低ランクモンスターのススメ
はじめまして
大砂丘に咲く花、マリッサを愛してやまないよだかと申します。
今回は、あなたのストレージにしまわれているかもしれない、低ランク同士の組み合わせにも関わらず、優れたポテンシャルを持つモンスターを紹介していきます。
餌になりそのポテンシャルを活かせず散っていくモンスターが少なくなると良いなと思い、作成を思い立ちました。
選定基準としてE✕E以下の組み合わせのモンスターを対象として、上位互換となるモンスターがいる場合も含めて紹介していきます。
それでは、以下より9種類のモンスターの組み合わせについて、紹介していきます。
駆け回るおおねずみ(おおねずみ✕キュルニクス 平原)
§神速と高い風威力補正を武器とするアタッカー。
§神速の効果で単純に攻撃する回数が倍になると言うのはとても強力で、単純に2倍ダメージを与えるだけでなく、翼の§威風堂々による激闘の加算、弓の追撃機会の増加、敵への劣化付与といった強みがある。また、過去には鞭現型として、愛の鞭の複数回発動を行い、ブレス攻撃の機会を増加させるといった使い方でも活用されてきた。
スラモンには§神速を持つモンスターとしてキュルニクスとスレイプニルがいるが、スレイプニルはアタッカー向きの能力ではない。その為、§神速アタッカーとしてはキュルニクスが優れており、その中でも必殺威力が上がり、§隠れ身で敵対を下げることができるおおねずみとの組み合わせが最も適した組み合わせと言える。(本体がキュルニクスの場合、臆病の性格で防御してしまうのが残念)
§奔流も非常に強力なスキルである。§隠れ身でHPが減ることが少ないため、基本的にこのスキルが発動した状態で攻撃する事ができる。
現型の適正としては、斬威力に補正があり、§獣の反応と§隠れ身の回避上昇効果を活用できる爪現型での起用が基本となる。手持ちのアタッカーが不足している状況であれば、ダンジョンや手持ちによって斧や鎌での採用も検討したい。
ダンジョンによっては攻撃力と回避率の上がる装備を持たせ、翼での採用が行われるケースもある。が、これは現状では伝説の北の砦で、ごく限られたパーティでのみ使われている。
最近追加された高難度のダンジョンでは、風アタッカーや神速アタッカーへのメタが強く、活躍できる場面は少ない。しかし、初期〜中期に実装されたダンジョンの多くでは特に問題なく運用でき、その高いポテンシャルを存分に発揮できるため、確保しておきたい一体である。
オススメ現型 爪、鎌
どきどきするおおねずみ(おおねずみ✕ワニゲイツ 淀んだ沼地)
物理威力1.20、必殺威力1.20に加え、§激流からの高威力の氷物理スキルを繰り出すミズネズミ。
§激流といった属性威力+20%のスキルの効果は大きく、○威力10%のスキルを持たせるだけで1.56倍の威力補正で攻撃する事ができる。
このように、属性物理スキルは威力補正を盛り易く、更に敵の弱点も付きやすいため、高いダメージを与えやすいが、その一方で通常攻撃には基本的に属性が乗らないため、スキル回数が無くなると火力が伸びにくいという弱点がある。
その為、属性アタッカーはスキルの使用回数も大切になるのだが、近接の氷アタッカーは近接の物理攻撃スキルが2つと恵まれており、更にこのおおねずみは§ダイバーハントというスキルも加えて持つことができる。更に激流の効果で使用回数が1回増え、4回+3回の計7回氷物理攻撃を行うことが保証されている。
しかし、このような強みを持つ氷アタッカーは実は数多くいて、漂流島の襲いかかる・ぶっ飛ばすエビタンや、配合で作れるシャークマン、深海の暗殺者等ライバルも多い。
その中でこのネズミの強みは、物理威力と必殺威力の両方を兼ね揃えていることと、低ランク故の+値の振りやすさ、§捕食と§隠れ身、高いブレス耐性による落ちにくさにある。
ブレスが厳しく、氷属性が通る密林や金竜王討伐戦では頼れる存在となるのは間違いないので、もしお手元にいれば育ててみて欲しい。属性攻撃を主軸とした場合、突威力や斬威力補正の重要性は下がるので、槍でもそこそこやれちゃったり。
オススメ現型 槍、爪、鎌
帰りたい沼地のハエ(沼地のハエ✕トード 淀んだ沼地)
うるさいトード(トード✕沼地のハエ)
補正も優秀だが、それ以上に強力なスキルの組み合わせが光るモンスター。
まずは、回復補正1.40を持つため、信仰として活躍が期待できる点が想像できる。信仰役は回復効果1.40だけでも充分な回復力を確保しやすいため(特にメタスラパラディンを盾役にしている場合)、単純に回復効果を高める§魔力や§慈愛といったスキル以外の需要も他の現型と比べ高くなっている。
