202407-4_内省浪漫
今年から始めることにした週ごと、月ごとの個人的に学べたことや気づけたことの振り返りを今週もしていこうと思います。
EQ
中島聡さんのメルマガを読んでいて、「IQの高いAIよりもEQの高いAIが必要とされている」の部分がとても面白いなと感じました。
EQ(emotional intelligence quotient)は、心の知能(EI)を測定する指標とWikipediaには書かれています。心や感情を読み取れるコミュニケーション能力のようなものかと思います。中島さんも、メルマガでは、ドラえもんを例にIQの高さよりもEQが高いことで、国民的なキャラとなれているといった考察がありました。医療でも、正しかろうことをただ機械的にいうだけでは、伝わりませんし、アドヒアランスの向上には繋がりにくいかと思います。アドヒアランスを高める服薬指導などは、きっとEQが高い要素を踏まえているのでしょう。このような人間臭さっぽい部分もAIに置き換えられる可能性があることは少し驚きました。
ゲーミフィケーション
オフトピックでSHEINの事例について話している回があり、ゲーミフィケーションを取り入れているところが個人的に面白かったので、少し自分でも調べてみました。
ポイントをインセンティブとした外発的動機をベースにしているのかなと思いました。レビューを書くことで、ポイントがもらえる。また、オフトピックでも話されていましたが、通常は検索エンジンベースなUIですが、SHEINでは、レコメンドエンジンベースなUIのため、レビューなどによりインセンティブが働くように設計しているというお話でした。TikTokも似たところがありますが、この様な買い物体験にエンタメ性を取り入れている部分は学ぶ的ところがあるかと思っています。ヘルスケアにエンタメ性を取り入れてUXを変えていくためには必要な視点かなと思います。
協働ストーリーテリング
オフトピックでIP関連のお話をいくつか聞かせていただき、個人的に気になったことを少し振り返ろうと思います。
僕的には、アフィニティやthank you economyのお話の印象が大きかったです。個人的な理解では、前回のAttention & Trust Economyにもつながると思いますが、ただ、アポイントを作るだけではなく、1回で終わるものではなく複数回にまたがる「つながり」に発展させないといけないのかなと思いました。
thank you economyの話の中で、コンテンツが溢れる時代では、その上位概念にはコンテキストがあると考え、コンテキストの質を上げる必要がある、という話があり、自身が大事にしていること、またそのコンテンツセットというか、コンテンツとコンテンツの繋がりなど(コンテキスト)に共感を持ってくれるコミュニティをどう作っていくかが大事なのかと思いました。
Dream SMPの話では、Dream SMPの発展には、コミュニティーを巻き込んだ協働ストーリーテリングが重要であり、これらは、即興性・柔軟性・不確実性のあるコンテンツ制作にも繋がり、プロセスエコノミー的なIP展開をしているのかなと思いました。
また、これらの流れは、二次創作という形で、アベンジャーズなどでも類似した動きが出てきている様です。ファンを巻き込むファンフィクションという形で、コンテンツというより、コンテキストを共同で作り上げていく流れがきているのかなと思いました。
この様なネットワーク効果を上げていくためにも、ブランドアフィニティを高めていく必要があり、マルチメディア戦略など接点を増やしていくことが大事なのかと思います。
Amazonファーマシー
オフトピックでAmazonとShopifyについて話されている回を聞かせていただきました。ちょうど今、Amazonファーマシーもニュースで出ていますし、薬局業界としても学ぶべきところは多い様に感じています。
上記の記事では、ShopifyはプラットフォームであることがAmazonに対抗できる可能性ではないかということかと思っています。
以前、アグリゲーターとプラットフォームについて学んだことともつながると思いますが、Amazonは上述でも示しているように検索ドリブンであり、Amazonが検索順位を決定しているのかと思います。そのため、アグリゲーターであり、Amazonファーマシーも現状、送料などが表示されていますが、徐々に検索アルゴリズムがAmazonにより規定されていくのかと思います。それに対して、Shopifyの様なプラットフォームでは、マーチャント側が努力・規定できる部分が多く、Googleなどとも連携することで、顧客側は、Shopifyに気づかずにマーチャントに流入していける、マーチャント視点の作りなのかと思っています。
Shopifyを利用すべきマーチャントとは、差別化できていたり、独自のブランド性の高いところかと思います。一方で、保険薬局業界というのは、医療の公平性の観点から、法律面なども含めて、差別化がしにくい構造になっており、Shopifyの様なプラットフォームを作りにくい背景があったかもしれません。Amazonファーマシーはくるべくしてきたという形にも思えます。
ただ、Amazon自身も、AWSではプラットフォームビジネスができており、eコマースの方も、アグリゲーターからプラットフォームへの移行をしているという考察もオフトピックでされていました。
AmazonのBuy with PrimeにShopifyをバンドルすることで、ロジスティクスを提供していくスタイルかなと思います。これは、現状、保険薬局の文脈では、ロジスティクスは薬局側が担っているため、似た様な動きは期待できない様に思います。今回のAmazonファーマシーは、医療機関と薬局などそれぞれオンライン化していたものを、バンドルしたサービスとしてローンチされています。今後ロジスティクス側にも入り込んでくるかどうかは市場全体の動き次第なところもあるでしょうか。アグリゲーターの下で最適化していくためには、効率性などを上げていくしかない気がします。プラットフォームになる場合としても、現状の制度内でのブランド戦略というものを考えていく必要がありそうです。
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