心を温かくして

「心を温かく保つ」

大切に大切に、いつまでも忘れずにいたい言葉だ。

冷えてきたなと感じたら自分から動かしてみれば良い。体と一緒で、適度に温かい方が気持ちいい。

心を動かすというのは「感受性」を意識するということ。ああ、今嬉しいなとか、楽しいなとか、些細な心の動きを掴みとる。大きな刺激が必要な訳じゃない。

ぽかぽかになれば、冷めた人の心を温められる。心の手で優しく触れて、そっと熱を分け合えられる。与えた方が失うんじゃなくて、どちらも温かい幸せなカタチ。

温かさの届く範囲には限界があって、それは結局、自分が関わった人に留まってしまうと思う。でもそれで良い。

きちんと温度を保って、出会う人たちに伝えられれば、回り回って、顔の知らない遥か遠くの人の心も、きっと温められると信じている。

誰にとっても一番身近な人、つまり自分の心を大切にしよう。そして少しだけおすそ分けしよう。人を温めた経験は、静かで大きな支えになってくれるから。

自分の幸せを他人の幸せにできる人は、この経験を持っている。

「自分が幸せであれば、人を幸せにできる」

経験に裏打ちされたこの揺るぎない信念は、決して一朝一夕のものじゃなくて、日頃から育まれた、心の温度調整の賜物だと思う。

人を喜ばせられた時。人に優しくできた時。一つ一つは小さくても、その体験を忘れないで覚えていよう。

温かい自分はどんな行いをするのか。どんなことができるのか。心の眼でしっかりと見守ってあげよう。

人の為になれたことを確かめた時、初めて自分の幸せに集中できる。

まだまだ半人前だけど、いつか、寒いという声が僕の周りから聞こえなくなるまで、心を動かして生き続けたい。

山脇、毎日。