この組み合わせの場合は、まず自らの生存能力を高める§隠れ身に加え、相手の猛攻で盾ごと全滅させられるケースの予防手段となる§起き上がりを持つ。
モンスターが皆戦闘不能になった場合、救出結界が残っていても全滅扱いとなってしまうが、起き上がりや即時蘇生で復活した場合はそこから救出結界を発動することができる。その為、低HPの盾ごと全滅させられるような事故への対策に、§起き上がりは非常に有効なのである。
更に§湿り気で、戦神の試練の様な炎攻撃が激しいダンジョンへの適性が上がっているのも見逃せない。
このように、信仰役として優秀な側面がある一方で、実は氷魔法の使い手としてもこのモンスターは優秀である。その秘密は§カエルの歌にある。
§カエルの歌はBランクモンスターのトードキングと組み合わせることでその真価を発揮する。トードキングの§カエルの合唱は、使用回数を消費せずカエルの歌を発動することが出来、これが非常に強力なのである。
魔法スキルは使用回数に制限があり、回数を使い切ってしまうと、物理アタッカーのように確率でスキルを再使用するという事ができない。§祈り等と組み合わせる手段もあるが、それでも特定の属性のスキルだけで魔法数を賄うことは非常に難しいため、複数の属性のスキルを積むことになり、特定の魔法の回数回復は難しい。
その点、§カエルの合唱は必ず§カエルの歌が発動するため、氷弱点の相手に効果テキメンなのである。
この特性を活かしたのが戦神の試練に置ける通称"カエルパ"であり、翼のトードキングの§カエルの合唱で、魔術のトードに§カエルの歌を使わせるコンボが主軸となっている。この際、トードの枠に採用されるのが、§魔力を持つゲイザーとの組み合わせか、魔法威力1.20を持つ沼地のハエとの組み合わせであり、魔法アタッカーとしても活躍できるというわけなのである。
戦神の試練に苦しんでいるのであれば、是非淀んだ沼地に行き拾って欲しい一匹である。
オススメ現型 魔術 信仰
ピッピのキラーアント(キラーアント✕メタピッピ 機械行進)
群れなすメタピッピ(メタピッピ✕キラーアント 機械行進)
メタピッピというモンスターは、このゲームの中でも屈指のバフ要員である。高いアップ効果補正と§献身からの§フレフレとオール○○アップ系のスキルはは、ケットシー以外の追随を許さない高いバフ効率を誇る。そのメタピッピの数少ない弱点が雷耐性と物理耐性である。
メタピッピの運用方法は基本的に翼となるため、物理攻撃を受ける回数は少ないものの、それでも弓や槍の攻撃はどうしても受けてしまうため、物理耐性の低さは出来ることならば解消しておきたい。その弱点を打ち消すことができる一体がこのキラーアントである。
しかし、それだけならば因子でメタピッピが付けば良いのでは?という話である。このモンスターが他の組み合わせより優れている理由はもう一点あり、それが§ぐんたいマーチである。
このスキルは攻撃しながら味方全体の激闘を3%上げるという地味なスキルである。しかし、塵も積もれば山となる。メタピッピやケットシーは、§フレフレとオールアタックアップを使うことで2ターンで攻撃力のバフ効果を最大の60%まで高めることができるが、通常のメタピッピだとこれが味方のダメージを増やす上限。しかし、このメタピッピなら更に§ぐんたいマーチで底上げすることが可能なのである。
ところで、キラーアントは§頑強を持つため、盾役としても優秀である。出来ることの都合上、盾がバフ役を担うケースも多い。その為、ピッピのキラーアントはバフを撒ける盾役としてもとても高いポテンシャルを持っている。
オススメ現型 盾、翼
からくりのキラーアント(キラーアント✕マシンソルジャー 機械行進)
群れなすマシンソルジャー(マシンソルジャー✕キラーアント 機械行進)
さて、再びキラーアント絡みのモンスターを紹介したい。見ても耐性面が優秀な以外、これといった特徴はないように見える。実際、物理、魔法、ブレス耐性と揃っていて、更に§頑強で劣化しにくいというだけでも十二分に優秀である。しかしこのモンスターにはさらなる強みがある。それが§ぐんたいマーチと§エレクトリカルマーチである。
この2つのスキルは攻撃しながらパーティ全体の激闘値を高めるのだが、通常パーティで使う分にはバフ効果を優先したほうが良いケースが多い。
