「偏差値○○から逆転合格!」への違和感
SNSやインターネットを見ていると、「偏差値○○から△△大学へ逆転合格!」みたいな文言がプロフィールに書いてあったり、そのようなタイトルを冠した勉強方法がまとめた記事が多数存在する。今回はそれに対して(かなり個人的に)感じることを書きたいと思う。
何故私が上記のような文言(「偏差値○○から逆転合格!」みたいなやつ)をあまり好まないのか、全てがそうではないにしろ、なんとなく嘘くさいなと感じてしまうのか。
①悪いころの成績は盛れる
1つ目の理由は、成績が悪かった頃の偏差値なんてものは、いくらでも盛れるという点である。最終的にどのような大学に入学することができたのか、これについて嘘をつくのはまずいだろう。そもそも自分の学力の向上や勉強方法なんかをひけらかしたい人にとって、ここで嘘をつく意味はない。
しかし、彼らが成績が悪かった頃についてはどうか。学力の向上や勉強の成果をアピールしたいのだから、偏差値35とか40とか言った方がインパクトがあるだろう。嘘はつかないにしても、自分の高校全体の偏差値が低いならそれをアピールすればよし。または1番失敗した模試の偏差値をアピールすればよし。
②そもそもやればできる子
2つ目の理由は、難関大学に進学するような人は、そもそも勉強に少し力を入れれば成果を出せる人たちなのではないかと、私は考えているからである。例えば、ある人が、中高の6年間のうち4〜5年間ほど勉強から目を背けていて、大学受験のタイミングで心を入れ替えて勉強し、難関大学に合格したとする。その結果を逆転合格なんて言っていいのだろうか。自分が勉強のセンスがあるのに気づくのが遅かっただけでしょ、と私は思ってしまう。
例えば同じ偏差値40だって、人によって全然違う。塾に通って学校の授業内容を先取りし、学校の授業を真面目に聞き、予習復習をしてテストに臨んだ上での偏差値40なのか?勉強から目を背けた上での偏差値40なのか?
後者のタイプの偏差値40だった方々が、受験期に気持ちを切り替えて勉強に打ち込み、「偏差値40から△△大学へ逆転合格!」なんて自分の成功体験を語るのは、前者のタイプの偏差値40の方々に失礼ではないだろうか。
大学受験で初めて勉強に力を入れ始めたクセに、それまでの勉強してなかった頃の偏差値を引き合いに出して、「偏差値○○から逆転合格!」だなんて言うのにはやっぱり違和感を感じえない。