見出し画像

白熱のマージーサイドダービー

リヴァプールとエヴァートンの伝統の一戦  マージーサイドダービー
ミッドウィークに行われたプレミアリーグ15節リヴァプールvsエヴァートン
アンフィールドで迎えた一戦は一際大きなYou"ll Never Walk Aloneで幕を開けた。

開始早々両チーム、ダービーらしいインテンシティの高さを見せ激しくぶつかり合う。過密日程を考慮してターンオーバーを敷いてきたリヴァプールは、前線にマネ、オリギ、シャキリを置く。前半6分早くも試合が動く、3CBの空いた左サイドのスペースをマネが抜け出し中央のオリギにスルーパスを通し、瞬く間に先制点を奪う。さらに17分アーノルドから針の穴を通すかのような左サイドへのロングパスを受けたマネが中央へ切り込みシャキリへのラストパス、これを落ち着いて決め追加点。エヴァートンも負けじとセットプレーからこぼれ球を押し込み1点を返す。しかし勢い止まらず31分にオリギ、45分には高速カウンターを受けマネに4点目を奪われる。これで終戦かと思われたが途中出場のベルナウジからのクロスをリシャルリソンが決め、後半に向けてなんとか望みを残す。
後半、得点を奪いたいエヴァートンだが、DFラインからのパスミスや単調なクロスなど、なかなか流れを掴むことが出来ない。一方リヴァプールはララーナに代わって入ったヘンダーソンがアンカーの位置に入り落ち着きや前線への効果的なパスをもたらし、試合巧者ぶりを見せつける。終盤にはワイナルドゥムが5点目突き刺し、リヴァプールが勝利を収めた。

狙いを定めれなかった両SB

3CBで臨んだエヴァートンは、相手のストロングポイントである両SBの高速クロス、ピンポイントのサイドチェンジをけん制する為、LWBディーニュ、RWBシディベを高い位置に置いた。相手SBがボールを保持した場合、同サイドのWBはプレスに行き逆サイドのWBはDFラインに吸収されるという形だ。しかしこの試合は相手SBが深い位置にいたことで、ディーニュが思い切ったプレスがかけれず、逆サイドのシディベも中途半端なポジションをとることとなる。結果、マネの対応が遅れ、序盤の2失点につながった。その後早い時間に交代カードを切り3-4-3から4-4-2のシステムに変更したが、勝敗を分ける失点につながってしまった。

大きすぎるファビーニョ不在の影響

リヴァプールの絶対的アンカー ファビーニョの不在はクロップ監督の悩みの種であろう。マネ、サラー、フィルミーニョの強力FW、高いキック精度を持つアーノルドとロバートソンの両SBはリヴァプールの武器である。しかし中盤のファビーニョもこのチーム欠かせないピースだ。理由はこの試合でも明らかになった。アンカーを務めたワイナルドゥムは対人に強くファイトできる選手だ、しかしもともとワイナルドゥムはアンカーに位置しゲームをコントロールする選手ではない、中盤から前線の選手にパスを供給し、2列目からの飛び出しをキャラクターとする選手だ。後半にヘンダーソンがアンカーに入りワイナルドゥムが1列上がった際は相手に大きく脅威を与えたのを見るとより明らかだ。ワイナルドゥムやヘンダーソンがアンカーの役割がこなせないわけではないがそこが彼らの最適解ではない。しかしファビーニョの年内の復帰は厳しく他のメンバーで補わなければいけないのが現実だ。12月の過密日程をどうこなしていくか、適解を見つけられるかクロップに注目だ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?