しかし、レイドバトルであれば話が変わってくる。6体、盾や信仰なども合わせれば3体しかアタッカーがいない通常パーティと比べ、レイドバトルでは倍以上のアタッカーが編成されるケースが多い。そして、その分だけ○○マーチでの激闘上昇の恩恵は大きくなっていく。この二匹を同時に編成すればマーチは計9回(翼の空中機動や精霊の歌を絡ませれば更に増える)、最終的には+27%も味方の火力を上げることができる。
現状、物理アタッカーを数多く編成できるレイドバトルは金竜王討伐戦しか存在せず、その真価を発揮できる場面は少ないが、もし手元にモンスターがいるならば組み込んで損はない戦術の一つである。
オススメ現型 盾、剣、翼
沈黙の狩人キラーマンティス(キラーマンティス✕フォレストオウル 森林)
わくわくするフォレストオウル(フォレストオウル✕キラーマンティス 森林)
§刈り尽くす者、これはスラモンに革命を起こしたスキルの一つである。
厳密には、§刈り尽くす者の弱者狙いの効果なのだが、この効果と鎌のスキル§吸魂の相性がよく、低HPのモンスターを倒しながらスキル回数を回復し続けることで、敵対は低いが低HPのモンスター、物理に強いボスに隠れた物理に弱いモンスター等の、厄介な取り巻きを処理出来るようになり、いくつかのダンジョンの難易度が大きく変わることとなった。
その§刈り尽くす者を持つキラーマンティスだが、このモンスターは必殺威力、斬威力の補正に加え、§斬裂、§捕食、§刈り尽くす者と優秀なスキルを所持しており、配合産でも十分な仕事をこなすことができるモンスターである。
更に§蟷螂の構えによって、§刈り尽くす者が後列から打てるようになるのも大きく、このために補助呪文を優先して使うキラーマンティスの価値が高くなっている。
と、いう性格の事情は置いておいて、今回のモンスターは前衛で起用したいモンスターとなっている。その理由は、フォレストオウルの§スカイハントにある。
このスキル、フォレストオウルしか持たない貴重なスキルとなっているのだが、刈り尽くす者と同様に弱者狙いの効果がついている。フォレストオウルは§風読みを持つため、風属性のスカイハントの使用回数を1回踏み倒すことができ、キラーマンティスのスキル§斬裂+§刈り尽くす者と組み合わせることで戦闘開始から最低でも4回続けて弱者狙いの攻撃を行うことができる。
しかしながら、スカイハントは近接での攻撃スキル、そして風属性なので§蟷螂の構えの対象外のスキルとなってしまう。その為、弱者狙いを十分に活用するには前列で起用するしかないのである。
幸いにもフォレストオウルは回避補正を持っているため、必殺威力も生きる爪で起用するのが良いだろう。勿論、前列で鎌で運用するのも良いが。
オススメ現型 爪、鎌
どきどきするおおがに(おおがに✕ワニゲイツ 淀んだ沼地)
補正だけ見ていると上で紹介したどきどきするおおねずみの方が優秀に見える?
ごもっとも、しかしこのモンスターはどきどきするおおねずみよりも活躍の幅が広がっているモンスターなのである。
まず1つ目に挙げられるのが攻撃スキルの優秀さである。どきどきするおおねずみも持っていた§ダイバーハントに加え、§ファイトクラブというスキルを持つ。このスキルは弱者狙いの効果こそ持たないものの、氷威力依存の再攻撃を行う強力なスキルである。
更にどきどきするおおがには、このスキルにより合計4つ(斧の場合は5つ)の氷属性スキルを持つことができる。§激流の効果と合わせると、都合9ターン目まで氷属性スキルを打ち続けることができ、10ターン目にも80%の確率で氷属性スキルを使うことができる。特に槍現型で運用する場合、通常攻撃を行うことが殆どない為、突威力が殆ど与ダメージに関わらなくなるというのも大きい。
次に必殺耐性の高さが挙げられる。現状ある高難易度のダンジョンのうち、氷属性で攻略したいダンジョンの中で、戦神の試練、血の襲撃、橙夜の饗宴といったダンジョンは苛烈な必殺攻撃が飛んでくるダンジョンである。その為、高い必殺耐性を持つこのモンスターはステータス以上の耐久力を持つことができ、槍に限らず剣での活躍も可能である。
そしてこのモンスターは斧でも目立った活躍が可能である。全書にある氷スキルは3種類、その何れもが再攻撃が可能なスキルであり、§ファイトクラブと合わせて装備することで、常に氷属性で再攻撃が発動する可能性のあるスキルを使い続けることができる。
このように、固有の攻撃スキルを数多く持つことは、属性アタッカーにとって非常に重要なファクターの一つとなっている。補正には乏しいものの現環境の最前線でも戦うことができるカニ(妖虫)。その持ち味をぜひ堪能していただきたい。
