BAN BANラジオ
武勇伝を語る上司は嫌われる。そんなフレーズをネットの記事で見かける。これは今も昔もそうなのだろうが、僕自身がその上司的な年齢になってきたからか、この類の記事が目に止まり、気を付けねばと心しているつもりである。
とか言ってるがひとまず聞いてほしい。その昔、僕が播磨町の悪童とよばれていた頃。嘘。いきなり嘘。僕のやんちゃは人に迷惑をかけないが基本姿勢。つまり全然悪童でもなんでもない、学校は皆勤賞。数年後にネタとして生きる話たち。
そうその昔、ラジオが好きでよく聴いていた。ラジオ界隈の俗に言うハガキ職人とかではないし、むしろ雑に聴き流せるところが好きで、BGMとして流していた。そして辿り着いたのが開局間もないローカルラジオ局バンバンラジオであった。まーローカルで。語彙がなくなるくらいローカルで。馬鹿にしている訳じゃない、それくらいラジオから流れる情報がマイナーで、逆にそれが新鮮で全国86局ネットをキーステイションにお送りしてますってよく聞くあのセリフではなく、とにかくローカルに特化した局を聴いていた。いや、聴き流していた。
情報番組やニュースの再放送。昼の番組を夜も流すその勇気。リクエスト曲ありがとうございます、残念ながら今回その曲は用意できませんでした、なのでこれかけます、というその度胸。これぞローカルでしかできない荒技。とにかくそんな荒くれた局。いや、実際に荒れてるわけじゃないけど、思ってるよりも自由にやってるバンバンラジオ。いいじゃないか。
そんなバンバンラジオに聴くだけでは物足らず、むしろそこで喋りたい。そう思い始めた、うん。もしかしたらバンバンなら僕をラジオDJとして採用してくれるのでは?と思い上がってしまった。
直談判してみよう。加古川にあるその本社に向かった。
僕をバンバンラジオの番組で使ってくれないか?
受付の警備の人に伝えてみた。めちゃくちゃ困った顔をして、ちょっと局の者に聞いてみます。おや、これはもしかして光があるのか?
薄ピンクのカーディガンをプロデューサー巻きにした、絵に描いたような人物が登場した。僕の想いというか、ラジオDJで使ってくれないか?と伝えた。
ウチもローカルなりにプロのタレントを採用して喋ってもらってる。まずはどこかの事務所に所属してから仕事としてもらえたら番組を持つ事はできるよ、と。
素人に入る隙がないようだ。いや、当然だろう。タレントさんも遊びで喋ってるわけじゃない。
時代は進み約20年後の現在。いい時代になったもんだ。アプリで自分の番組を作ることができる。いやはや素晴らしいじゃないか。全国民総発信者時代である。
やんわり断れて20年、僕はこの時を待っていた訳じゃないが、ラジオは継続して聴いている。今も好きである。
10年来のお客様にバンバンラジオの番組を持つ方がいる。その方に僕は想いの丈を語っていた。いつか番組に出演したい。
しつこかったんでしょうね、僕から出るオーラに嫌気がさしたのか、一回出てみますか?というオファー(オファーなんて洒落たものじゃない、ただただ出てみますか?)をしてくれた。即答で出ます!と。
はてさて、僕の念願のラジオ出演が決定したわけだが、続きはさらに後半へ。