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最近見た映画の感想 2022.09-11
09-11といいつつ11月前半にアホみたいな勢いて4本見てきました。
ゴティックメードがアニメ映画として最高でした。
『雨を告げる漂流団地』
最近個人的にも評価が高いスタジオコロリドの作品。
タイトルそのままで、少年少女が異世界を漂流する団地でサバイバルする物語。
『雨を告げる漂流団地』を映画館で見てきた。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
『BURN THE WITCH』や『薄明の翼』が好評だったスタジオコロリドの長編アニメ映画第三作。かなり面白くってわざわざ日曜朝に映画館に行って見た甲斐があった。
『雨を告げる漂流団地』は『ペンギン・ハイウェイ』と同じような補正のかかった小学生が主役のジュブナイルものかな〜と想像してたら、「漂流」と付くだけあって割とハードなサバイバルものだった。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
最近見た子供たちがサバイバルするアニメ映画というと『地球外少年少女』があったけど、漂流団地の方がサバイバル大変そうな感じでした。
あっちは宇宙ステーションである程度道筋が見えてるのに対して、こっちは異世界+団地ですからね……。
小学生が夏休みにサバイバルするというとどうしてもドラえもんの大長編を連想するけど、漂流団地だと友好的じゃない子は割と最後まで(表面的には)そのままの態度でジャイアン的な展開はしないっていうか。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
漂流団地のそれが何だったのか具体的には説明されなかったけど、縦軸を時間とするなら横軸は時間の関係でだから観覧車と遭遇したのだろうけど。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
横軸を時間の関係とかいているけど多分「関係性」みたいなことを言いたかった……はず。
序盤に遭遇する建物は複数人の記憶に残っている建物で観覧車は個人の記憶に根ざした建物だから、登場人物の関係性が変わったことで引き寄せられてきたのかな、と。
漂流団地は割とずっと主人公達が仲悪いのとずっと漂流してるから似たようなシーンが多くてともすれば単調に見えてかねないんだけど、そんなことは全然なくてむしろ「2時間の中にこんなにギッシリ詰まってるの!?」ってアニメ映画らしい作りでよかった。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
あとはペンギンハイウェイと見比べての感想。
私はハマモトさんの理想化されたおませな女子小学生像が好きだよ。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
漂流団地の令依菜ちゃんの、親が裕福なだけで本人は特にやれることもないしチビでうるさいだけであまり好かれてない小学生女子というのはリアリティ路線ではあるが。
— よごくす (@yogox) October 2, 2022
『花の詩女 ゴティックメード』
永野護作品のリバイバル上映。
どうやらパッケージ化は配信はされていないぽいのかな。
作品名は知っていたのですが、少し前のホビージャパンでゴティックメード特集を読むまで、FSSとは別のストーリーラインだと思っていました。
TOHOシネマで『ゴティックメード-花の詩女-』を見てきた。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
1時間強という短さを感じさせない編集と観終わった後に残る感動が、FSSである前に一本のアニメ映画としてよかった。
ゴティックメードは本当に最高で、アニメ映画としては銀河鉄道999を思い出しました。
しかもしんみりと終わった後に、たっぷりと時間を使ってキャラ毎にキャストのクレジットが出て、FSSぽい感じで幕を閉じたのもよかった。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
キャラの数を絞ってるからとはいえ、こういうキャラ・キャスト紹介はもっと他の作品でも見たい。
そしてゴティックメードのキャストクレジットで、皇子が佐々木望さんだったのを見て驚いた。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
たしかに知ってる声優さんだとは思ったけどなるほどなあ。いい演技だった。
