味あるのかとか、このくだりめっちゃ演奏も楽しいしかっこいいのにこんなに少なくていいのか、とかそういう部分です。
さらに刀を研いでいく、そんなイメージでしょうか。フロアにどう突き刺したいのか。重要な工程です。
⑥練習
本当に時間がかかるのはこの段階かもしれません。そして、練習すればするほど、また疑念が湧いてきます。また①からやり直しの場合もあれば、⑤に気づくこともあります。それでもライブハウスのフロアに投下するため、必死こいて錬成するわけです。楽しめるよう、時間を惜しむべきではないなと私は考えます。
⑦フレーズの吟味
楽曲が動き出したことを感じると、もっと良くできるんじゃないかという欲が生まれてきます。練習によりたくましくなった今、もう一段階踏み越えられる何かがあるんじゃないか。
アンサンブルも仕上がってきて、もっと楽曲にとって自然な形があるんじゃないかということも。
ここでやり過ぎて、やっぱやめ、ってなることも多々。一緒にやる人は大変だなと思いますが、全部一回やんないと気が済まないたちなのです。全部やろ。
⑧セットリストに組み込むための編曲
これもまた、やっぱやめ、ってなることもよくあるのですが、思いついたことはやってみないと、です。
実際のところ、セットリスト組んでみて、ここにこんな曲欲しいな、から始まる新曲作りもあるのですが、それもまた出来上がってみればもっと良い組み込み方があり、思った通りにいかないこと多々。
それでも前後のつながりからイントロやアウトロが生まれたり、逆にカットしたりして楽曲が完成されることも時折あります。その時折をキャッチしないわけにはゆかず。推敲する時間を惜しまない。これに尽きるのだなと思います。楽曲に費やした時間は無駄にならないし、その対峙の如何によって、強靭なプレイが生まれることは自明です。
⑨心の機微
この⑨と、⑩のライブは、同時に起こることではあるのですが、⑩をイメージした先行的な⑨というのがとても曲作りには重要なことであるなと思います。
この歌のこの箇所を奏でている時、いったい自分はどんな精神状況にあるのだろうということ。フロアの皆や、音源を聴いてくれている人たちにどう伝わって、それがどうフィードバックされるのか。
まさしく、その事態に直面するためのパフォーマンスと言っても過言ではないかもしれません。
このことが、音楽を作る上で、とても重要な大前提だと、今は信じています。①から⑧までの独善的な時間から、音楽を奏でているときには、誰かと繋がれるという時間までの道筋、その全てが今は愛おしく感じます。聴いてくれている、観てくれている人たちの思いが、どうか感じられる私でありますように。
心のフェーダーがどんなふうに振れるのか、そして楽曲が誰かの思いをその音の波に乗せられるよう、大切に作り上げます。
⑩ライブ
鳴らせる音楽がなければ、私はステージに立ってライブをすることはないでしょう。自分の歌っている姿をイメージして、聴いてくれる人たちをイメージして、時には独善的な装いで、楽曲に向き合っていきます。
そこで発される新しい楽曲は、ライブを経てまた進化することになります。順番としてどうなんやろかいねと思いますが、レコーディングをするためにも、みんなの反応が欲しいです。
良いなって思ったら声を上げたり、拍手したりしてリアクションくださいな。無理にとは言わないけれども!演奏に対する拍手が、本当に素敵だと思っているし、こんなにも嬉しいものなのだなと思います。
賑やかしておくれませ。結構喜びます。
隣の誰かを思える、マナー遵守だけよろしく。
①から⑩まで、ザクっと書いてみました。
読んでくれたあなた、サンキューでございます。
一緒だなって思ってくれたり、そうなんだへーとなったり、知るか、となったり、もっとあるやろ、とか色々あると思います。
音楽一緒に楽しんでいきましょね。
ともあれ、3月14日木曜日”n次元”にて、新曲披露いたしますので、何卒よろしくお願いします(?)。
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余類として初のワンマンライブ。本当に嬉しい。
一緒に過ごそうと思ってくれている皆さん、来れないけど応援してるよって皆さん、一層気にしてもらえる活動を展開していきたいと私思っていますので、引き続きよろしくお願いいたしますm(_ _)m
改めまして、3月14日のご予約は、
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【GROWLY 12th Anniversary!! special week free GIG! No Fun pre.''不時奏GROWLY周年初日編" 】
■会場 京都GROWLY
https://growly.net/
■日程 4月1日(月)
■時間 開場19:00 開演19:30
■料金 投げ銭制
■出演 No Fun, 村島洋一(余類), and 1 band!!!
【ソングバーガー2024】
http://song-burger.com
DAY 1 )
2024年4月13日(土)
@服部緑地野外音楽堂
DAY 2 )
2024年4月14日(日)
@心斎橋ライブサーキット
村島、両日出演いたします。
井上ヤスオバーガー主催、大阪春の風物詩!情報随時解禁!お楽しみに!
春がまた来ます。
私は季節の変わり目に体調を崩しやすいから、まだ冬にいると思って3月14日を迎えようと思います。
終わった時には、ああなんてあたたかな時間だったんだろうと思うことでしょう。
期待し過ぎは良くない。
でも、期待せずにはいられない。
そのように思います。
それでは、ライブハウスでお会いしましょう!
どうかご自愛ください。