地球が養える人口

紀元前8000年の世界人口は約500万人と推定されている。
それが農耕社会の確立した頃に3億くらいになり、1650年頃は5億に達した。それが1850年頃に倍の10億、1930年に20億、1975年に40億1990年に53億になった。確かもう70億超えたよね。
人口増加のスピードがどんどん速くなっているでしょ、「ねずみ算」という言葉があるけど、「人間算」と言い換えたほうがいいかも。
このまま行くと人口はどこまで増えるか、たとえば現在の女子一人の生涯出生児数4.3人で計算すると2150年に6940億人だって!もし今の人口増加率1.7%で計算すると3000年の人口は10億の10億倍!!!これは地球全表面の1m四方ごとに1700人ずつの人間が押し込められることになるそうな。すし詰めでも無理!

まあ、そんなのは計算上のトリックでありえないこと、実際には病気で死に飢えて死に戦争で死にどんどん死んでいくでしょう。

もっと信頼の置ける数字を言うと、国連の世界人口白書によると人口抑制が順調にいったとして2050年に100億人、うまく行かなくても125億人だそうです。
過去に人類の人口が大きく増えたのは、農耕文化が広がったときと産業革命で生産が増大したときらしい。つまり、食えるようになったから人口が増えたわけ。

ところが、今起こっていることはその原理に合わない、先進国では人口増加は停滞し減少傾向まで出ている一方で途上国で爆発的に増加しているのだから。食えるところで増えず、食えないところで増えてるってのは理屈に合わない。
なぜか?
先進国では医学が進み衛生環境が良くなり死亡率が下がった、それと同時に出生率も減少した。高度な文明社会でその恩恵を受けるためには子供というのはコストがかかるので減らしていくことになるんだと。
でも、途上国の死亡率だって下がっているのだから出生率も下がりそうなものだ。ここが味噌なのだけれど、途上国の場合は社会体制の変化でもたらされた死亡率低下でなく先進国から持ち込まれた医療技術で伝染病等が撲滅されたわけだ。外的要因での死亡率低下、国民の生活や意識は何も変化してないので以前のままの出生率を保つのだそうで。

途上国の伝染病を撲滅すること自体は正しいことだけど、それと平行して人口抑制活動も必要なのだね。産児制限みたいな。

「地球が養える人口」という興味深い試算の数字がある。
それによると、仮に人類が皆日本人並みの食生活をすると30億人しか養えない!これがもし人類が皆肉食をやめ植物性食糧だけにしたら最大400億人まで食っていけるんだと。ちなみに今のまま雑食だと75億人だそうだ。われわれ日本人はそんな豪華な食生活をしているのね。

ふむ、知識として大変興味深いけど、これを知ったからって明日から食事制限をするはずもなし、「面白雑学」以上のものでないのが問題だ。

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