トリハロン皇子は最初は嫌味な皇子様っぽく登場したのに、見ていくと本当はすごく真摯な人物なのがわかってきて素晴らしい演技でした。
藤津亮太さんのアニメレビューを読んだらやはり演技作画のよさに言及してて「そうですよね〜」ってなりました。
今の総作監〜二原体制とはまったく違う何かでした。
当たり前のようにGTMはカッコよかったし。なんかよくわからんけど強大な感じなのがすごい伝わってきた。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
カイゼリンがキシキシして色がビカビカ変わるのがよくわからないけどすごく恐ろしくて、ヤバさがスクリーンからひしひしと伝わってきました。
GTMやウォーキャスターが高速機動する時の間のモーションが目に見えない感じもよかった。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
顎のラインとか、戦士たる少年と使命を背負った少女の物語とも併せて、聖闘士星矢が好きな人はけっこうゴティックメードを楽しめるんじゃないだろうか。
あとゴティックメードは作画もよかったね。影がハッキリしてるので綺麗な顎のラインも堪能できたし。髪のなびきもあまり繰り返しぽくなってなかったのも豪華な感じだった。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
なのに10年前のアニメとは思えない原画スタッフの少なさで、マジかよーってなった。
そういえば聖闘士星矢も『神々の熱き戦い』なんかは全編が荒木・姫野コンビの作画でしたね。
あとゴティックメードの物語で素晴らしかったのが一度しかない戦闘の役割で。
— よごくす (@yogox) November 2, 2022
バトルでなんか絶体絶命になったりよくわからんスペクタクルの中で手を伸ばすけど押し戻された後で、叫んで勢いつけたら最後の成長を遂げました的なよくある展開でなくて。
ゴティックメードという作品はなんとなくロボットの戦闘がメインの作品を想像してしまうんだけどむしろよく編集されたテンポのいいロードムービーで。
戦闘は恐ろしいものでそれでいて美しいという、作中の扱いがそのままに映像として現れている、素晴らしい作品でした。
『王立宇宙軍』4Kリマスター版
説明不要の超有名作品。
今日は『王立宇宙軍』を見てきた。主役のキャラデザ以外は割とすでにガイナ作品だった。
— よごくす (@yogox) November 3, 2022
王立宇宙軍はシナリオ的には割と普通に当時を映し出した若者達の話だったなー。
— よごくす (@yogox) November 3, 2022
多分2020年前後のいじめ貧困大好きアニメもそのうちこんな感じでまとめられてしまうんだろうな。
王立宇宙軍は情報量やメカ描写がたしかにとんでもなくて、公開が87年だったことを加味するとたしかにこれが無名の若者達に作られた作品として登場したのはインパクトあっただろうなあ。
— よごくす (@yogox) November 3, 2022
AKIRAが88年だしな。
感覚的には、無気力な若者が大暴れする情報量の多いハイクオリティアニメというのは88/89年あたりなんだよな。
— よごくす (@yogox) November 3, 2022
87年は時代を先取りしてる。
王立宇宙軍はやはり作品を取り巻く諸々ありきの評価ですね。
あえてリアルタイム世代以外が見る必要までは感じなかったかなー。
『劇場版 ソードアート・オンライン-プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』
原作プログレッシブだと4巻相当のエピソードにあたります。
U-NEXTで見た前作『星なき夜のアリア』がアスナ中心に組み替えた物語としてもTVシリーズとの対比でもかなりよかったので、期待してドルビーシネマで劇場で見てきたのですがアリアよりは落ちるかなーといった評価。
『劇場版 ソードアート・オンライン-プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』をドルビーシネマで見てきた。
— よごくす (@yogox) November 13, 2022
原作通りだから仕方ないとはいえシナリオが散漫だったけど、フロアボス戦がMMORPGらしさ全開でビジュアルで持っていった感じだなあ。
床と天井のターゲットサークルを見ながら攻撃を避けるというVRっぽさと、攻撃の衝撃をみんなジャンプして躱すとい大縄跳びがかなりMMORPG感あった。
— よごくす (@yogox) November 13, 2022
これはスクリーンで見ないといけないやつ。
ターゲットサークル見て攻撃よけたりみんなで縄跳びしたり、その辺はMMORPGの戦闘らしさが出ていてかなり面白かったです。
