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「ネットでビールを買う」はほんの数年前まで、普通じゃなかった


こんにちは。ヤッホー広め隊というユニットで広報と地域貢献活動を担当している”ハラケン”です。ヤッホーブルーイングの社歴は長いほうなのですが普段はこうやってものを書くことが少なく、緊張しています。

OB醸造所 タップルームで記念撮影 ハラケン

ヤッホー広め隊 ハラケン


ポチった履歴は人生の足跡


いきなりですが私、ネット通販をよく利用します。

買うかどうか悩み、よし買うぞと決め、そして意を決して「ポチる」……この瞬間って、何とも言えない緊張感と達成感がありませんか?普段のリアルな買い物も好きですけど、この感覚って、なんかネット通販の独特のもののような気がするんですよね。
自分の元来の物欲気質とも相まって、ネット通販、だいぶ好きです。楽天ダイヤモンド会員且つアマゾンプライム会員という盤石の布陣を構築していることからも、私のネット通販依存度をご理解いただけるかと存じます。

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ポチった直後の再現図


ふと思い立って、私の十数年に渡る注文履歴を辿ってみました。

……これは、令和時代のライフログといっても過言ではないのでは!

当時、何を想い、何故これを買うに至ったか、昔の自分に思いを馳せる。当時のライフスタイルとか消費感覚とかも客観的に振り返ることができます。わずかに感傷的な気分になったりもします。
この楽しみ方、オススメです。10分は時間が潰せます。

買った品を見ていくと、昔は本やCDといったパッケージ系のコンテンツとか、SDカードやケーブルといったPC周辺機器ばかりだったものが、履歴が現在に近くなるにつれ、次第に多様になっていきます。DIYの工具、アウトドアグッズ、日用品などなど。購入件数も増える一方です。

そんな物をネットで買って大丈夫か? ―大丈夫だ、問題ない。

このように私のポチる歴史は着実に積み上げられていますが、2000年代のネット通販黎明期には「この注文ちゃんと受け付けられたのかな」「商品がいつ届くかわからない」みたいな不安や不信感を持っていたのも確かです。世の中的にもそんな空気感があったように思います。

「ネット通販では買わない」と決めていたものも、以前のほうが明確にあったと今振り返って思います。実物を見ないと購入できないもの、例えば靴や服は手に取り素材や色を確かめ、試着して鏡で確認しないと絶対無理だと思っていたし、数万円するような家電なんかも大規模な家電量販店で比較検討したいし、なんとなくリアルな店舗できちんと支払ったほうが安心な気がしていました。

しかし時の流れは私の消費行動(ポチリ行動)を次第に変えていきました。以前だったらネット通販で買おうとは思わなかったものをポチることも、随分と抵抗感が小さくなりました。

そして反比例するように、コロナで外出が減ったこともあり、店舗に出かけること、店舗で実物を見て試すことが本当に少なくなりました。

これが100%良いことではないとは思うし、リアルな買い物の体験でしか得られないことも沢山あるとも今でも思っています。知らなかった商品とのセレンディピティ(この単語人生で初めて使った)とか、店員さんとのコミュニケーションとか。五感で言えば触覚・嗅覚を感じるのはリアルに分があることは疑いようがありません。リアル店舗という空間ならではの体験が嫌いになった訳ではありません。

ただ、店頭で実物を見ることができなくてもWebで着用例やレビューが沢山用意されているから心配しないし、むしろネット通販のほうが「失敗しないと思える買い物」ができている気がします。(“思える”ってとこが大事なのであって、実際にはしょっちゅう失敗してる)

かくして、ネット通販の信用度と依存度は高まるばかりです。

私の人生の足跡……購入履歴を振り返る心の旅は、買った“もの”だけでなく“心情の変化”にも気づかせてくれたのです(大袈裟)。

ちなみに最近だと植木とか苗とか、生き物にまで手を伸ばしています。後悔はしていない。

かつて「ネットでビールは売れない」と思われていた

私達ヤッホーブルーイングのスタッフが大好きな「ビール」のネット通販の歴史はというと……

今でこそ「ビールをネットで買う」は一般的ですが、少し前まではこれも当たり前じゃなかったんです。スーパー、コンビニ、ディスカウントストアなど近所にお酒を売ってる小売店は沢山ある。重い買い物だけど自家用車や宅配サービスを使えばいい。わざわざネットで買う必要は無いと思われていました。

(ちなみにあのAmazon.co.jpでも、ビールを買えるようになったのはたしか2014年頃。実は10年も経ってないのです。)

ヤッホーは2000年代の中頃、なかなか売れない時期が続き倒産の二文字もちらつく状況に。背水の陣となったてんちょ(現社長の井手)は、逆風の中ネット通販に着手しました。しかし「ネットでビールは売れない」と、社内の反応は冷ややかだったそうです。

それでもてんちょは諦めず、私達が自信をもってつくった多様で個性的なクラフトビールと、スタッフのパーソナリティがわかる尖ったコミュニケーションを武器に、全国のお客様に「よなよなエール」を直接お届けしていきました。

ネット上のお客様とのコンタクトポイントとして重要なメルマガやブログでは、クラフトビールへの熱い想いが溢れて超長文になっちゃったり、ときには商品紹介をせずプライベートのことばかり書かれてたり、といったネット通販らしくない発信を地道に続けました。

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2011年ころの通販サイト「よなよなの里」スタッフ。井手のニックネーム「てんちょ」は通販サイト「よなよなの里」の店長から


次第にヤッホーのクラフトビールとスタッフを支持してくださるお客様が増え、ヤッホーの売上はV字回復。おかげさまでネット通販はヤッホーの販売チャネルの重要な柱にまで成長しました。

そして2021年、ヤッホーの公式通販サイト「よなよなの里」は「全国ネットショップグランプリ」を受賞することができました。そんなヤッホーのネット通販の歴史について、ヤッホーブルーイングコーポレートサイト「ストーリー」でご紹介しています。ぜひご覧ください。



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