記念日なのに　男子上司ver

記念日覚えてる?〜サイドストーリー〜

《設定》
上司　営業部課長
部下　営業部員

上司　取引先との調整はできたのか?
部下　すみません。先方からの連絡待ちです。
上司　それで、大体でいつごろ連絡が来そうだ?
部下　明日改めて連絡すると・・・
上司　発注漏れだから、こちらに一方的に非があるしな。
部下　はい・・・申し訳ございません・・・
上司　お前だけの責任じゃない。
　　　私だって最終チェックで取りこぼしがあったわけだから、
　　　私にも責任がある。申し訳ない。
部下　私の確認が足りませんでした・・・
上司　起こったことは仕方がないとしか言いようがない。
　　　今はとにかく先方へお詫びするしかないな。
部下　はい・・・誠心誠意、先方にはお詫びをいたします。
上司　それで、こちらの追加品の準備は大丈夫なのか?
部下　はい、製造部には負担をかけてしまいましたが、
　　　急ぎで用意するとは言っていただきました。
　　　こってり絞られましたが・・・
上司　先方への納品はいつできそうなんだ?
部下　明日の午前中には間に合う予定です。
上司　そうか。わかった。今日はもう帰りなさい。
部下　え、しかし・・・
上司　部下のことは多少わかっているつもりだ。
　　　お前、今日結婚記念日だろ。
部下　あ・・・はい・・・でもなぜご存じなんですか?
上司　前の飲み会でお前から聞いてたよ。
部下　覚えていてくれたんですか。
上司　当たり前だ。
部下　そうですか・・・
上司　そんな暗い顔するな。
　　　家に帰った時にそんな顔していたら奥さん心配するだろ。
　　　愚痴の一つも言いたくなると思うけどな。
部下　いや・・・そんなことは・・・
上司　抱え込みすぎ。無理はしちゃダメだぞ。
部下　はい・・・
上司　後はまかせて帰りなさい。こういう時のための管理職なんだから。
部下　ありがとうございます・・・

(電話)
上司　はい、お世話になっております。
　　　この度はご迷惑おかけして申し訳ございません。
　　　この件につきましては、明日改めてご説明にあがります。
　　　はい、製品につきましては弊社製造部と調整し、
　　　明日の午前中にはお届けできるよう手配しております。
　　　はい、ありがとうございます。
　　　このたびは大変申し訳ございませんでした。

(受話器をおいて)
上司　ふぅ。
　　　とりあえず、明日までは時間ができた。
　　　まったく、すぐに抱え込みやがって。
　　　電車、間に合えばいいんだが。

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