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旅するデザイナーのパートナーシップ
最近出会った女の子ふたり。彼女たちは24時間同じ場所で暮らし、感覚を共有しているように見えた。
わたしは「人との距離感を保つこと」にエネルギーを使うのが下手だった。
学生の頃に何人か「仲がいい子」がいた。そしてその関係はだいたい進級や卒業のタイミングで変化し、やがてお互い別の「仲がいい子」ができて離れていく。
理屈で納得できないことや、興味の対象が変わること。気分屋のわたしは自分のことさえ上手に説明できない。
なのに同じように変化する対象として、友人のことを捉えるのが難しかった。
人との距離感が保てなかったわたしが、少しでも理解してもらいたいと努力するのはパートナー。かれこれ13年の付き合いになる。
言葉を尽くして時間をかけて、積み重ねていく努力をする。たくさんディスカッションをし、小さな違和感を論理的に伝える。
話したくないときは「話したくない理由」をお互いに分析をする。少し前の会話が引っかかっていたり、お腹がすいて機嫌が悪かったり、分析すると大抵は些細なことだ。翌日には持ち越さない。
会える時間が短いからこそ「自分のことを伝える」努力は惜しまない。顔を合わせる時間が短いわたしたちには「察して」という、優雅で贅沢な遊びをする時間がない。
とにかくお互いたくさん話す。小さなひっかかりは見逃さない。
今月会えるのはあと5日ほど。とにかく話す。言葉を尽くす。