Amazonも躍起になるESGとはなんだ? SDGsも合わせて調べてみた
泣く子も黙る、みんなが知っているAmazonさんが、気候変動ファンドを立ち上げるそうだ。その金額は20億ドル規模とのこと。
投資先は輸送・物流・エネルギー・製造・食品・農業分野を中心に行う。
欧米を中心に気候変動対策および持続可能社会への取り組みは加速度的に広がっているのは周知の事実。グレタ・トゥンーベリさんのおかげで日本でもそれが明るみになった印象だ。
企業の取り組み例として、Googleは自社で使用する電力を再生可能エネルギー(再エネ)で賄う指針を打ち出し、2017年の時点でそれを達成済み。
欧州の企業でも、自社内に設けたソーラーパネルや、提携先の再エネ施設から電力供給を受けて、電力を自産自消するスタイルが増えてきている。
2019年までAmazonさんは気候変動対策に消極的だった。そんなAmazonが気候変動ファンド立ち上げに至った原因は、社内からの声。
ファンド設立前には、移動手段のEV化を進めることを発表していたが、これは社員が「もっと環境対策に力を入れろ」という声が多く、それが会社を動かした形だ。
そこから1年足らずであっという間のファンド設立はなかなかのスピード感だ。世の中の声にはブレなくても、社員の声は聞けるんだね。
ESGとは
で、気になったのはESGというキーワードだ。Amazonは今回の投資ファンド設立をESG目的だ、という声が聞こえてきた。
ESGはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治・ガバナンス)のそれぞれ頭文字をとって合わせたもの。
ESG投資とは「この3軸に対して優秀な経営をしている企業」に投資することを意味する。
私流に噛み砕くと
E:環境負荷低減を念頭に置きCO2削減・再エネの活用などを実施
S:働きやすい職場環境
G:情報の透明性、収益性
これらが高い水準(基準は投資ファンドが持っている数値で判断するのでしょうね)を維持している企業に、Amazonのような投資ファンドが積極的に投資をしていきますよーってことだ。
ちなみにESG投資の歴史は浅く、2010年ごろから。日本では2014年に金融庁がESG投資の推進を始めている。
2010年、きっと世界で気候変動の影響が如実にで始めた頃ではないか?近年は大型台風、熱波、日本人の我々はその影響を特に感じることが多くなっている。
世界の投資家がを投資先の基準に環境負荷対応を組み込んでいる当たり、大きな問題であり伸び代のある産業と言えるのではないか。
僕は投資家ではないので詳細はわからないが、少なくとも気候変動に世界中の目が向いてくれるのは嬉しいことだ。
SDGsとは
ESG同様に環境関連のキーワードとしてよく登場するSDGs。これはSustainable(持続可能) なDevelopment Goals(開発目標)の頭文字を取ったもの。このキーワードは2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で公になった。
そもそも持続可能ってなんだ?
Wikipediaによれば
生物的なシステムがその多様性と生産性を期限なく継続できる能力
とのことだ。
地球の平均温度が上昇し続ける予測が計算の結果として弾き出される中で、地球上の生物がいつまでも今と同じような生活を維持できること、と捉えている。
この"持続可能"に"開発目標"を付加するとどうなるんだ?
外務省のSDGsの説明を引用すると
「持続可能でより良い世界を目指す国際目標」
とのことだ。
つまり「地球上の生物がいつまでも今と同じような生活を維持できるよう、より良くしていきましょう」と言われれば、腹落ちする。
これでようやく「SDGsのためにESG投資する」という言葉の意味がわかった。
個人でもできるSDGsは「思いやり」
SDGsには17の目標が立てられている。
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
これら全てに共通するのは「思いやり」だと思った。我々の先祖が生来持ち続けてきた心理こそが、最大の価値として今、評価されているように思える。
これからは対人に加え、対自然環境に対しても思いやりを持つ人を増やす必要がある。
世界を20カ国くらい見てきてわかったのは、日本は非常に自然豊かな国ということだ。山もなければ海もない国はたくさんある。雨季と乾季しかなければ四季の緩急が激しすぎる国もある。
そんな中日本は、見て楽しめる自然、美味しい自然であふれている。
日本人の誰もができるSDGsとは、自国を愛する思いやりを持つこと。
ここに帰結する。
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