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積算評価とは

積算評価ってのがあります。
これも意識しておいた方がいいと思います。
では、どう意識しておいた方がいいのでしょう?

積算評価とはなにかって言うと、
・土地と建物の本質的な価値
・売却したら最低どのくらいで売れるのか?
・金融機関がみる担保力
とか言われています。
その仕組みや算出方法は上手な説明があちこちにあるので、ここでは割愛しますが、要は「土地と建物の評価額を合計したもの」ってことです。

物件概要書とかを見ると、「売出価格に比べて積算評価が高い」とかの表現をみることがあります。「お買い得ですよ!」って言っているわけです。
(前回、私も似たような表現していますね。。)
本質的な価値が売出価格より高いのなら確かにそういえそうです。
でもこれは必ずしも正しいとは言えないんです。
何故か?
それは立地に依るんです。

土地は価格の上下動はありますが減価はしません。
建物は年々減価をします。耐用年数が47年のRCは23年経ったら評価額は基本的に半分になるってことです。
これは、土地建物の比率が80:20の物件なら23年後も積算は90くらいだけど、土地建物の比率が逆の20:80の物件なら23年後は60くらいになっちゃうということです。
同じ売出価格だったら絶対前者の方がお得に思えますよね?
だって、23年後の売却額が大きく変わりそうです。

ご存知の通り、前者の物件は都内23区のような好立地に多く、後者は地方の郊外に多いです。同じ家賃収入でも売却価格が高くて利回りが低い物件が都内23区のような好立地に多いのはそういう理由です。
だから積算評価を見る際には、その立地のわりには高いか低いかを見る必要があります。それは積算評価の土地建物の内訳をみるということだとも言えます。

これは土地比率の高い減価しない物件を買った方がいいということではありません。
資金力があれば、減価しなくて土地値も上がる可能性のあるそういった物件を狙うのがいいでしょう。しかし土地値はコントロールできないし、敢えて減価をする建物比率の高い物件にバリューを吹き込み、実質的な減価を最小化して利を得るという考え方もあるでしょう。

要は物件の特性を正確に把握して投資方針を定めることが重要なのだと思います。
そのために積算評価も意識しておいた方がいいのではと思います。

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