なめたらアカン高山病
ウルグアイで新年を迎え、次に向かったのはボリビアの首都ラパスです。
目的は世界的に有名な鏡の様な塩の湖、ウユニ塩湖を観ること。
過去に先輩の吉竹アナウンサー(現在フリーアナウンサー)が番組企画で訪れているのをテレビで観てから、私も人生で一度行ってみたいと強く願っていた場所です。
ウユニ塩湖を袴姿で訪れた吉竹アナが、綺麗に塩の鏡に映り込んでいる様子に、こんな不思議な場所があるんだとシンプルに驚いたことを覚えています。
ペルーを経由しボリビアへ。
世界一高い場所にある空港として知られる、インテルナシオナル・エル・アルト空港。
標高はなんと4000メートルを超えています。
着陸したその時から富士山の頂上よりも高い場所にいることになります。
ここからの旅で怖いのが高山病です。
高地のため酸素濃度が薄く、頭痛、嘔吐、痙攣、意識障害など人によっては様々な症状が出る恐れが。
私は、日本の主治医の指示に従い、この場所に来る前日からダイアモックスという薬の服用を開始しました。
高山病予防薬の一つです。
結論から言って、ラパスやウユニ塩湖に行くならば、高山病対策の薬を飲むことを私はお勧めします。
ただ、人によっては副作用もそれなりに出るというのが私の感覚です。
私の場合は、一時的に強い眠気が発生し、目が乾き不快な状態が続きました。
もちろん、これがダイアモックスの副作用かどうかは分かりませんが、ボリビアを離れる時にダイアモックスの服用を止めると、これらの症状も落ち着きました。
高山病の辛さを想像すると、大した副作用ではなかったなと今は思います。
ラパスの空港に到着し、荷物を受け取るターンテーブル前に立っていると、やはり酸素の薄さを強く感じました。
鼻が詰まっている時の様な感じでしょうか。
なかなか息が通常の様に吸えません。
少し歩いたり、荷物を持ったりすると、息がきれます。
軽い頭痛も生じました。
他のスタッフも、だいたい皆同じような軽微な不調を口にしていました。
薬を飲んでいなかったら、もっとひどかったのかもしれません。
空港の外に出てみると、夏を感じたウルグアイとは大きく異なりぶるぶる震える寒さでした。
1月のはじめ、午前中の気温で4℃でした。
ダウンジャケットを着てちょうど良い。
ただ寒さよりも酸素です。
やはり、外まで歩くとハーハー言ってしまう。
ゆっくり息をしながら、ロースピードで歩かないとすぐに酸欠になることが想像できました。
地元の人々は、当たり前ですが平気な様子でした。
強い眠気、目のショボショボ、そして薄い酸素。
画面上では全く伝わらない重荷を抱えながら、ウユニ塩湖を目指します。
身体は強い方ですが、アンデスの高地に耐えられるか。
どうか頑張ってくれ、私の細胞よ!