オススメ現型 剣、槍、斧
小さきメタピッピ(メタピッピ✕グレムリン 北の砦)
メタピッピは先述の通り、このゲームのバフ役の最高峰の一角である。そして、§隠れ身もこのゲームの最高峰の耐久スキルである。メタピッピの物理耐性の低さも攻撃されること自体が少なければ問題にはなりにくい。
§隠れ身で敵対が下がっていない場合の敵対の下限は50%、§隠れ身を持つ場合の敵対の下限は10%、§隠れ身一つで狙われにくさが5倍も変わってくる。実質的に全属性耐性0.20のようなものであり(実際はそんなに単純ではないが)、非常に強力な防御スキルなのである。
そして、この小さきメタピッピはメタピッピに§隠れ身を持たせることができる唯一の二つ名の組み合わせであり(§隠れ身の遺伝も可能だが)、高難易度であっても翼として採用されるケースもとても多い。
ところで§隠れ身遺伝があるのであれば、二つ名に拘る必要はないと思った諸兄もいるであろう。実際隠れ身遺伝でも十分に強いのだが、このモンスターは隠れ身遺伝を上回る強みがある。§魔力によるHP上昇、雷弱点、突弱点の消去、そして忘れてはいけない全ステータス+6%の補正。§隠れ身や§解析ビット、回避補正1.20で回避率がとても高くなりやすいメタピッピにおいては6%の補正も地味ながら大きな強みとなるであろう。(とはいえ、隠れ身遺伝でも十分に能力は発揮できますが…)
オススメ現型 翼
小回りのきくワニゲイツ(ワニゲイツ✕リザードマン 湖畔)
どきどきするリザードマン(リザードマン✕ワニゲイツ 湖畔)
どきどきする〜の紹介もこれで3匹目となる。賢明なる読者の皆様は(ワニゲイツの因子が強いだけなのでは?)と思ったでしょう。その通りです。()
しかし、そのワニゲイツとの組み合わせの中でも光るものが有るからこそ紹介させていただきたい。このモンスターの強みは§攻防戦術と§リザルアーツと力溜めの組み合わせにあります。
力溜めというスキルは、そのモンスターが防御した際に次の攻撃のダメージを2.2倍するという強力なスキルである。しかし、このゲームで能動的に防御する手段は限られている。固有スキル以外で力溜めを活用できるケースは、攻防一体の追加効果と性格で通常攻撃の代わりに行われる場合、それ以外では気分屋の性格が10%で行うだけである。
そのため、力ためを有効活用するケースは50%の確率で防御してしまうアタッカーが防御を無駄にしないように採用する、行動後に防御するスキルと組み合わせる、この2つのパターンが一般的である。このモンスターは前者、後者両方の要素を持ち合わせており(リザードマン本体の場合は後者だけだが)、力溜めを有効活用出来るモンスターと言える。
§リザルアーツで氷属性の攻撃をしながら力を溜める、§攻防戦術の効果で追加で力を溜める、そして倍以上の倍率を乗せて攻撃する。激闘の都合上足を止めず攻撃し続けたほうが火力の伸びるスラモンにおいて、追加効果での防御効果は能動的に防御するより倍以上の効率となる。
また、性格での能動的な防御をする場合と比べると、上手く行けば攻撃スキルに力溜めの補正を乗せることができる、スキルを使い切る前にも複数回の力を溜めるチャンスがあると、追加効果での力溜めの使い勝手は大きく異なる。
更に、力溜めを行う場合も防御の効果は継続されるので、全ての攻撃のダメージを半減して受けることができる、これは主に剣現型で起用する際に大きなメリットとなる。
ちなみに、防御する性格の都合上、ワニゲイツ本体の方が強いと考えるプレイヤーも多いだろうが、リザードマン本体の場合についてくる§脱皮は一部ダンジョンでの緊縛対策として有効なスキルである。筆者としてはリザードマン本体での育成を勧めたい。(無論、両面揃えても良い)
防御をするという知恵をつけ、強みのあるモンスターとして生まれ変わったリザードマン、一度是非活躍させて上げてほしい。
オススメ現型 剣
以上をもって、光るところのある低ランクモンスターの紹介を終わりたいと思う。しかし、紹介しきれなかった組み合わせにも、序盤であれば十分に力を発揮するケースもある。(例えば、暴れ牛✕ウルフやスピリット✕アルラウネ等)
このゲームはランクの高さが強さに直結するわけではなく、低ランクでもスキルや補正が噛み合い優秀になるモンスターも多い。見るべきもののない低ランクモンスターでも、スキル追加によって化けるモンスターも少なくない。もしこの記事が、ストレージやボックスに眠っているモンスターに目を当てるきっかけになれば、筆者としては喜ばしいです。
(R4.12.17執筆)