ひみつの愛はこの小さな火のように(コラボ)
少女たちにはお互いしか見えず、また、お互いしか見えなくてよかった。
夜は静かに眠りを促している。
白い寝巻を着た少女がふたり、廊下へ滑り出る。
動くたびゆらめく白は舞踏会へのドレスだったし、
お互いにとってお互いが姫だった。
ロウソクを持って屋根裏部屋に忍び込むとそこは二人の城となる。
ゆらめく小さな火だけが少女たちを薄く象る。
文:ゆうひま https://note.mu/yuhima_chan/n/n4852719f94fc
絵:陽
コラボの感想 陽
彼女たちの秘めやかな世界観を、
しっとりとした文体で表現してくださり
ありがとうございます。感謝。