
最近見た映画の感想 2022.06-08
犬王、劇場版『輪るピングドラム』、劇場版『Gのレコンギスタ』(Ⅳ、Ⅴ)を見ました。
圧倒的に犬王。
犬王
小説『平家物語 犬王の巻』を原作としたアニメ。
もうとにかく見てる間ずっと楽しくて仕方なかったです。
『犬王』見てきた。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
想像以上にロックしてた。音響いい上映でもっかい見に行きたいし、何なら歌と手拍子していい友有座の地方巡業とかやってくれたら見に行ってしまう。
流れ的にTVシリーズ『平家物語』を見た後に犬王を見ることになって両方素晴らしい作品でしかもリンクしているというね。
これから犬王を見る人は『平家物語』を見てほしいし、『平家物語』を見た人は犬王も見てほしい。
犬王単体でも素晴らしい映画だけど、無関係に作られたはずのアニメ『平家物語』との関連性がすごくよい。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
単純に壇ノ浦の戦いがクライマックスになってる作品と1つの始まりになってる作品で繋がりが感じられるというだけでなくて。
犬王の歌う物語の1つが『平家物語』でも描かれた戦いの一幕になってて「これ平家物語で見たやつだ!!」って進研ゼミ状態になる。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
さらに話が進んでくと、まるで『ゼルダの伝説 時のオカリナ』で時の勇者が現れなかった世界線が『風のタクト』に分岐したように、アニメ『平家物語』でびわが現れなかった世界線が『犬王』に分岐したように感じられてしまう。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
平家物語は学校で習う序文のとおり、無常の物語なのがよいですね。
政治に翻弄される犬王の心中があえて語られないのもよし。
もちろん犬王と友魚の関係性もよかったしなー。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
最高の盟友なのに自身にとっての芸事の価値が違うゆえに最後に運命が分かれてしまう。
犬王を見終わった後のほわっと解放された感じも、まるで幽玄に誘われて戻ってきたみたいな・・・能見たことないけど。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
犬王を見終わった後、一月くらいはずっと劇中の歌が頭の中にリフレインしていました。
見終わった後もしばらく友魚の歌が耳に残ってる。
— よごくす (@yogox) June 7, 2022
ロックであることを批評しているレビューもありましたが私は好きです。
犬王を「ロック=反体制という発想が古い」みたく批判してるレビューを読んだんだけど、ロック=反体制と反射的に認識してしまうレビュアーの感性が昭和なだけでは……。
— よごくす (@yogox) June 10, 2022
舞台演出同様に当時の楽器でギリギリありに見えるラインを選んだだけだと思うんだけど。https://t.co/gQWakNwX7F
犬王、おすすめです。
劇場版『輪るピングドラム』
幾原邦彦監督のTVシリーズを10周年記念に再編した作品ですね。
[前編] 君の列車は生存戦略
タイトルが『RE:cycle of the PENGUINDRUM』でビジュアルもアニメぽくなかったので上映スケジュールから見つけにくかった……。
新規パートも結構あったけど既存のストーリーを振り返るためのもので、基本的には総集編でした。
ピングドラム前編見てきた。
— よごくす (@yogox) June 8, 2022
予想より色々と総集編寄りだったなー。そして総集編ということは高倉家の話は後編になるので前編はひたすら苹果の日記話で引っ張ることに……。
映画の構成自体がTVシリーズの内容を振り返るようなものだったのに、振り返った内容でも回想の嵐だったのは笑ってしまいました。
あとピングドラムの元々の作りがそうだから仕方ないんだけど回想と場所移動の演出がすごく多くて、場所移動の方は演出削ってもよかったんじゃないかなー。
— よごくす (@yogox) June 8, 2022
ショートスパンで回想を連発されるとなんか笑ってしまった。
プリンセス桃果はプリンセスオブザクリスタルから想像してたよりは普通でした。
設定的には同一存在のような気がするんですけど。
一つの注目ポイントだったプリンセス桃果は名札のせいか、なんかコスプレ喫茶の店員さんみたいだった……。謎空間行かないし。
— よごくす (@yogox) June 8, 2022
プリンチュペンギンはチュと付いてるだけあってちょっとチュチュぽかったかな?
