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「起業」を考えているときに読んでおきたいこと全体像~カネ編_2024年執筆版
僕の自己紹介に関しては下記ページをご参照ください。
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今回はいざ「起業」という際に知っておきたい事項を書き留めておこうと思います。
ビジネスアイデアがいくら素晴らしくとも、その後のロードマップが描けずスケールしないスタートアップ企業は「効果的な選択」をできていないケースがほとんどです。(というよりか、知らないケースがほとんど)
スタートアップが大きく成長するための要因を考えてみる
まず、構造的に考えていきたい。
スタートアップが、「成長するために必要な構成要素」を僕は下記の2つの観点から捉えています。
① 「勝ち筋のある」事業戦略と実行施策に対する「コミットメント」
② ビジネスアイデアをカタチにするための「経営資源確保」
① 「勝ち筋のある」事業戦略と実行施策に対する「コミットメント」
まず前提として、「自らが参画し」成功させたい起業家を想定する。
ここで、捉えておきたいポイントは「勝ち筋」と「コミットメント」である。
起業家のほとんどがその解像度はともあれ「ビジネスアイデア」はあることが多い。多くの起業家の原点は「自己体験の範囲」から派生するものが多くそこに対する課題感や問題意識から、アイデアが出てくるのだろう。
しかし、ビジネスの視点で捉えるときに「俯瞰的な視座」が欠落してしまっていないか注意しておきたい。
それを僕は「勝ち筋」と表現するが、「具体的な市場規模」・「獲得しうる顧客≒市場獲得シェア目安」(いわゆる、TAM/SAM/SOMの考え方)がとらえきれず、アプローチするマーケットが小規模であるケースに多く直面してきた。
例えば、「●●特化」というサービスを考えると、「業界に精通している経験値を活かせる」ので聞こえがいいが、裏返せば「全体のうち、他の領域は注力しない」ということだ。つまり、「特化させる対象」に対し、一定以上の規模が見込めないと意味がないのだ。
この特化に対する考え方は諸刃的にも捉えられ、周辺業種の抱き合わせ・商圏拡大など、「勝ち筋が見えないと意味をなさない」ということである。
このレベル感を「プロ」が評価できる一定基準になっていることが重要。
もう一度言いますが、「自己満足レベル」じゃダメですよ、ってこと。
また、「勝ち筋」が見えたところで「チェックメイト」にはならない。
しっかりと、「コミットメントをすること」が重要である。
これは新規事業やスタートアップに限ったことではないが、「コミットメント」は外せない因子である。
スタートアップの場合、後述する「リソース」も限られているケースがほとんどなので、起業家がそのまま時間を多様に割くケースが多い。
(創業経営者に「強さ」を感じるのは、この時期の我武者羅さからかもしれない。)
この後記述する、資金調達においても実績無きスタートアップに対し、「コミッションライン」をどれだけ期待できるかが、成否を握るといっても過言ではない。
営業上がりの経営者が強いのはこの部分であることが多い。
事業計画なんて絵空事・虚像で、それをいかに「実現」させるかが行動によってしか証明できないのである。
スタートアップに失敗はつきもので、こけ方がポイントにもなる。
「早いタイミングで小規模の”失敗”」
これに尽きるので、「勝ち筋」が見えたら「さっさとやる」、腹を括りましょう。
② ビジネスアイデアをカタチにするための「経営資源確保」
経営資源は「ヒト・モノ・カネ・情報」のことを指します。
こちらに関して組み立てがポイントとなりますが、一番欠落していると感じるのが「カネ」の領域である。
今回の記事では、特にこの「カネ」の領域に関して深堀していきたい。
そもそも「スタートアップ・起業」のタイミングで、「明日の飯」が食えるかという問題に直面することがほとんどであるのに、ここに対するナレッジが低すぎるケースが大いにあるように思える。
日本では特に「おカネ」の話に関して座学する経験が義務教育課程の中で、得る機会が乏しい。
さて本題に戻すと、
「起業」のタイミング(Pre-seed)において、「PMF前」の段階。
PMF達成までのシナリオを「自己資金」でいけるか、というところで指針が分かれる。「自己資金」で行けるなら、できるだけその期間で事業を回した方がいい。
資金調達を考える場合には、「調達からの成長シナリオ」が描けるかどうか、がポイントになってくる。
ともすると、PMF前段階で積極的調達姿勢を見せるビジネスは、そもそもPMF前であるが故に、成長シナリオが「虚像」であることも多い。
だからこそ、PMF前段階で調達をすると「事業ピボットしにくくなる」デメリットがついてくるのだ。
事業検証(PoC)段階では、「柔軟性」を持ち合わせた方がいい。むしろそのためにPoCというフーズを踏んでいるはず。
先述したように「自己満足レベル」の事業戦略で、PMF前で調達状況までがんじがらめ状態になったら、「”投了”するしかない」状態での相談も多く受けてきました。
勢いも重要ですが、起業する際には「参画者」も整理が必要です
(できる限りすべてのステークホルダーを可視化し相関イメージを可視化させた方がいい)
さて、ここから「創業ステージでの資金調達」に関してさらに深く考えていきたいが、
「資金調達の額・スピード」≠「成功の大きさ(インパクト)・スピード」
であることをまず伝えておきたい。
そして大前提としては、確固たる「CEO」の存在・意識が重要になる。
(最高”意思決定”責任者)
この観点からすると、共同創業者にする際は「多岐に考えることが潜在的にあることを認識」しておく必要がある。
資金調達の方法に関しては主に5種類
①普通株(創業者)
②新株予約権付社債(エンジェル投資家・投資家)
③新株予約権:SO(創業者・従業員)
④種類株式(投資家)
⑤借入(間接金融・直接金融)
ここで「起業」時に抑えておきたいのは、「新株予約権付社債」。
株と借り入れが表裏になったようなもんだと認識しておけばよいです。
「コンバーティブル投資手段」活用ガイドラインについては、経産省のページがあるので詳細はこちらもご確認ください。
「起業」の3Step
(Step1)
・ビジネスアイデアをカタチにしてみる(事業計画)
(Step2)
・主体視点以外から、検証してみる(「勝ち筋」を定める)
(Step3)
・経営リソースを確保する
<ヒト>
・コミットメントメンバーを確保する
→CEO(意思決定)・実行者(できれば経験者が良い)・CFO(実は初期こそ重要)
<モノ>
・ビジネスアイデアのアウトプットは何か決める(初期プロト)
<カネ>
・創業融資を活用する
・補助金を活用する
・エンジェル投資家からの支援を受ける
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