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【バンドマン必見】驚くほどサクサク進む!スタジオ練習の進め方

今回の記事では、バンドのスタジオ練習(リハーサルとも言う)の進め方を紹介しようと思う。
本記事では、スタジオでの音量バランスの取り方や、機材の使い方は紹介せず、あくまで練習の進め方に焦点を絞って紹介していく。
なぜなら、私の本業はコンサルタントで、ビジネスの進め方(プロセス)を構築することに関してはプロだが、音楽についてはプロではないので。

スタジオ練習の質が、ライブ本番の質に直結する

まず前提として、ライブを成功させるためには、きちんと準備をする必要がある。準備しないでライブをやったら、どんなに上手いプレイヤーが揃っても、良いライブはできないだろう。

ライブに向けて、バンドとしてやるべき準備はいくつかある。例えば、ライブでやる曲を決めたり、SNSで広報をして集客したり、スタジオ練習で音合わせをしたり、曲間のMCを考えたり…などなど。
そのうち、最もライブ本番の質に影響が大きいのは、スタジオ練習である。これはほとんど疑いの余地がない事実だろう。
つまり、スタジオ練習の質が、ライブ本番の質に直結するのである。

スタジオ練習は、意外と難しい

だが、そのスタジオ練習が意外と難しい。
例えば、こんな失敗の経験がないだろうか?

・全部の曲を練習できずにスタジオの時間が終わってしまった。
・メンバーのセッティングがなかなか終わず、曲の練習が始まるのに時間がかかる。
・ベースが大きすぎてボーカルが聞こえないが、指摘すると気まずくなるので言わなかった。
・スタジオが終わった後、何かやり残しがないか不安になる。(そして、やり残した曲があったりする)

では、いったいどうすれば上記のような問題が起きずに、質の高いスタジオ練習ができるのか?
本記事では、上記の疑問に進め方で答えを出していく。

演奏前の準備で、スタジオ練習の質が決まる!

やるべきことは全部で以下の7つ。そのうち、重要なのは演奏前の準備であり、演奏前の準備で、スタジオ練習の質が決まるといってもいい。演奏前の準備は、スタジオに入る前に決めておくのがベストだ。5分もあれば決められるはずなので、スタジオ開始5分前にはメンバーでスタジオのロビーに集合して、準備の時間をとるようにしよう。

◆演奏前の準備
1.スタジオの進行役を決める
2.グラウンドルールを決める
3.今日のゴールを決める
4.ゴール達成に向けて、やるべきことを書き出す
5.時間配分を決める
◆演奏中
6.予定通りに進んでいるかチェックする
◆スタジオ練習後
7.今日のスタジオ練習を振り返る

それでは、一つ一つのステップを詳しく解説していこう。

1.スタジオの進行役を決める

一般的にはバンマス(バンドマスターの略。リーダーと同義。)が務めることが多いだろうが、決まっていないければ真っ先に決めて欲しい。必ずしもバンマスがやる必要はなく、持ち回り制で進行役を変えたっていい。
とにかく、誰かが進行役として存在し、みんなに声をかける役割が必要なのだ。
なぜ必要か?理由は簡単で、誰かが「演奏を始めよう」とか「次の曲に進もう」とか声をかけないと、練習が進まないからだ。
バンドマンという輩は、なぜだかみんなで集まっているのに、一人で練習し始めてしまう生き物だ。交通費とスタジオ代を払ってわざわざスタジオに集った目的は言わずもがな「バンドメンバーで音を合わせるため」だ。個人練習をするためではない。
こんなこと、誰でも分かっているはずなのに、個人練習を始めてしまうのがバンドマンの特性なので、進行役の存在は不可欠なのだ。

2.グラウンドルールを決める

グラウンドルールとは、その場で守らなければいけない法律みたいなものだ。例えば、「5分前退出」はほとんどのスタジオにおけるグラウンドルールと言える。
メンバー間で決めて置きたいオススメのグラウンドルールは以下だ。

・お互い思ったことを素直に言おう
・何か指摘されても歓迎しよう
・ボーカルが主役なので、伴奏はボーカルより小さくしよう
・遅刻厳禁!

なぜグラウンドルールが必要か?それは、心理的安全性を高めるためだ。
仲の良いバンドメンバーとはいえ、お互い率直に意見を言い合うのは、正直しんどい。誰だって指摘を受けたら嫌な気持ちなるし、言う方も気を使う。だから「あいつ、コード間違ってるけど、指摘すると不機嫌になるからやめておこう」といったことが起きてしまう。
しかし、それではライブ本番の質は高くならず、意味のないスタジオ練習になってしまう。バンドは、お互い指摘し合うことで切磋琢磨することが大事なのだ。
それを気持ちよく実現するための手段が、グラウンドルールだ。
グラウンドルールに、お互い指摘し合うことについて記載して、事前にメンバー内で合意をしておくことで「ちょっとギターの音が大きいから下げてくれない?」などと指摘する心理的ハードルを下げることができる。

余談だが、「ボーカルが主役」は是非とも入れたほうがいい。バンドマンという輩は往往にして目立ちたがりで、みんな俺の音を聞けと言わんばかりに音量を上げたがるのだ。
だが、考えてみてほしい。君たちがいつも聞いている音楽はそんなにベースやドラム、ギターやピアノの音量が、ボーカルと比べて大きいだろうか?
そんなことはないはずだ。
RockでもPopsでも、Soulでもパンクでも、曲の主役はあくまでボーカルだ。もし君が楽器をやっていて、バンドで誰よりも目立ちたいのなら、今すぐ楽器を置いてボーカルを目指すか、JazzやFusionの世界に行ってSoloを弾きまくるしかない。

3.今日のゴールを決める

今日のゴールとは、「どこまで達成すれば今日のスタジオ練習は終了なのか?」を定義することだ。
一見難しそうに聞こえるかもしれないが、例えばこんな感じ。
・ライブでやる曲を一通り演奏した状態
・MCも含めた通し練習を2回演奏した状態
・通し練習を2回やって、課題が洗い出せた状態

これを決めておくのは意外と大事で、メンバー間でどこを目指せば良いのか認識が揃うことで「なんとなく始まり、なんとなく終わる」みたいなことが防げるようになる。

4.ゴール達成に向けて、やるべきことを書き出す

書く内容は簡単だ。
曲を一通りこなすことがゴールなら、曲を書き出せばいいし、通しリハをやるならそれも書いておけばいい。とにかく、書き出してほしい。
大事なポイントは、紙かホワイトボードに書いて、必ずスタジオ内のメンバー全員が見える所に置いておくことだ。
そうすることで、常にゴールに向けて残っていることを意識しながら練習ができるし、抜け漏れなく練習できる。(信じられないかもしれないが、スタジオで曲を全部こなせない事態はしょっちゅう起きる。)
また、1曲終わるたびに発生する「次どの曲やる?」という不毛な議論からも解放される。
演奏する順番は1曲終わるごとではなく、最初に議論しておいたほうがいい。本番の曲順が決まっているなら、その通りやれば良いし、決まっていないなら、課題が多そうな曲からやることをオススメする。

ちょっと長くなってきたので、続きは次回の記事で。
一週間以内には上げます。

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