人類は「分散処理型コンピュータ」「自己組織化システム」である
概要
意味空間モデルと人間媒体論を組み合わせて、人類とは何かを考えてみる。
意味空間モデルと人間媒体論
【意味空間モデル】
・人間は、意味空間を通してものごとを認識する。
・人間は、現実世界の影響を受けて新しい概念に接触することで意味空間に新しい概念を創り出す。
👉️既存の概念は新しい概念の影響を受けて常に遡行的に訂正される。(遡行的なのは新しい情報から訂正が伝播していくため。)
・人間は、既存の概念を組み合わせることによって新たな概念を創発する。
この「意味空間モデル」をベースに考えると、人間は以下の構造を持つといえる。
【入力】外から新たな情報を受け取り、新たな概念として意味空間に登録する。
【思考】自身が保有する既存の概念を組み合わせることで新たな概念を生成する。
【出力】自身の概念を外に出力する。
上記の思考に利用するフレームワーク(意味空間)は動的であり、「入力」と「思考」によってもたらされる新たな情報の影響を受ける。
つまり、自分自身の活動によって動的に訂正されるということである。
したがって、人間はただ単に情報を伝えるだけでなく、オリジナルの思考によって新たな情報を出力する「生成・訂正機能を持った媒体」であるといえる。
また、「生成・訂正機能を持った媒体」から出力された概念は別の個体を通して広く循環することになる。
そう考えると、
・人間個人は「生成・訂正機能を持った媒体」
・人類は「分散処理型コンピュータ」「自己組織化システム」
であるといえる。