「テクノロジーで」人々を適切な医療に案内する
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社の @yohei_kikuta です。
この記事は #Ubieアドベントカレンダー 22日目にエントリーしています。
この記事では Ubie のミッションである「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」のテクノロジーの部分に注目をして、なぜ how を限定しているのか、ミッション達成に向けたプロダクト観点での現在地とこれからのチャレンジ、を紹介します。
Ubie のプロダクト開発組織についてなんとなく見聞きしたことがあるけど具体的にどういうことをやっているのかのイメージが湧かない、という方に読んでいただければ幸いです。
なぜ「テクノロジーで」と how を限定しているのか?
この問いに対する回答は「テクノロジーを駆使しなければあらゆる人々を適切な医療に案内するという目的の達成は不可能であるという信念を持っており、それ故に我々はテクノロジーに bet をする、という強い意志を込めているため」です。
この信念を裏付ける要素は色々ありますが、ここではそのうちの一つの要素として、医療は万人が相対する対象であると同時に対処に高度な知識が求められるものである、という事実を紹介します。
病は誰にでも襲いかかるが、対処には高度な知識を要求する
人は誰しも病気になる可能性があります。人生で一度も病気になったことがないという人は殆どいないでしょうし、典型的には年齢が上がるほどに病気との闘いは深刻さを増し、人生の最期を老衰で迎える人(11.4%)よりもがんと心疾患で亡くなる人(合わせて39.4%)の方が遥かに多いです。
ほとんど全ての人が病気と闘うため医療に相対する(クリニックや病院にかかる、インターネットで情報を収集する、etc)ことになりますが、病気や病気への対処方法の理解には高度な知識が求められます(倫理や心理の観点も重要ですがここでは考えないことにします)。
医師は、相対的に知識量や問題解決能力に優れた人が大学で 6 年間学び、医師国家試験に合格し、研修医を経て、臨床をしています。医療を扱うにはこのような膨大な鍛錬を必要とします。
さらに、医療は本質的に確率的要素を含む(A という病気である人が B という症状を発症するのは確率的事象)ものなので、適切な判断には確率的思考が不可欠となります。
医療とは普段関わらない人が、このような高度な知識が要求される対象に対して、病気になったからといっていきなり適切な判断や行動をするのは困難である、ということは想像に難くないと思います。
万人が当事者として関わるものであるけど、その対処には高度な知識が要求される、というのは医療の特徴的な点です。趣味嗜好の話であれば個人の自由な基準で判断や行動を選択すればよいですが、病気を治したければ科学的なアプローチから目を背けることはできません。
テクノロジーの力が難しい課題への武器になる
テクノロジーの力があれば、この難しい課題を解決へと導いていくことができると信じています。
現代の情報処理技術ならば、個人では扱いきれない過去と未来の人類が蓄積する医学的知識を集約して具にアップデートし続けることが可能です。
また、システムとして発症から完治に至るまでにその人が知覚可能な状態変化(例えば、ちくちくした痛みがあってその数日後に水疱が出た、等)の継続的なやりとりを蓄積して扱うことができれば、その人に適したソリューションを提供することができます。
そして、確率的である事象に対しては大量のデータに基づく機械学習やAIの手法がその威力を発揮できる領域です。
この記事ではあくまで患者側の視点で深掘りをしたので他の要素については詳しくは述べませんが、医療提供側においてもテクノロジーの力は大きな力になります。
例えば、上記のような患者情報が適切に連携されれば診察・治療は効果的なものとなりますし、逼迫する医療リソース問題に関してはテクノロジーによる業務効率化は欠かせない一つの打ち手となります。
Ubie ではこのようにテクノロジーの力を最大限活用して目的を達成するためのプロダクトの開発と運用をしており、プロダクトプラットフォームという部署が推進しています。
プロダクトプラットフォームの役割と現在地
プロダクトプラットフォームの役割は、症状認知から治療して完治するまでの patient journey に一貫して伴走して各ステップでその人の状態に合わせたソリューションを提供するプロダクトを作ることです。
patient journey に寄り添うプロダクトを作りたい
patient journey という名称からも想像されるように、症状認知から完治するまでは長い時間を要することがあり、その道中の各ステップにおいては様々なイベントが発生します。
このような patient journey を包括するプロダクトにとって重要なのは、体験とデータの相互作用です。
各ステップで良いソリューションが揃っていることはもちろん必要ですが、それだけでは不十分で、その人の状態変化を蓄積しながら一連の体験として適切にソリューションを出し分けていく必要があります。
私は尿路結石に罹ったことがあります。これは信じられないくらい痛いのでクリニックや病院に行くとか医師の診断が困難ということはないですが、それでも過去の健康診断の尿酸値などが扱えていればより尤もらしいと判断できたでしょうし、尿路結石が疑われるときに近くの医療機関で適切に対処してくれそうなのはどこなんだろう?とかどういう状態になったら一旦安心していいんだっけ?とかその後の再発防止のために何をすべきなんだっけ?など、一連の体験の中でそれぞれのニーズに応じたソリューションが提供されるプロダクトを作っていきたいなと感じました。
私自身の例は医療観点では難しくはないケースですが、不安からインターネットで様々な情報を調べるけどその真偽や自分自身に当てはめていいのかが判断できずに苦しんでいたり、何度も受診しているのになかなか診断がつかずに苦しんでいたり、診断がされて薬も処方されているけど症状が改善せず何が原因なのか分からず苦しんでいたり、様々な困難で健康が脅かされている人が数多くいます。
プロダクトは順調に育ってきているけど道半ば、今後もチャレンジをし続けたい
我々は上述のような課題を解決していくプロダクトを作っていきたいわけですが、まだまだ道半ばです。
現時点では、生活者向けのプロダクトとして症状から関連する病名と適切な受診先を調べることのできる https://ubie.app/ や病気の悩みや質問に答えることのできる https://ubie.app/byoki_qa を提供しており、医療機関向けのプロダクトとして診療の質向上を支援するユビーメディカルナビ https://intro.dr-ubie.com/ を提供しています。
このようなプロダクト群で patient journey におけるいくつかのステップにおいて効果的なソリューションを提供できてきていますが、まだまだソリューションが足りてないところも多いですし、何よりもそれらを一連の体験として繋げていくところは伸び代しかないという状態です。
もちろん、新しい価値を創り出す取り組みだけでなく、いまの事業を支えている機能を改善し成長を牽引したり、既存システムを改修して将来に渡って開発生産力を高め続けることも等しく重要です。
このような探索と深化の両立をしていくというのは非常にタフなことですが、堅実な成長ではなく更なる飛躍的な成長のためには必須であり、両立を成し遂げていくことはプロダクトプラットフォーム全体の大きなチャレンジです。
早いもので私が入社してから3年9ヶ月が経ちました。会社の人員規模も5倍以上になり、様々なチャレンジをして入社当初からは想像だにしなかった姿まで成長しました。
まだまだまだまだ魅力的なチャレンジに溢れているので、数年後にとんでもなく成長できているようにみんなで走り続けていきたいです。
WE ARE HIRING!
Ubieではこのようなチャレンジを一緒に推進できるメンバーをまだまだ募集しています!
まずはカジュアル面談から!お気軽にどうぞ。
X の DM や各種採用媒体などからお声がけいただくのもウェルカムです。
【提供するサービス一覧】
▽生活者向け 症状検索エンジン「ユビー」
日本版:https://ubie.app/
US版:https://ubiehealth.com
▽医療機関向け「ユビーメディカルナビ」
https://intro.dr-ubie.com/
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