その他にもドロップ目当てでエネミー乱獲するとか、ゲーマーならあるある的に楽しめる内容でした。
BGMがチップチューンぽいパートとテーマのパートがそれぞれあるのもゲームを題材にしたアニメっぽさあってよかった。
— よごくす (@yogox) November 13, 2022
あとはシナリオがねー。
— よごくす (@yogox) November 13, 2022
取捨選択してもっと攻略パートに絞った方が面白かった気がする。
実際には取捨選択自体ははされているのですが。
原作だとこの階層の話って対立する二大ギルド、その他小規模勢力、独立勢力のキリト、暗躍するPK集団(後のラフコフ)と集団を巡る話だったんですよね。
それがアスナ中心のシナリオに組み替えられてあくまで個人と個人の関係の積み重ねになってしまっている。
ギルドの対立を巡る話も両ギルドの個人同士の仲の話になっていて、ちょっと焦点がズレてしまっている感じ。
昔のドラえもんじゃあるまいし、SAOは毎度毎度アスナさんを風呂に入れなくてもいいと思う。
— よごくす (@yogox) November 13, 2022
アスナさんのお風呂もねー。
正直もういらないと思う。
プログレッシブをアスナ視点で進めるなら話が明るくなりがちだし、キリト視点に比べてわざわざ風呂シーンを挿入する意味は薄いというか。
おまけ『ONE PIECE FILM RED』
ワンピースは空島脱落勢でアニメも見てないのですが。
U-NEXTのポイントで王立宇宙軍を見るつもりが対象外だったので、クーポン消化に見てきました。
『ONE PIECE FILM RED』はMVとしてはむちゃくちゃすごかったし、ラストのアクションも割とありがちな超作画ではあったけど気合入っててカッコよかった。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
一方で麦わら一味をはじめとする連中のキャラ作りがわざとらしすぎ+数多すぎで一挙手一投足一台詞ごとにアクションするのは正直テンポ悪かった。
個人的には「今更そこを見せられてもなあ……」という感じだったけど。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
でも実際に「これが◯◯(大人向け・現代風・グローバル等々)」みたいなフワッとした理由で作品の個性をなくすと間違いなく誰も幸せにならないし、割と東映アニメはその前科が初犯ではない。
多分その辺は谷口悟朗監督が求められているもの求められていないものを冷徹にジャッジして作っているはずなのでまあそんなものなのかなと思った。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
あとゲームでも「ストーリー重視+初心者にも優しい」みたいな触れ込みで一々進行が止まって鬱陶しいタイトルがあるので、そういう作りを好きな人達もいるんだろうなあとも。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
細かいところを取っ払うと舞台が夢の中とか劇場版キャラが重要キャラの◯◯分とか、結構色々劇場版お約束の固まりだなーとも感じた。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
ただ、前に見たワンピースの映画でボスに二回負けて最後はなんか勝ってたのが、REDではその辺の構成は上手かった。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
バトルもの映画によくある、なんかわからんけど勝てなかった相手になんかわからんけど勝つ展開は正直面白くない。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
あまりにそういうのが多すぎて、ミスターインクレディブルにその手のテンションシステムが一切なくて驚いた記憶がある。
ウタとは戦わないというルフィの行動自体は一貫していたし、クライマックスでついに戦う姿がカッコよかったので個人的にそこはよかったですね。
だからといって細かい大勢キャラのリアクション等は切り捨ててルフィとウタの物語にしないのが、狙ってやってるのかなと。
でもルフィのパワーアップ形態だけは、あの世界なりの理には合ってるんだろうけどカッコ悪かった。
— よごくす (@yogox) November 10, 2022
超サイヤ人4(猿のやつ)がカッコよく見えるレベル。
なんかギア2とか覇気とか言い始めたという時点で自分の中のルフィ情報が止まっているので。
あのパワーアップは人気なのだろうか……?というのは割と本気で謎でした。■