記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

2024/09/11

※当記事は後から編集される可能性があります。ご了承下さい。


本編

はじめに

 前回は、私の好きな本(短編集)について書いた。今回は、ジャンルをホラーに縛って本を紹介しようと思う。

1冊目

 ホラー、と言っておいてこれはホラーかといわれると、うーんとなるのだが、まあいい。映画化もあり知っている方も多いだろう、雨穴氏の「変な家」、および同氏の「変な絵」、「変な家2」だ。雨穴氏はたしか「ホラーが苦手な人でも読める作品にしたい」みたいな発言をしていた気がするので、ホラーとして取り上げるのは不本意かもしれないが、個人的にはこの3作に「ホラー」タグをつけないのは、ホラーが苦手な人に対して「このゲームはホラーゲームじゃないから大丈夫だよ」とジャンプスケア(急に画面に大きく映る、突然の大音量などで驚かせるような演出)の含まれるゲームを薦めるようなものだと思うので、ホラーということで進める。これらの作品は、雨穴氏とその知人である栗原氏が謎を解決しようとすると、思いもよらぬ真実が浮き上がってくる、という感じ(とてもざっくり)のミステリーなのだが、本によって、また本の中でもパートが分かれていたりする。この中で、ミステリーパートはまだいいのだが(推理により導き出されるのがおぞましいものだったりはするけれど)、そのミステリーの前振り、というか証拠となる描写パートでは、割と鬼畜じみた内容が平然と描かれてあるから、これはホラー苦手な人には薦めづらいか、となる。補足しておくと、この氏の作品は怪異が出てくるものではなく、いわゆる「ヒトコワ」ものでホラー然としたホラーは無いのだが、こちらを痛めつけるような、描写があるのでそういう意味でこれらの作品をホラーと私は見なしている(グロテスク、という方が良いかもしれない)。ミステリーパートについては、栗原氏の頭の良さというか、そんな発想はなかった!というのにほげーとしたり、幾重にも連なるなぞに感服したりする。まあ、こんな感じだ。ただ、考察が本の中で完結しているわけではないので、読者があれやこれやと想像できる余地があるのもいい(人によるだろうが)。

2冊目

 ”梨”という、先ほどの雨穴氏と同じくオモコロでも(そして財団でも)執筆されている、ホラー作家と”株式会社闇”という、どう考えても怪しい会社による、展覧会「その怪文書を読みましたか」を書籍化したものがこれだ。怪文書とタイトルにある通り、手書きやプリンターの、怪しさというか不気味という感情をひたすら想起させる張り紙が、写真として沢山納まっている。私が思うこの本の最も怖いところは、これが実際に存在しうる点だ。リアリティが半端でないので、フィクションとわかっていても現実感が上から覆いかぶさってくるような、そんな本だ。

3冊目

 ホラーには色々な感情が含まれるだろうが、その中でも気味悪さが多分に得られるのが、この本。カクヨム、という創作サイトで公開されたものが書籍化された、という感じだが私としてはカクヨムの方を試しに読んでみて、気に入ったら是非本の方を買ってほしい。理由はネタバレになるので言わないが。ともあれ、この本は雑誌やテレビ、果てはネット掲示板などから情報を集めてきた、言わばスクラップブックのようなもので、筆者の話とともに載っている。それらの共通項は、タイトルにある「近畿地方のある場所」に関連していることだ。筆者は「情報をお持ちの方はご連絡ください」と言っているようなので、気になった方は読んでみよう。

おわりに

 私はネットの怖い話が好きだったりするので、オモコロや財団のホラー記事などを読んで育ってきた。ホラーにも種類は色々あるものの、今回は最近流行りの「モキュメンタリー・ホラー」らしきものについて書いてみた。明日は、最近思うことについて書こうかな。