Y君の受難
小学生の頃、「みなさーん、明日は運動会の予行練習がありますから、絶対に体操着で来てくださいね〜」と、先生から何度も何度も、しつこいくらいに言われたというのに、すっかりそんなことを忘れて、ひらっひらのワンピースで登校してきちゃう女子、必ずいたりしませんでしたか。
いざ学校に着いてそれに気がつき、その女子は机に突っ伏して泣いています。
そう、だいたいそういう女子って、たいへん!何とかしなくちゃとキビキビすることなく、とりあえず泣き崩れることを選択するのですよね。
で、その周りを何人かの女子が取り囲み、「大丈夫よ◯◯さん、ドンマイドンマイ」などと、じゃあどうすればいいかの案も出さずに、何の根拠もなく慰めていたりします。
まあ、側から見たら、ただ円陣を作って、周りにそのワンピースのヒラヒラを見せないようにしているだけのように感じるのですがね。
でも、やっぱりどうしたらいいのか分からないので、その女の子は顔も上げず、ただただ泣き続けるだけなのです。
泣けば何とかなると思っているのか、もしかしたら一日中泣いて、時間まで何とかやり過ごそうと思っているのかは分かりません。
全く生産性のないこと、この上もなし、なのであります(はっ、杉田某の真似ではありません)。
で、学級委員のY君(オレのこと)としては、これは何とかしないといけないと思うのであります。
ツカツカツカッと泣き続ける女子の近くに歩み寄り、
「◯◯さん、昨日あんなに先生に言われたのに、どうしてそんな格好で来たんですか! 先生の言うこと、聞いていたんですか!」と、これも何の解決策も出さず、ただただ詰問するだけの下手な物言いをしてしまうのです。
するとY君は、周りを取り囲んでいた何人かの女子にキッと睨まれ、
「ひどい! ◯◯さんの家は共働きなのよ!」と、これまた答えになっているんだかならないんだか分からないような返しをされてしまいます。
「ウチも共働きなんだけどなぁ」とY君は心の中で思いながら、こういうときは何を言っても反論されるだけだろうと、子供ながらに女性への対処法を会得しただけで、引き下がるしかないのであります。
それで結局、◯◯さんは先生から予備の体操着を借り、さっきまでべえべえ泣いていたことなど嘘のように、誰よりも生き生きと組体操のリハーサルなどしていらっしゃるのです。
女子に一斉に睨まれ、損をしたのは学級委員のY君だけだった、というお話でした( ; ; )。
シチュエーションは違いますが、今日、これと同じような気分になることがあって、Y君はひとりトリキで荒れちゃいました、とさ。
何気にまた値上がりしたのね、トリキ( ; ; )。
老後の楽しみになればと、というか、ボケ防止に、コツコツ始めてます。