最近見た映画の感想 2022.06-08
犬王、劇場版『輪るピングドラム』、劇場版『Gのレコンギスタ』(Ⅳ、Ⅴ)を見ました。
圧倒的に犬王。
犬王
小説『平家物語 犬王の巻』を原作としたアニメ。
もうとにかく見てる間ずっと楽しくて仕方なかったです。
流れ的にTVシリーズ『平家物語』を見た後に犬王を見ることになって両方素晴らしい作品でしかもリンクしているというね。
これから犬王を見る人は『平家物語』を見てほしいし、『平家物語』を見た人は犬王も見てほしい。
平家物語は学校で習う序文のとおり、無常の物語なのがよいですね。
政治に翻弄される犬王の心中があえて語られないのもよし。
犬王を見終わった後、一月くらいはずっと劇中の歌が頭の中にリフレインしていました。
ロックであることを批評しているレビューもありましたが私は好きです。
犬王、おすすめです。
劇場版『輪るピングドラム』
幾原邦彦監督のTVシリーズを10周年記念に再編した作品ですね。
[前編] 君の列車は生存戦略
タイトルが『RE:cycle of the PENGUINDRUM』でビジュアルもアニメぽくなかったので上映スケジュールから見つけにくかった……。
新規パートも結構あったけど既存のストーリーを振り返るためのもので、基本的には総集編でした。
映画の構成自体がTVシリーズの内容を振り返るようなものだったのに、振り返った内容でも回想の嵐だったのは笑ってしまいました。
プリンセス桃果はプリンセスオブザクリスタルから想像してたよりは普通でした。
設定的には同一存在のような気がするんですけど。
[後編] 僕は君を愛してる
できるだけ前編の記憶を保持したまま後編を見たかったので、前編は上映スケジュールギリギリで見に行きました。
前編で桃果と入れ替わりで登場した眞悧の活躍が後編最大の見どころでしたが、やはり眞悧でしたね。
むしろ16年前によく相打ちに持ち込めたなあ……。
見終わった後にTVシリーズの最終回が見たくなって見直しました。
細かい編集では電車に乗り込んできた苹果に眞悧が勝ち誇る→反撃された「マジで?」のくだりあたりがわかりやすかったですね。
幾原監督がインタビューで度々口にしていたけど、10年前との時代の変化は強く感じました。
しかも後編上映の前に暗殺事件まで起こってしまい……。
大筋をいじらないでも多蕗とゆりの会話が締めくくりにふさわしい内容だったのが素晴らしかったですね。
みんな結構気になってたと思うもう一つの帽子は完全スルーでしたね。
あっちは上手く行かなかったルート、くらいの認識でいいのかな。
冠葉に救われた二人だけではピングドラムの輪りようがないし。
劇場版『Gのレコンギスタ』
5部もあった劇場版Gレコもついに完結しました。
最初に5部構成と聞いた時は「120分×5部って23分×26話と大差ないじゃん」と思ったのですが、実際に見るとよく編集されていてTVシリーズより見やすかったですね。……Ⅳ以外は。
ⅤがⅣ上映開始のすぐ後で上映開始すると聞いて同時に見に行こうと思っていたのですが、気がついたら市内ではⅣが上映終了してしまっていました。
仕方なく市外まで時間をかけて見に行くことに……。
Ⅳ 「激闘に叫ぶ愛」
ビーナス・グロゥブに行って帰ってくるまでのパートです。
というかジット団が延々と喋ってるパートです。
私はあまりジット団が好きではないので見ててちょっと苦痛でした。
TVシリーズと違って、劇場版だと延々とジット団を見せられて他にできることもないのがつらかったですね。
ビーナス・グロゥブは一番地球から遠くて技術も隔絶した場所なので、もっと描写できることがあった気がしますね。
Ⅴ 「死線を越えて」
TVシリーズの時のパーフェクトパックってひたすらに強さを見せつけられて、バッテリー切れでカバカーリーが勝った時には「よく勝てたもんだ」と思った覚えがあります。
劇場版だとベルリが行き過ぎた力を忌避したことで、結果的に相打ちになったという印象でした。
TVシリーズのGレコってアイーダとジット団が視聴者から嫌われてたと思うんだけど、両者ともカーヒル大尉とキア隊長という、勝手に戦闘を仕掛けてきて勝手に戦死した人物のことをなんかすごい魅力的だった人物としてずっとウダウダ引きずってるのが共通点なんですよね。
やっぱりラライヤが一番可愛い。
次点でバララ。
Gレコの登場人物はジット団以外はみんな好きです。
ジット団以外にも結構自分勝手な理屈で動く人物は多くて、マスクなんてコンプレックスが酷すぎてベルリのことを「あいつは血筋がよすぎて将来的に独裁者になりそうだから殺害する」とか滅茶苦茶だし、そんなマスクを止めに行ったマニィも速攻で諦めて「今までいい思いしてきたんだからやられてあげて」とか酷いんだけど、彼らはすごい好きなんですよね。
ジット団が嫌なのは勝手な理屈で戦死者を出して聖人扱いしたり被害者ぶってるところなのかな。
劇場版Gレコを見てて気になったことが一つ。
バンナムって結局ゲームもそこまで評価高いわけではないし、ちょっと総合エンターテイメント企業としては見れないんですよね。
どうしてもおもちゃ会社の作ったゲーム/アニメみたいな目で見てしまう。
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