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塩村あやか議員の「プロレス芸」発言と、それに対する新日本プロレス、レスラーの発言について
言いたいことはこのTwitterへの連投によってまとめたので、ご覧ください。
これに対するリプなどを読むといろいろ見えてきます。
プロレスは戦後、人々の希望をもった大事な文化です
— 常見陽平 (@yoheitsunemi) November 24, 2023
プロレスで生きている人、勇気をもらっている人は多数います
リスペクトが必要です
一方で、関係者、ファンからの批判については
理解しつつも先鋭化しているなと思った次第です
技を受けて、立ち上がることが大事で。
あれもこれもプロレスです https://t.co/ney2mZJOSZ
非常に簡単にまとめると、立憲民主党の塩村あやか議員が「プロレス芸」という表現をTwitter(・・・Xって言いたくないんだよね)でのやり取りで使い、それが炎上し。新日本プロレスやその関係者(経営者やレスラー)が抗議し。新日本プロレスは抗議声明と、削除または訂正を要求したというわけです。
起きたら塩村あやか議員には殺害予告が届いたとのことです。ただ、因果関係が感じられるようで、明確だとも言い切れないので、ここではいったん論点から外します。
①昨日、殺害予告が事務所に届きました。
— 塩村あやか💙💛🐾参議院議員(りっけん) (@shiomura) November 25, 2023
「塩村あやか氏を殺害し、
首をノコギリで切断したいと思います。
覚悟のほど宜しくお願いします」
とのことで、深夜に警察が議員会館に来て、その後、被害届を提出いたしました。
IPによれば、東京都内から脅迫文を送っているようです。… pic.twitter.com/6xqxpwJut0
この件について、前述したように、私が言いたいことは、スレッド(この言い方も今は適切なの?)にまとめたとおりです。
簡潔に立場を明らかにすると・・・。
1.「プロレス芸」という言葉でプロレスというジャンルを揶揄するのはよくない。ファンや関係者は嫌な想いをするだろう。
2.ただ、これに対して「抗議声明」というのもやりすぎではないか?寛容ではないのではないか。スルーする、「試合をみて判断してくださいよ」など大人の対応が必要だったのではないか。
3.塩村あやか議員に対して、一部「抗議」をこえた、女性だから、野党議員だからという理由での攻撃もあったのではないか。
というのが、私の言いたいことです。
1について、別に私に絡んできた方に日和ってそう言っているわけではなく、スレッドにあるとおり、私はこたつぬこ氏のツイート(・・・ポストって言うの?)に対して、最初からそうレスしています。
なお、そもそも論として、最近の私は炎上している事案については、その場ではレスしない人です、実は。こたつぬこ氏からは、見解を求めるメンションを頂いたのですが、正直「困ったなぁ、この件に限らず、私はいま、炎上案件は鎮火してから、落ち着いてからコメントしているんだよな」と思いつつ、メンションから1、2時間後にコメントしました。少しでも落ち着いて考えようと思ったことと、実際、講義があってそれどころではなかったからです。はい。
こうやってネット上では忘れられていくのですね。よく、「常見陽平はどこにいった」というコメントを頂きますが、実は人生で最もテレビ、ラジオに出演している時期でして。ネットに疲れたこと、その場での冷静さをかいたやりとりに疲れ、以前よりもSNSを見ることも投稿することも減っております。趣味のロックネタが増えていますね。
プロレスを馬鹿にするなと思いますよ、私も。このジャンルがつくってきた感動、私のようにそれに勇気をもらった人、関わっている人を忘れてはいけません。
ただ、塩村氏の「プロレス芸」発言に限らず、プロレスに対する批判、いじりはこれまでもあったわけで。意味や質はそれぞれ異なりますが、八百長、やらせ、予定調和などの批判はこれまでもありました(だからそう批判していいと言っているわけではありません)。実際、そのいかがわしさが魅力だという人もいるわけです。
スレッドにも追記しましたが、プロレスは他の格闘技との異種格闘技戦で強さを証明しようとした時期がありました。いや「異種格闘技戦」ではなく、総合格闘技に参戦すること、その要素を盛り込んだ時期があったことも忘れてはいけません。まさに20年前の新日本プロレスがそうです。ただ、少なくとも新日本プロレスはプロレスに回帰していった方向性は明確です。
いまや、運営が把握し、絡んでいないとありえないような演出も多々あります。演出つきで乱入してくるレスラーがいたりするわけです。これらも含めて今のファンは楽しんでいます。そもそも、プロレスにおけるシナリオの存在、八百長、やらせ、予定調和など議論にものぼりません。
ジャンルに対するよくある批判と私も最初は捉えたのですが、よく考えると、このあたりの温度差が今どきのファンや関係者とは大きくズレていたのでしょう。実はそれが大きな論点です。
ただ、2つめ、3つめの論点とも重なるのですが。抗議するほどのことだったのか、抗議するにしても、団体として「削除または訂正」まで要求することだったのかという点に私は疑問を抱いています。
この手の批判に対しては、大人の対応をするべきで(これは、あくまで私の、べき論です)。「まあ、試合をみてくださいよ」という対応だってあったわけで。
また、新日本プロレスの親会社ブシロードは上場しており。親会社に対して上場企業として、株主から説明を求められると、答にこまるはずです。なお、世界最大のプロレス団体WWEは上場にあたりショーであることを事実上、明言しています。
私に対するリプで「新日本プロレスは”謝罪”は要求していない。求めたのは”削除または訂正”だ」というご批判を多数頂きましたが、それ、謝罪同然じゃないですか。また、意見を取り下げろと言っているわけで、これネトウヨがよく使う「言論封殺」そのものではないですか。より筋が悪いです。
結果として論点3にあるように、これが女性、野党議員ならではの批判ラッシュにつながっていないかと。ミソジニー事案になっていないかと。塩村あやか議員を叩く機会として利用されてしまったのではないか、と。3については案件などどうでもよく、塩村あやか議員バッシングの機会に利用されたとも見ることができます。
これらも含めて「新日本プロレス、おとなげないなあ」「プロレス、こわい」となってしまったのではないかと。
というわけで、塩村あやか議員の「プロレス芸」という批判は、ファンや関係者に対して心象がよいものではなく、しかも、今のプロレスとズレているという。一方、それに対して、抗議のやり方がいきすぎではないのか、塩村あやか議員叩きに利用されたのではないか。途中の塩村批判の一部はミソジニーそのものではないか。これが私の見解でございます。はい。
正直、団体もレスラ−も抗議の仕方がおとなげなかったなあ、と。
久々に東京ドーム大会行こうかなと思いましたが、この件で完全に行く気が失せました。いや、よくあるネット炎上での、そのユーザー、ファンでもないのに「もう買わない」「もう行かない」と言っているのではなく。それは私の過去のログをみてください。学生時代から2002年くらいまではドームに通い。その後も2010年くらいから2020年までは通っていました。ただ、いまのプロレスに、いや新日本プロレスに、敷居の高さを感じるのですよ、正直。まあ、余計なお世話ですけどSANADA対内藤は、ファンにとってはたまらないものの、一般の人がドームに行こうとは思わないわけで。
「すべてのジャンルはマニアが潰す」は木谷オーナーの名言で、実際、絶大なる投資、支援で、新日本プロレスは2010年代に再ブレークしたわけですが。また、マニア沼に陥っていると感じた次第です。
というわけで、この件、新日本プロレスにとって悪手でした。この件、世界に飛び火したら大変なことになります。はい。