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御書印のついで〜大槌@岩手県

御朱印ならぬ「御書印」を貰える書店巡りついでに、ふらついてます。

御書印店マップで、岩手県の三陸海岸にある大槌町にある一頁堂(いちぺーじどう)書店が気になり、国際ヨガデー(2022年6月21日)にちなんだ宮古市のヨガイベントの連絡をきっかけに、初めて行きました。

東京から大槌町へは最短で約5時間半、東北新幹線新花巻駅からの釜石線、あるいは夜行バスか仙台からのバスで釜石駅を経由するのが主なルートです。
今回は宮古駅から三陸鉄道で向かいました。

三陸鉄道〜カラフルな車体

三陸鉄道は北から、久慈〜宮古、宮古〜釜石、釜石〜盛に分かれて運行しています。
今回JR山田線で盛岡から宮古に来た後だったので、宮古から釜石の区間1日フリー切符: 2,400円にしました。

海のイメージとは異なり、宮古から釜石、約1時間半で海が見える区間は、釜石までの約30分間のうちの一部に限られています。

まずは車体を楽しみます。
宮古駅で下車すれば、電車関連では三陸鉄道ショップもあり、離れたところから駅構内を眺める楽しみもあります。
イーストピアみやこ(宮古市民交流センター)につながる高架橋から撮ったものです。

イーストピアみやこにつながる高架橋より

釜石では2両編成に乗りました。

三陸鉄道の車両

山羊のラッピングは2022年8月までのようです。中にテーブルがあり、予約制のスイーツ電車も走るようです。

三陸鉄道の車両
三陸鉄道のテーブル付車両

テーブルがあるのは私にとっては便利でした。
時刻表置いたり書き物したり、思ったり揺れが少なかったです。

宮古から釜石で海が見えるポイント


宮古駅から40分超、織笠駅を過ぎてから、チラチラ見え始めます。写真よりは目で見て楽しみましょう。なお、織笠駅の隣、岩手船越駅が、日本最東端の駅です。

①岩手船越駅から波板海岸駅の間
(宮古駅から約50分、釜石駅から約40分)

岩手船越駅から波板海岸駅の間
岩手船越駅から波板海岸駅の間

②浪板海岸駅から吉里吉里駅。浪板海岸駅すぐ。
(宮古駅から1時間弱、釜石から約25分)

③両石駅 宮古から1時間20分弱、釜石から8分
釜石方面に向かう車窓で見えますが、両石駅からもチラッと海が見えて海が近い駅だと分かります。

大槌駅から眺める三陸鉄道

大槌駅からは「ひょうたん島」と呼ばれる蓬莱島にバス10分でアクセスできます。1960年代後半NHKで放送されていた人形劇、「ひょっこりひょうたん島」のモデルとなった島です。
駅もそれにちなんだ形の建物になっています。
観光案内所も入っていますが土日休で、残念ながらこの時は土曜日でした。

大槌駅

この建物内にはひょっこりひょうたん島のキャラクターがいたり、ラーメン屋があったりしますが、まずは電車を眺めようと、左に回ったところにある外階段で2階に上がってみます。

大槌駅2階からゴルゴ13車両を眺める


基本カラーの車体にゴルゴ13が描かれていました。
電車が遠くから走ってくるのがよいとか、逆方向がいいとか、それぞれ写真を載せると鉄道だけで終わりそうなので、目的の御書印に向かいます。

なお、飲食店は駅1Fのラーメン屋のほか、ひょうたん島の「ハカセ」が眺める駅前に、数軒の飲食店が入っている「おおつち〇〇食堂」と、湘南カレーの「どんりゅう庵」もありました。

「おおつち〇〇食堂」はグループが多数おられたこともあり、今回はどんりゅう庵でカレーにしました。
どんりゅう庵は、鎌倉でカレー店を経営していた店主が、震災をきっかけに大槌で開店したカレー店です。

どんりゅう庵のカレー

コーヒーはセルフサービスでお代わり可能、コーヒーゼリーはサービスで付いてきました。地域の憩いの場も兼ねているのが分かります。カレーはトマトが多めに煮込まれた優しい味わいです。

震災後開店した一頁堂書店


大槌駅から徒歩12分ほどの、ショッピングセンター「マスト」内に一頁堂書店はありました。

「マスト」の看板に書店の記載あり

写真の奥まで本屋スペースです。予想外の大きさと品揃えでした。

御書印をお願いしたときに、「震災後オープンされたんですね。品揃え豊富ですね」と申し上げたところから、「本当は2階に上がってゆっくりお伝えしたいが、3分だけ」とお話を少しお伺いしました。

震災前からこのショッピングセンターはあり、大船渡の書店チェーンが出店していました。しかし、1階は浸水し、その書店は撤退することになりました。

一方で店主は、震災前は化学製品を製造販売する企業に勤めていました。震災で勤め先が再開を断念したところに、この書店跡に書店が必要だという話があり、今に至ります。本屋に携わったことのないメンバーによる立ち上げで大変だったとのこと。

震災を伝え続けたいという思いで、今も震災関連本コーナーをレジ近くの店頭に設けています。
地元でまとめられた写真集には、店主の被災した車が写っていました。

日本随一の品揃えかもしれない震災関連コーナー

店主が最も伝えたかったのは被災状況よりも、「かつての大槌は、漁師町で家が密集していた」という本来の賑わいではないか、と感じました。
文庫本のカバーには、震災前の大槌町マップを使用しています。

大槌町の街並みなど

幅の広い道路、立派な堤防、新しい建物の間
には、シロツメクサやレンゲが茂った空き地が多く見られます。

大槌町

小鎚(こづち)神社(大槌駅から徒歩8分)
江戸初期から約400年、この地に鎮座しています。震災後の火災からも地元の方々の懸命なる消化活動で難をのがれました。
私のように勘違いしないよう念のため、大槌(おおつち)とは漢字も読みも違います。

おしゃっち(大槌駅から徒歩5分)
地域の交流センター図書館を兼ねた施設です。ここで、鹿のシチューと手拭いを買いました。大槌町はジビエにも力を入れています。
そういえば、当日、「熊が出没したから注意」という放送がありました。

おしゃっち

今回は時間の都合で行けませんでしたが、近辺を楽しむなら、岩手県交通バス赤浜・波板線 の赤浜行きバスに乗ってひょうたん島や漁港、浪板海岸に行って、吉里吉里か浪板海岸で鉄道に戻るプランも考えられます。

かつて工場や商店があった駅前から川岸までは、郷土財活用湧水エリアとしてビオトープ公園のようになり、ベンチがあります。

大槌駅前 堤防・川岸方面

次の機会がもしあるなら、ひょうたん島もふくめた旅程で、ゆっくりしたいです。

行く前にチェックすりゃよかったと思ったので↓


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