自分の性的指向を親に告白してみた
明けましておめでとうございます。
もう新年が始まって4日も過ぎてしまいました。
みなさんは家でゆっくり過ごすことができたでしょうか。
私自身は1月2日からアルバイトだったので
あまり普段と変わらない日々を探しているのですが、そんな私に年明け早々、激オモ案件が飛び込んできました。
それは親の前でアセクシャルを告白したことです。
なぜ話さなければいけなくなったのかというと、
それはそれで長くなるので割愛しますが、
とりあえず、両親と兄の前で、
私が今なにに悩んでいるのかを話さなければいけない状況になりました。
普通、LGBTのことや自分のセクシャリティをカミングアウトするのって、当事者のペースに任せられることが多いと思うんですよ。
だって、当人にとっては、触れられたくない、普段は隠していることなんだから。
それを、言えって家族に強制され、言わないと「また逃げるんだ」と言われる
そんな地獄のような時間を昨日、過ごしました。
うちの両親はそもそも同性愛とか考えられないような堅物ということを知っていたので
絶対に言っても理解されないと思いつつ
なぜ、こんな、急かされるように、言わなければいけないのか、
本人のペースに任せるという考えや共感力はないのか。
そんな怒りが込み上げてきましたが、
それよりも先に涙が溢れ出てきてしまいました。
親の前で泣いたことはなかったのに。
涙や弱みを絶対に見せたくなかったのに。
何から話そうか考えている間に、
嗚咽するほど泣いてしまい、もうどうでも良くなったのでカミングアウトすることにしました。
私は男の人も、女の人も恋愛対象に入らないアセクシャルであり、あなたたちが望んでいる孫との生活は実現できませんということを。
その瞬間、うちのリビングは一瞬静寂に包まれました。
あぁ、これは私が嫌いな空気だ。
早く逃げたい。
案の定、一番最初に口を開いた堅物代表の母親は
「まだいい人と出会っていないからだよ」
「本当に人を好きになったことないんでしょ」
という、私が言われて一番いやなことを放ちました。
その言葉に対し、
「自分も運命の人と出会ってないだけだと思っていたけど、中学、高校と付き合ってきた人たち、全員に対してそうなっている。相性の問題ではなく、自分自身の性質の影響である」と反論しました。
そこに対しても
「現代は情報が溢れすぎてるから、それの見過ぎ」
「自分で勝手に決めつけているだけでしょ」
の一言。いや二言。
その瞬間、かちーーーーーーん!と来てしまった私は
「この言語化できない、異性に対してのモヤモヤがアセクシャルという言葉に出会ったおかげで解消され、自分のことが分かりすっきりした」
「そのスッキリに至る前に、1人で悩んでもがき苦しんで、誰にも理解されずに自分の人生を諦めながら生きてきた」という思いが心中では爆発していたのですが、
言語として出る前に涙が溢れてきてしまい、反論できず。
そもそも、親として
そうか、大変だったね
よく1人で抱え込んできたね
これからは相談してね
なんて寄り添う一言があってもいいのでは???
という怒りを今なら表現できるのですが
自分の感情を初めて人前で出した私には
難しいことでした。
それでも、
兄だけは違いました。
兄は私と歳が近く、頭がいいというか教養があるのですぐにパソコンでアセクシャルを調べ、
その画面を親に見せてくれました。
母親の堅物発言に対しても、
「本人の感情は本人が一番わかっているんだから、一回黙って」
と言ってくれました。
また、「友達が結婚したとかそういう話を聞くたびに孤独感を感じたり、寂しさを感じるのであれば、うつ病とか他の精神的な問題も生じるから
本人が望むのであれば専門家に相談した方がいいのではないか」という解決策まで提示してくれました。
正直、今まで兄のことは
お米の研ぎ方も知らないお坊ちゃんとしか考えておらず、私が中学生の時からお互い思春期でずっと犬猿の仲だったのですが、
初めて兄が頼もしいと思いました。
母が「病院で正確に診断してもらった方がいい」という的外れ発言をしたときも、
兄は「個人のセクシャリティは本人がどう感じるのかということが大事だから診断とかするというのは違う。そもそも病気じゃない」
と、なぜか、自分がどのように反論してくれたのが印象的でした。
母の無理解さにはイライラしたし、
「女は結婚して仕事をセーブしながら子供に尽くすことが幸せ」という価値観から抜け出せず、
普通であることを強要してくる。
そんな姿勢には腹が立ちます。
どう頑張っても普通の人みたいな幸せは手に入らないのだから。
ただ、兄のように
解決策までを提示してくれる人がいるんだ
そしてセクシャリティの専門カウンセラーがいるんだということを知れたのは
大きな収穫でした。
新年早々、泣きすぎて目が腫れて
昨日のことを思い出すたびに涙と鼻水が止まらないのですが、
カミングアウトも、まあそんなに悪くはないなと思いました。
共感されないことは分かっていたけど、
兄のように解決策を提示してくれる、そんな人がいる。
だからあまり人のことを疑わずに
とりあえず自己開示してみよう。
そんなポジティブな考えも浮かびました。
これからどうなるかわかりませんが、
次話し合いの場が設けられるのであれば、
もっと感情的にならずに理路整然と話したいなと思います。
とりあえず、noteに投稿するために
自分の思いを言語化することで少し悲しみが落ち着きました。
これからも、頭の中で考えるのではなく
言語化して自分の苦しみを取り除いていきたいな。