【シラフの楽しみ】 CRAFT BREW TEA
今回はCRAFT BREW TEAを取り上げます。
丸七製茶が『玉露GOKO』(500ml入り)という<高級ボトリングティー>を開発しました。
同社のプレス記事を見ると、「日本茶の中でわずか0.3%しか作られていない玉露。高級なお茶の代名詞にもなる玉露の中でも極レア品種“ごこう”(生産茶園0.2%)だけを使用し、その個性的な香りを伴ううま味をしっかりと引き出しボトルに詰めるため、試作を繰り返した」とあります。
お茶好きな私にとっては、とても気になったので、今回、このような商品を開発するようになった経緯や想いを伺いました。
以下が、その概要です。
美味しそうなノンアルコール飲料というテーマで、当社ボトリングティーに目を留めてくださってありがとうございます。
今回紹介いただいた玉露GOKOを含め、当社のボトリングティーはCRAFT BREW TEA(以下CBT)と呼んでいます。
「ワイングラスで楽しむ 日本のお茶」というコピーとロゴイラストも作りました。決して恰好だけのコピーではなく、CBTがワインにも負けない風味、飲みごたえのあるお茶であり、まずはワイングラスに注いでCBTの香り、旨み、苦みのハーモニーを堪能して欲しいという私たちの願いを込めたコピーなんです。
ちなみに、日本茶でお馴染みの湯呑みは開放型の器で、ホットで飲むにはいいのですが、赤ワインのように室温であったり、白ワインのように少し冷やした状態で飲むには、湯呑みよりも丸みのあるワイングラスの方がCBTの繊細な香りを最大化してくれます。
日本茶というのはワインに匹敵するほど多様な飲み物で、品種は110種類以上、栽培や製造方法の違いによる茶種は10数種類、また同じ品種でもワインと同じく地域、テロワール、造り手によって風味も変化します。政府系機関が集荷業務を主に行なう珈琲などのテロワールと違い、日本茶は1,000を超える生産者団体がそれぞれ独自経営で収穫・生産を行なっているため、日本茶テロワールは朝まで語っても足りないほどです。さらに日本茶にはワインやコーヒーにはない一番茶などの収穫時期による品質グレードもあります。
これだけ多様に富んだ日本茶なのでワインと同じぐらいのメニュー数があるのかと思いきや、お茶メニューは烏龍茶だけという店も少なくありません。
というのも、日本茶の場合、希少な品種や上質なお茶は、茶葉で購入して急須で淹れないといけないので、ボトル詰めされたワインのように口を開けてすぐに飲むことはできないんです。しかも上質な茶葉になるほど繊細になり、湯温や茶葉の量、浸出時間をはじめ、水質や沸かし方、注ぎ方などのちょっとした違いで、茶葉の持つ旨みや香りの出方が全然違ってくるため、日本茶は難しいと感じている方も多いようです。そういう状況で気軽に飲めるペットボトル茶が広がり、希少品種や上質な茶葉で淹れたお茶を飲む機会がますます少なくなってきてます。
そうなると丹精込めて上質な茶葉を作られている農家さんも報われないですし、皆様にとっても上質で個性あふれる日本茶がますます遠い存在になってしまいます。
そのような難題を解決するために得た構想が“音楽をレコーディングするようにお茶を淹れる”スタジオを作ることでした。ライブだとアーティストの曲を目の前で聞ける会場に限定されますが、CDなどにレコーディングすればいつでもどこでも自分が好きなときに楽しめます。急須で淹れた日本茶の味わいもアーティストのような淹れ手がいてこそですが、最適な状態でボトリングすればいつでもどこでも味わいを愉しむことができます。茶葉ごとに独特なリズムのように押し寄せる香りと旨みと苦みのハーモニーまでレコーディングするように淹れることができるスタジオを完成させ、「CRAFT BREW TEA STUDIO」と名付けました。
日本茶の深みと丸七製茶の叡智をボトルに凝縮したCRAFT BREW TEAをぜひ味わってみてください。
お話を伺ってから、『玉露GOKO』を飲みました。
素敵なデザインのボトルを手にとると、ズッシリとした重みがあります。ラベルをちゃんと読まなければ、ワインとかのボトルにしか見えません。
グラスに注いで、味わってみます。
重く、ズッシリとした味わい。
初めてアルコールを飲んだ時のような、衝撃というかとまどう感じ。
口の中に、ずっと味と爽やかな感じが続いて気持ち良く、ストレス解消になりそう。
ゴールデン ドロップまで入っている、シッカリとした飲み心地。
決して、舌が肥えているとは言えない私でも、1口飲むだけで、ペットボトル入りのお茶との違いがわかりました!
以前、中国茶に魅せられ、専門店に通っていたことがあります。目の前で、店主が、丁寧に入れてくれたお茶を試飲し、納得したら茶葉を買います。自分でも入れても、なかなか、店主がいれた味は出せません。。。 今回、その味を思い出しました。瓶詰で、そういう飲み心地を出せるのは凄いです。
これなら、レストランでフレンチのコースを食べるとか、接待につかうにも相応しいですし、贈答品としても素敵です。
その後、CRAFT BREW TEAの他の種類(「深煎り炙茶 薫り燻らす」、「艶味」、「楽淹」)もいただきましたが、いずれも、とても美味しいです。
シラフでの楽しみとして、ハレの日には、CRAFT BREW TEAを堪能するのはいかがでしょうか?