[後編] 僕は君を愛してる
できるだけ前編の記憶を保持したまま後編を見たかったので、前編は上映スケジュールギリギリで見に行きました。
そのままパルコを上に進み、センチュリーシネマへ。きっと何者かになれる私たちへ! pic.twitter.com/K8F4ivoC4O
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
前編で桃果と入れ替わりで登場した眞悧の活躍が後編最大の見どころでしたが、やはり眞悧でしたね。
むしろ16年前によく相打ちに持ち込めたなあ……。
劇場版ピングドラム後編を見てきた。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
前編を見て「眞悧、お前リベンジいけるのか?」と思ったけど、全然そんなことはなかった。
だよね。
むしろTVシリーズだとどこにも行けない者とどこかに行ける者の差はあれど一応同格っぽい雰囲気だったのに、アニメ雑誌でスタッフが語っていた桃果からの眞悧の認識の「フッ、おかわいそうに」っぽい関係になってしまっていた。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
見終わった後にTVシリーズの最終回が見たくなって見直しました。
細かい編集では電車に乗り込んできた苹果に眞悧が勝ち誇る→反撃された「マジで?」のくだりあたりがわかりやすかったですね。
あらためて最終回を見直すと、結構細かく構成変えてるんだなー。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
幾原監督がインタビューで度々口にしていたけど、10年前との時代の変化は強く感じました。
幾原監督が言っていた「今は何者にもなれないのが当り前になってしまった」というのは本当にそのとおりで、ジャンプ+とか見ると貧困いじめ虐待将来性0をそのままベチャッとぶちまけたようなのだらけで。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
何者にもなれないというのは、彫刻とかこどもブロイラーとか選ばれたとかそういうメタファーを使って語るようなメッセージではなくなってしまった。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
しかも後編上映の前に暗殺事件まで起こってしまい……。
しかも10年前は95年の事件をモチーフにしていたのが前編と後編の間に暗殺事件なんて起きてますますピングドラムの内容が今の社会そのものになって。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
大筋をいじらないでも多蕗とゆりの会話が締めくくりにふさわしい内容だったのが素晴らしかったですね。
だからこそ変に大筋をいじらないでも、最終回で多蕗とゆりの「愛されたことのある子供は幸せを探すことができる」というメッセージがそのまま今の世へのメッセージになっているのがいいなあ。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
みんな結構気になってたと思うもう一つの帽子は完全スルーでしたね。
しかし真砂子の弟のマリオが被ってたもう一つの帽子の話は完全にフェードアウトしてしまったのであった。
— よごくす (@yogox) August 4, 2022
あれは真砂子側の運命の象徴だったということなのかなあ。
あっちは上手く行かなかったルート、くらいの認識でいいのかな。
冠葉に救われた二人だけではピングドラムの輪りようがないし。
劇場版『Gのレコンギスタ』
5部もあった劇場版Gレコもついに完結しました。
GレコⅣ&Ⅴ部まとめて見てきたー。これにて完結!!
