イラストレーター
オリジナルストーリーです。
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俺の名前は〇〇。
一応イラストレーターとして飯を食っている。
主な作品は人物だが、
それだけだと作品の幅が広がらない。
どうしたものかと考えていたところ、
知人のSから、地方で個展をやらないかと話を持ちかけられてきた。
最初は、ちょっと疑った。
何せ、Sとはまだ知り合って日が浅い。
いくら友人とはいえ、多少なりとも金がかかる案件で、
安易に信じていいものかどうかわからない。
だから、最初はちょっとだけ冷たくあしらった気がする。
だが、奴はまた同じ話を持ちかけてきた。
どうやら本気らしい。
地方といっても、かなり大きな都市だ。
どうやって対応相手と接触するのかもわからない。
そんな時S がいった。
「俺が連絡してやるよ」と
正直なところ、まだ奴のことを疑っていた。
何かマージンを寄越せなんていってくるんじゃないかとか。
だが、俺の予想は外れた。
本当に奴は、相手先との連絡と会場の大きさなどの折衝まで、
何もこちらに面倒をかけることなく、やってくれたのだ。
俺は自分の疑り深さを恥じた。
世の中には、損得ぬきで動く奴もいるんだということを。
もちろん、これまでも一枚の絵に全身全霊をこめて描き続けてきた。
だが、これからはそこに、
もう少しだけでも僅かばかりの優しさを今以上に加えられるんじゃないか。
そして、それを自分に向けてもいいんじゃないかと。
俺の絵は癒しを与えてくれるとみんなが言う。
これからは作品を通じて相手だけでなく、
その癒しが自分にも
向けられているんだと思ってもいいのかもしれない。
俺の名前は〇〇
イラストレーターとして、人に癒しを配っている。
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