ボーデン式3Dプリンタで、フッ素チューブにより詰まった話
ごきげんよう、おつかれさまです。
いま、Anycubic i3 Megaという3Dプリンタを使っています。リンク先でも紹介しようかと思ったけどすでに販売停止なのでリンクがない。5年前くらいの入門機というか当時の中級機ですね。
こちらの機体では、ボーデン式といいまして、フィラメント送り出しのエクストルーダは固定、エクストルーダとノズルをチューブでつないでフィラメントを送る方式をしています。そのチューブは潤滑性と耐熱性からフッ素樹脂でできていることが多いです。i3 Megaもフッ素樹脂製チューブを採用しています。別名PTFEチューブ。フッ素樹脂のひとつPTFEでできてることが多いので、素材名で呼ばれることがあります。
このフッ素樹脂チューブ、内側が摩耗するので消耗品なんですね。定期交換が必要です。 そこで、手元にあった在庫が切れたので、会社のごみ箱を漁ってSMCのフッ素樹脂チューブを拾ってきました。
こいつが今回のお話の主役。
従来使っていたものよりも透明性が高く、フィラメントがどこにあるかすごく見やすいのです。ええやん、と思って使っていました。
小さい物を出す分には何もないですが、ちょっと大物を出力するとノズルが詰まった挙動、フィラメントが出てこなくなります。分解清掃しても、コールドプルしてもノズルにカスがついてることもなくキレイ。ノズルを交換しても同じ症状がでました。
出力対象物、こういう形状を予定してた。
できあがりはこちら。L字の部分がなく、トップも荒れ放題。
途中で出なくなるノズル詰まり症状と判断した。
試行錯誤を繰り返し、いろいろやって見ました。
チューブがあかんのやないか、と思って以前使ってた中古PTFEチューブに交換すると無事完走しました。こいつや。
ほら、ちゃんと完走しました!
最後までノズルから樹脂が出てるもの!!!!(狂気)
あ、出したの違う形状だけどまあ許して。
というわけで結論。
PTFEチューブ、透明に近いものは要注意!
ボーデンだと出てこなくなるかもしれない。
ノズルつまり症状は、ノズルに炭化物が溜まるとばかり思っていたのですが、ボーデンチューブにも原因がありうるという気づきでした。
ここからは完全に想像やら妄想やら仮説の域だけど。
原因下記かなと思ってます。
今回のフッ素樹脂チューブは、熱伝導性が良い物であったため、ヒートブロックの熱をフィラメントに伝えてしまい、想定よりも上部、ヒートシンク内でフィラメントが溶けてしまった。
今回のフッ素チューブは、熱膨張率が高い物であったため、使用している途中で、チューブが膨らもうとするが外には広がれず、内径が収縮する方向に変形し、フィラメントを固定してしまい、送れなくなった。
こんな原因があるのかなと想像してます。
ただし真因は闇の中。なぜなら対策は出来たので。チューブは専用品にする。
今日はこの辺で。ご安全に!