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写真家・千賀健史さんについて

ウィッチンケア第13号に掲載されたすべての写真は、
千賀健史(ちが・けんじ)さんの作品です。

小誌は第9号以降、寄稿作(テキスト)以外のほぼすべてが写真家の作品発表スペース(紙のギャラリー)となるようなレイアウトに変更しました。vol.9の菅野恒平さん、vol.10の長田果純さん、vol.11の岩田量自さん、VOL.12の白山静さんに続き、今回はどなたにお願いしようかと...。

今号は第「13」号なんだよなぁ、べつに私はキリスト教徒でもなんでもないんですが、なんとなく不吉な数字だなぁ、という気持ちはありまして、ならばその不吉さを創作の意欲に〝書き換え〟して、いままでトライしたことのないビジュアルの1冊にしちゃおうか、そんなことを昨年の秋ごろ考えていましたら、あるご縁があって千賀さんと知り合いました。

千賀健史さんは1982年滋賀県生まれ。大阪大学基礎工学部を卒業後、写真作家としての活動を開始。2010年代半ばからハンドメイドによる写真集作りを始め、2017年に第16回「 1_WALL」写真部門グランプリ受賞。その後も国内外の賞をいくつか受賞しています。リサーチをベースとしたドキュメンタリー作品の制作がメインで、たとえば「貧困格差」「自殺」「オレオレ詐欺」といった、撮影することが困難な題材を独自のコンセプトに沿った手法で視覚化。手製の写真集は海外でも高く評価されています。より詳しくは、下記URLでの千賀さんと審査員とのやりとりを読んでみると、その世界観が伝わってくるはず。

写真を生業とするかたの肩書きにはさまざまあって、たとえばフォトグラファーとか写真家とか、日本ではむかしからカメラマン(これは最近はCamera OperatorとかCamera Personなのかも?)、とか。千賀さんの場合は、飯沢耕太郎さんが「ニューフォトジャーナリズムの旗手」と評したように、フォトジャーナリスト/写真作家というのがふさわしいと思います。

でっ、そんな千賀さんの作品と小誌の「13」がなんで、結びついたのか!?

いわゆる〝ホラーっぽい〟、みたいなわかりやすい「13」の読み解きヴィジュアルではなく、いまの世の中に漂う「13」的な不穏さを、千賀さんの作品世界と摺り合わせることで、2023年4月1日(April Fool)に発行する1冊の装いとしてみたかったのです。さて、その目論見がうまくいったかどうかは、小誌を手にしてのお楽しみ、ということで。

表紙画像の他に、千賀さんの最近の作品をもう1枚、掲載します。

興味を持たれたかたは、ぜひ千賀さんの公式サイト、

や、SNS、

https://www.instagram.com/chigaa/?hl=ja

にアクセスしてみてください。

そして、千賀さんの最新写真集「HIJACK GENI」も、現在発売中(残部少)。こちらも、ぜひぜひ。


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