ゼルダにポケモン、ダレン・シャン!冒険家・春間豪太郎さんを形作った「5つのピース」【よなよなビアファンド】
2021年4月に始まった、笑顔を生み出す多様性人材“よなよな人(びと)”へのビール投資プログラム「よなよなビアファンド」。「出る杭に心打たれる」をキャッチコピーに、様々な分野で活躍する人をよなよなエールで支援する取り組みです。
今回は、よなよな人第二号の春間豪太郎さんに、ご自身に影響を与えた「5つのモノやコト」について教えてもらいました。
①アニメ『ポケットモンスター』
小学校低学年のころ、主人公・サトシのように「仲間と世界中を野宿旅することができたら楽しいだろうな」とワクワクしながら観ていました。思い返せば、ぼくの冒険の形式「リアルRPG」に少なからず影響した作品だと思います。一緒に旅をする仲間やポケモンたち一行が焚き火を見ながら、寝袋で寝る姿も印象的でしたね(春間さん)
②ゲーム『ゼルダの伝説 時のオカリナ』
「エポナ」という架空の馬で草原を駆け巡る様子は、ぼくが馬やラクダといった動物に乗って旅するきっかけとなりました。幾多の困難を乗り越えることで新たなスキル(道具)を手に入れ、それを使って得体の知れない地を攻略していくというゲーム構成は、まさに、現実世界でぼくのやりたいことでした(春間さん)
春間さんと、相棒の馬セキル。キルギスにて
③児童書『ダレン・シャン』
冒険ものの小説も好きで、小さいころからよく読んでいました。最も夢中になった『ダレン・シャン』シリーズは、バンパイア(吸血鬼)になってしまい身寄りを失ってしまった少年の物語。そこからは、移動式のサーカス団の中で暮らしたり、オオカミやクモと心を通わせたりしながら世界を冒険するんです。現在のぼくの活動の根底にあるものかもしれません(春間さん)
④友人を探しに出かけたフィリピンへの旅
フィリピンで失踪した友人の手がかり
大学2年生のとき、消息不明になっていた友人を探しにフィリピンへと向かったことです。手がかりを見つけながら旅する中で、『ゼルダの伝説』や『ダレン・シャン』を思い出しました。日常から離れ、言葉も通じない土地で友人を探し出すまでの不安、無事を知ったときの安堵。そういった刺激が、その後の冒険のきっかけとなっています(春間さん)
⑤はじめてのプログラミング
業務委託で在庫管理の仕事をしていた時期がありました。日々の単調な作業を続けるうちに、「これは自動化できるのではないか?」と考えるようになり、自分でプログラムを組んでみたんです。その結果、ボタンを押すだけでその日の業務がほぼ完了するシステムを作ることができました(なお、立場上、勝手に自動化すべきでなかったためお叱りを受けました)。
これが、ぼくにとってのはじめてのプログラミング体験で、そのすばらしさを知る出来事でした。
実験の授業、筑波大学にて
その後、独学でスマートフォンアプリなどを開発していましたが、ソフトウェアだけでなくハードウェアも自作することができれば、ロボットと旅することや、将来的に体が弱っても運動能力を補強するようなロボットスーツを開発することができるのではないか……という考えに至り、ロボット工学を一から学ぼうと二度目の大学入学を決意しました。
現在は、筑波大学でそのロボットスーツや自律移動型ロボットの研究をしています(春間さん)
アニメやゲーム、小説の影響を大きく受け、夢をそのままに冒険家となった春間さん。
そんな春間さんは「偏愛のつくり方」について伺ったインタビューでも、冒険活動を「フィクションのおもしろい世界を、現実に引きずり下ろして楽しんでいる」と語ってくれています。そちらの記事もぜひご覧ください。
「よなよなビアファンド」では、これからも新しい“よなよな人”の発掘や、“よなよな人”への支援を行っていきます。これからの「よなよなビアファンド」も、お楽しみに!
(おわり)
取材・執筆:中前結花、編集:ツドイ