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
最初に5部構成と聞いた時は「120分×5部って23分×26話と大差ないじゃん」と思ったのですが、実際に見るとよく編集されていてTVシリーズより見やすかったですね。……Ⅳ以外は。
ⅤがⅣ上映開始のすぐ後で上映開始すると聞いて同時に見に行こうと思っていたのですが、気がついたら市内ではⅣが上映終了してしまっていました。
仕方なく市外まで時間をかけて見に行くことに……。
あー、GレコⅣとⅤが両方上映してるタイミングって一週間もなかったのか
— よごくす (@yogox) August 19, 2022
Ⅳ 「激闘に叫ぶ愛」
ビーナス・グロゥブに行って帰ってくるまでのパートです。
というかジット団が延々と喋ってるパートです。
私はあまりジット団が好きではないので見ててちょっと苦痛でした。
GレコⅣ部は正直言ってあんまり面白くなかったかなー。Ⅰ〜Ⅴ部の中で唯一ハズレだった感じ。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
ジット団のくだりが繰り返し鑑賞に耐えるような内容ではないので、今さらジット団で映画一本分引っ張るのは無理がある。
「敵にも事情が〜」みたいな寸劇を一々やることが正しいとは思わないけど、ジット団については勝手な正義で攻撃してきて絶対大事にしないといけないコロニーに穴を空けて身をもって塞いだアホを「キア隊長ー」とかやってるのを見ると、なにがキア隊長だよしょーもなーと思ってしまう。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
TVシリーズと違って、劇場版だと延々とジット団を見せられて他にできることもないのがつらかったですね。
しかもⅣ部で散々ジット団やった後でⅤ部になっても事あるごとに「キア隊長」なのがねー。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
ビーナス・グロゥブは一番地球から遠くて技術も隔絶した場所なので、もっと描写できることがあった気がしますね。
GレコⅣ部はジット団より、ベルリとアイーダとか人類の変化とかもっと描くべきことがあったように思う。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
でもGレコⅣ部終盤からの最終決戦はよかったなー。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
Ⅴ 「死線を越えて」
TVだとパーフェクトパックがナチュラルに最強で「おいおい……」って感じだったのがベルリが激しく忌避しててよかった。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
「誰がこの悪魔を止めるのよ」って流れから電池切れでカーリーが押し切ったTVから、ベルリの意思で戦争を止めるのに使った結果として止まった感じがに変わっててよかった。
TVシリーズの時のパーフェクトパックってひたすらに強さを見せつけられて、バッテリー切れでカバカーリーが勝った時には「よく勝てたもんだ」と思った覚えがあります。
劇場版だとベルリが行き過ぎた力を忌避したことで、結果的に相打ちになったという印象でした。
あとは劇場版Gレコを通して姫さま可愛くなったな〜と思ってたのが、インタビュー読んだら富野監督が可愛く見せるべく苦心したと言ってて納得。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
TVシリーズのGレコってアイーダとジット団が視聴者から嫌われてたと思うんだけど、両者ともカーヒル大尉とキア隊長という、勝手に戦闘を仕掛けてきて勝手に戦死した人物のことをなんかすごい魅力的だった人物としてずっとウダウダ引きずってるのが共通点なんですよね。
でも苦心してアイーダを可愛くしても、それでもまだラライアの方が可愛く見えてしまうんだよね。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
ラライアってベルリに何かあるたびに真っ先に寄ってきてリアクションしてくれるから一番目に入る。
やっぱりラライヤが一番可愛い。
次点でバララ。
ジット団は例外だけどGレコは基本的にカラッとした人物が揃ってるので、最後がベルリでなくみんなにフォーカスした感じで劇場版が終わったのはよい終わり方だった。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
Gレコの登場人物はジット団以外はみんな好きです。
ジット団以外にも結構自分勝手な理屈で動く人物は多くて、マスクなんてコンプレックスが酷すぎてベルリのことを「あいつは血筋がよすぎて将来的に独裁者になりそうだから殺害する」とか滅茶苦茶だし、そんなマスクを止めに行ったマニィも速攻で諦めて「今までいい思いしてきたんだからやられてあげて」とか酷いんだけど、彼らはすごい好きなんですよね。
ジット団が嫌なのは勝手な理屈で戦死者を出して聖人扱いしたり被害者ぶってるところなのかな。
劇場版Gレコを見てて気になったことが一つ。
そういえば映画の内容と関係ないけど、映画のはじめにバンナムの名前がクレジットされるのはなんか萎えた(サンライズがバンナムフィルムになった)。
— よごくす (@yogox) August 22, 2022
慣れの問題だとは思うんだけどねえ。
バンナムって結局ゲームもそこまで評価高いわけではないし、ちょっと総合エンターテイメント企業としては見れないんですよね。
どうしてもおもちゃ会社の作ったゲーム/アニメみたいな目で見てしまう。
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